ファンタジー小説のおすすめ31選｜海外・日本の名作や大人におすすめの本も紹介

誰もが一度は触れた経験のあるファンタジー小説。意識していなくてもこどもの頃に読んだ経験があったり、普段本を読まない人でも映画化された作品を見ていたりする場合があります。

ファンタジー小説といっても、実は掘り下げてみると剣や魔法の世界だけではありません。超能力やタイムトリップなど、日常とは違った世界を楽しめるのもファンタジー小説の魅力です。その独特の世界観は映画化やドラマ化・漫画化などさまざまな形になっています。

この記事ではファンタジー小説のおすすめの名作を日本・海外でそれぞれまとめました。今までファンタジー小説に触れる機会のない人・いつもと違うジャンルの小説をお探しの大人にもおすすめの作品を紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

世界中で愛されるファンタジー小説は児童書から大人向けまでさまざまな作品があります。剣と魔法の世界の物語での冒険ものや歴史ものだけではなく、現代日本が舞台だったりホラーな作品まで想像しているよりも奥が深いジャンルです。

海外が舞台だと没入できない・ホラー小説が大好き、など好きな小説のジャンルが固定されている人にも、きっと好きな作品が見つかります。現実ではできない体験をファンタジー小説の中で楽しみましょう。

「十二国記」シリーズは小野不由美氏の代表作です。吉川英治文学賞を受賞し、アニメ化やゲーム化もしています。ストーリーは女子高生の陽子が突然現れた謎の男ケイキに地図上にない異世界「十二国」に連れ去られて始まる中華冒険ファンタジーです。

自分の世界への帰還を目指し生きる陽子の壮大なストーリーが人気を誇り、約30年前に刊行されてから今でも愛される作品です。

RDGは萩原規子氏の人気作品で、現代ファンタジーの最高傑作ともいわれています。全6巻で構成されていて、シリーズ累計発行部数は128万部を突破しています。

主人公の世界遺産の熊野古道の玉倉神社に住む少女、泉水子が東京への進学が決まった矢先に起こる事件や謎の存在に対峙していくストーリです。独特の世界観や美しい描写が読み応えあり、和風ファンタジーでありながら主人公の成長物語でもあります。

スタジオジブリの作品でも有名なゲド戦記も、実は原作はファンタジー小説です。1968年から2001年にアーシュラ・K・ル＝グウィンによって書かれた作品です。戦記とタイトルについていますが戦争の話が中心ではないため、子どもにもおすすめです。ぜひ映画と一緒に原作も読んでみてください。

空色勾玉は、1988年に刊行された日本児童文学者協会新人賞を受賞した荻原規子のデビュー作です。日本神話を元に、古代日本の豊葦原を舞台にした和風ファンタジー恋愛小説。

古事記や日本書紀に記された日本の神話をなぞりつつ、恋愛要素を楽しめる和風ファンタジー小説は、意外にも読みやすく、ストーリーに入り込めるのが魅力です。シリーズになっており、続編の白鳥異伝・薄紅天女も人気があります。

「鹿の王」は2022年に「鹿の王　ユナと約束の旅」のタイトルで映画化されました。本屋大賞や日本医療小説大賞を受賞した冒険ファンタジーです。

北方の厳しい自然の中にある岩塩鉱を不気味な犬の群れが襲い発生した謎の病に、次々を人が倒れます。生き残った元戦士のヴァンと幼い少女ユナが未曾有の危機に立ち向かう壮大なストーリーです。医療サスペンス要素もあり、冒険小説好きにおすすめです。

宮部みゆき氏の名作ファンタジー小説「ブレイブストーリー」。累計280万部を超えるベストセラーで、2006年に映画化されています。ゲームが好きな普通の小学生三谷亘が幽霊ビルで不思議な出来事に巻き込まれます。

その後突然両親の離婚話が持ち上がり、平和な日常を取り戻すために亘は幽霊ビルから幻界（ヴィジョン）へと旅に出るストーリー。主人公の勇気に胸を打たれるワクワクドキドキの冒険ファンタジーです。

ファンタジー小説はテレビドラマ・アニメ化されている作品が多数あります。とくにおすすめが、精霊の守り人シリーズです。上橋菜穂子原作で、ラジオ・ドラマ・アニメ・漫画などにリメイクされました。30歳の女性用心棒が主人公と、ファンタジー小説では珍しい設定なのも魅力です。

「ダレンシャン」はシリーズ累計700万部の長編ダークファンタジー小説です。児童文学ながらにダークな世界観が人気を博し、大人にもファンが多い作品でもあります。

主人公のダレン・シャン少年がサーカスを見に行った夜からすべては始まり、彼の背負った運命を不気味で魅力的な登場人物たちと見守ります。ヴァンパイアや毒蜘蛛などダークな設定が大人もこどもも虜にしています。

「エラゴン」はドラゴンライダーシリーズとして世界的ベストセラーになっていて、シリーズ累計は3500万部を突破しています。

ファンタジーの象徴であるドラゴンを題材としている王道ファンタジーで、主人公エラゴンと誇り高き雌竜サフィラの物語です。個性豊かなキャラクターが魅力的で人気の一つを担っています。ドラゴンを扱った作品が好きな方におすすめのファンタジー小説です。

映画化だけではなくUSJのアトラクションにもなっているハリーポッターシリーズ。ハリポタの愛称で世界中から親しまれています。

人間の世界で人間として生活していたハリーの元に突然ホグワーツ魔法魔術学校から入学許可証が届き、そこからハリーの魔法使いとしての人生がはじまります。こどもから大人まで夢中になれる魔法の世界と作りこまれた設定が世界中にファンを生んでいます。

