吉田秋生の漫画おすすめ7選｜さまざまな作風を持つ天才漫画家のおすすめ漫画を紹介！

吉田秋生といえば、幅広いジャンルを見事に描き分けることで人気の天才漫画家です。王道の少女漫画というよりは、個性的なストーリーを描く漫画家とし知られています。ストーリーだけでなく、登場人物も個性的な人物が多く、またどこか傷を負っている姿が描かれます。

家族の絆や、熱い男同士の友情、少女たちの人間関係なども丁寧に描いています。いずれも心理描写が繊細で巧みなので、心に染み入ってくるような話をじっくり楽しめます。

作風が幅広いことから、何から読めば自分にぴったりの作品を見つけられるか迷ってしまいます。ここでは吉田秋生の作品の魅力・選び方・おすすめの漫画を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

吉田秋生といえば、少女漫画界でも巨匠とされる漫画家です。東京都出身で、武蔵野美術大学を卒業後の1977年に漫画家としての活動を開始。20歳の時に連載した『カリフォルニア物語』のヒットで吉田秋生の名前が世間に知れ渡りました。

1983年に『河よりも長くゆるやかに』と『吉祥天如』、2001年に『YASHAー夜叉ー』で小学館漫画賞を受賞し、名実ともに大作家の仲間入りを果たしました。あまり表舞台に出てこない作家でもあります。

吉田秋生の漫画の代表作といえば『BANANA FISH』です。1985年から『別冊少女コミック』で連載され、累計1200万部も発行されています。ニューヨークのダウンタウンでボスとして君臨する少年アッシュと、日本人の大学生英二の友情物語です。

裏社会で生きるアッシュたちのアクションシーンも見ものですが、生まれや育ちなど関係なく唯一無二の関係を築く、アッシュと英二の熱い友情は涙なしでは見れません。

1996年から2002年まで連載され、2001年に小学館マンガ大賞を受賞した本作は、沖縄の奥神島で普通の子どもと同じように育てられた有末静が主人公。実は遺伝子操作によって誕生した人工的な天才児です。

静の出生の秘密や母親の死、そして普通の少年との友情や、生き別れになっていた双子の弟との関係の行方に吸い込まれるように最後まで読んでしまいます。

1983年から2年間『プチフラワー』に連載され、1985年に小学館マンガ大賞を受賞しました。基地の町に住む少年と姉を中心にした話です。

2人には秘密がありましたが、辛い逆境にも負けず強くたくましく、したたかに生きる少年たちは幸せを手に入れられるのでしょうか。基地の街で青春を生きる少年たちを見守りましょう。

1983年に受賞した『吉祥天女』は2006年4月にはテレビドラマ化、翌年には映画化された作品です。ある日やってきた美貌の転校生・小夜子。長い黒髪に美しい容姿の小夜子は、男子生徒はもちろんですが、女子生徒の間でも人気者になります。

しかし小夜子には隠された秘密があり、彼女に近づく男性は不幸が訪れたり、時には死ぬことも。衝撃の結末まで一気に読める作品です。

『海街diary』は、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、マンガ大賞2013を受賞した作品です。さらに2015年には登場人物の4姉妹を人気女優の綾瀬はるかさん、長澤まさみさん、夏帆さん、広瀬すずさんが演じて話題になりました。

第39回日本アカデミー賞も受賞した本作。鎌倉を舞台に4姉妹の心の機微を見つめましょう。

2003年に平山あやさん、宮崎あおいさんなどが出演して映画化された本作は、鎌倉が舞台の男女6人のラブストーリーです。3組それぞれの視点で3本の話を、同じ時系列から描くという手法で描かれています。

交錯するそれぞれの思いがとても切なくて、気持ちを伝える「キス」がとても美しい話です。高校生たちの恋と青春を、さまざまな角度から見守りましょう。

1990年と2008年の2度映画化された作品です。女子高の演劇部を舞台に、女子高生の揺れ動く複雑な心理が細かく描写されています。

思春期特有に感じる男女の違いへの葛藤や、友人との微妙な関係などは読んでいるととても懐かしい気持ちになります。オムニバス形式の4話という短い話なので、読み始めやすいのも特徴です。

吉田秋生の最新作としては『詩歌川百景』の2巻が2022年2月に刊行されています。この話は、『海街diary』と繋がる物語で、山形にある小さな温泉宿の旅館が舞台です。

狭い温泉街で巻き起こるさまざまな出来事を、吉田秋生らしい繊細なタッチで描いています。人と人との心の繋がりが巻き起こす群像劇の今後の展開が楽しみです。

『海街diary』は鎌倉を舞台に暮す3人姉妹の元に、幼いころに離婚して家を出て行った父親の訃報が届いたところから物語は始まります。その葬儀の場で、はじめて異母妹と出会います。父には思うところがあった姉妹ですが、異母妹には罪はないため鎌倉で一緒に誘います。

そして鎌倉で異母妹を含めた4人姉妹の新たな共同生活が始まるのです。美しい鎌倉を舞台に4姉妹の絆が描かれます。

ギャング同士の抗争を描いたものから、バイオテクノロジーが出てくるもの、女子高が舞台の青春ものと幅広い作風を誇る吉田秋生の漫画。ぜひここで紹介した作品を手に取って、繊細で緻密な吉田秋生ワールドの魅力を堪能しましょう。

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