ロード・オブ・ザ・リングのタイトルで映画化された指輪物語は1954年に刊行された歴史的大ベストセラー小説です。ホビット族の青年フロドが手に入れた指輪には恐ろしい闇の力が秘めているのがわかったため、その指輪をどうするか決めるための旅をする物語です。

ドワーフやエルフなどさまざまな種族が出てきて仲間になったり敵対したり、待ち受ける危機に先の展開が読めない面白さがあります。

サイキック系ファンタジーは超能力や魔法、特殊能力を題材とした作品です。特殊能力を使ったバトルものやダーク系の物語など、多種多様の能力を楽しめます。

貴志佑介氏の「新世界より」や向山貴彦氏の「ほたるの群れ」など日本が舞台の作品も多く、ホラーやSFめいた物語展開とも相性がいいためダーク系の小説が好きな方におすすめのジャンルです。

冒険ファンタジーとは主人公がさまざまな世界や土地を旅しながら、さまざまな人との出会いや別れを描いています。ゲームのRPGのようにファンタジーの王道といっていいほどたくさんの冒険ファンタジー小説が存在します。

フィリップ・プルマン氏の「ライラの冒険」は守護精霊や魔女などと力を合わせて冒険のドキドキわくわく感を童心に返って楽しめる作品です。

日常の中にある不思議な出来事を描いたファンタジーは、何気なく過ごしている毎日にも何か起こるのではないかと期待させてくれます。突飛なファンタジーとは違った作品を楽しみたい人におすすめのジャンルです。

辻村深雪氏の「かがみの孤城」は現実世界で生きにくいと感じている子供たちが鏡の中で出会う、ミステリーとファンタジーが融合された悲しくて優しい物語です。読了後の驚きと感動を一度は味わってほしいと思います。

和風ファンタジーは日本の歴史上が舞台だったり、神話や仏教から独特の世界観が作り上げられた物語です。特に根強い人気があるのが日本神話がベースの萩原規子氏の「空色勾玉」「白鳥異伝」「薄紅天女」の勾玉三部作シリーズです。

一度は聞いた経験のある神話がベースになっていて、一度読み始めると止まらなくなる面白さがあります。どれも独立した作品なので気になる作品から読んでみるのもおすすめです。

現実世界ではない別の時空、世界で繰り広げられる異世界ファンタジー。最初から異世界で始まるものから、現代人の主人公が何らかの理由で異世界に行ってしまい苦悩しながら冒険をする物語などがあります。

映画にもなったC.Sルイス氏の「ナルニア国物語」は衣装タンスが異世界に繋がっていて、そこから主人公ルーシィの冒険が始まります。常識の通じない世界で何が起こるかわからないドキドキ感を楽しめるジャンルです。

持ち運びやすいサイズのライトノベルにもファンタジー小説は数多くあります。サクッと読める文章とどこにでも持っていける気軽さから、通勤や休憩などの隙間時間に少しずつ読み進められるのが特徴です。

紅玉いづき氏の「ミミズクと夜の王」は奴隷の少女と魔物の王の純愛を神秘的に描いた作品で電撃小説大賞を受賞しました。ライトノベルながら美しい表現力と童話のような世界観で話題になった作品です。

小説は腰を据えてしっかり読みたい人にはハードカバーの小説をおすすめします。しっかり時間をかけて読み込めるので、ファンタジーの世界に夢中になれます。

上橋菜穂子氏の「獣の奏者」はアニメ化もした人気作品で、異世界を舞台に少女と獣の関わりを描いた作品です。全4巻のボリュームですが、主人公エリンの成長を共に感じられる物語がファンから熱い人気を誇っています。

こどもの頃に触れたファンタジー作品よりも刺激的でシリアスな展開も読めるようになったら、ダークファンタジー小説もおすすめします。人間の残酷な心理や過激な戦闘もありページをめくる手が止まらなくなる面白さが魅力です。

ジョージ・R・R・マーティン氏の「氷と炎の歌シリーズ」はこどもには読ませられないファンタジーと言われています。大人だからこそ楽しめる覇権を巡る群像劇で、ハマる人が続出している作品です。

児童書とは小学生から中学生向けの作品を指します。中学生でも読みやすくわかりやすいファンタジー作品が多く、児童書からファンタジー作品にハマった人も少なくありません。

「ハリーポッター」や「十二国記」など有名シリーズも数多くあります。児童書とはいえボリュームある物語が多いため大人でも十分楽しめるのも特徴です。

世界観へ没入できる小説を見つけたいなら、書き出しをチェックしましょう。最初の書き方を見ただけで、世界観をイメージできるものは、あなたにとって引き込まれる小説である可能性が高いです。書き出しをチェックするだけで、ある程度その物語の世界観をイメージできるものがおすすめです。

ファンタジー小説は読書感想文に向かないと思っていませんか？実は読書感想文でもファンタジー小説は選ばれています。ここではおすすめ作品を紹介しますので、参考にしてください。

• エルマーの冒険：小学生から読める作品。シリーズ展開されているので選択肢も豊富。
• 星の王子さま：世界中でベストセラーとなっている作品。中学生・高校生向き。
• モモ：ドイツのミヒャエル・エンデの作品。時間・金などに対する問題提起となる。

ファンタジー小説は、小説サイトで読むのもおすすめです。小説サイトは、とにかく種類が多いので、サイトごとの特徴を把握して、自分に合ったサイトを見つけましょう。「小説家になろう」や「アルファポリス」などが人気がある小説サイトです。

大人もこどもも時間を忘れてさまざまな世界を楽しめるファンタジー小説。小説好きな人もこれまでファンタジー小説に触れてこなかった人も、どんどん新たなファンタジー小説に出会って異世界旅行を楽しみましょう。以下の記事もあわせてご覧ください。