ペグの正しい打ち方を学ぼう！ペグの種類・クロス打ち・おすすめのハンマーも解説！

キャンプ初心者はまず、安全にテントが張れるペグ打ち方ができるように練習しましょう。正しくペグ打ちできれば、テントの見栄えがよくなるほか、テント本来の機能性が発揮できます。基本的な打ち方をマスターして、スマートに設営したいですよね。

ペグには基本的な打ち方と、固い地面や柔らかい地面での使用に向いた、スチール・プラスチック・鍛造製など、さまざまな素材がありますが、初心者でも地面の状況に合ったペグで正しく打てれば、テントの見栄えや機能性がアップしますよ。

そこで今回は、ペグの正しい打ち方や深さ・抜けにくいクロス打ちを紹介します。また、電動ドライバーとボルトで、ペグとして代用する方法や、おすすめのハンマーなども解説しますので、ぜひ最後まで読みすすめてください。

スチールペグは砂利が少なく、ある程度の硬さがある土や芝の地面で使うのに最適です。固すぎる地面だと、ペグダウンするときに、ペグが曲がってしまう可能性が高くなります。またサラサラした砂場などには、うまく固定できず抜けてしまう場合があるので向いていません。

プラスチック製のペグは、柔らかい砂浜や雪に使うのに最適です。接地面が大きいため砂浜で使っても抜けにくく、雪にペグを打ち込んでも固定力があります。雪中で使用するときは、ペグダウンした周囲を雪で固めると、さらにペグが抜けにくくなり効果的です。

スチールソリッドペグは、鍛造と呼ばれ、高強度で折れにくいのが魅力です。固い地面にも負けない強靭（きょうじん）な素材でできていて、打ちやすく抜きやすい仕様になっています。

Y字型ペグはおもに、石が混じった砂利の地面に最適な、高い強度を持つジュラルミン製や、軽量で持ち運びが楽なアルミ製があります。Y字型ペグは接地面が大きいため、芝や土などの固さがある地面から、砂場などの柔らかい地面まで対応できるのが魅力です。

ペグダウンするときの角度は、地面に対して60°〜90°が基本です。ペグの先端に付いているフックは、テント・ロープと逆方向に傾けて打ち込みます。ペグとロープの角度が90°を超えてしまうと、うまく固定されず抜けてしまう場合があるので気をつけましょう。

またペグダウン中に石ころと接触するときがあります。そんなときは無理に打ち込まず、60°〜90°を目安に石を避けながらペグダウンするとうまく固定できます。無理に力を加えると、ペグが折れたり、ゆがんだりするのでNGです。

ペグをしっかり地面に固定するには角度（60°〜90°）と深さが重要です。打ち込みの深さは、ペグの頭が2〜3cm出るくらいにとどめましょう。地面に適したペグを使い、角度と深さをしっかり調節すれば、強風が吹いても抜ける心配はありません。

抜けにくくなるペグの「クロス打ち」の手順を紹介するので、強風時や抜けやすい場所で使うときに備えてチェックしておきましょう。使用するペグは、打ち込みやすく抜きやすいスチール製がおすすめです。

1. 1本目のペグを地面に対して60°〜80°の角度でペグダウンする
2. 2本目のペグも1と同様の角度でクロスさせペグダウンする
3. 1本目と2本目のクロスするペグの角度は45°〜60°が理想
4. 2本にロープを引っ掛けて完了

テントを設営する場所によって、ゴツゴツした石が散らばってペグが入らなかったり、打っても外れやすく安定しない柔らかい土だったり、地面の固さは異なります。ペグが入らないときや、安定しないときの対処法を紹介しますので、使うシーンに合わせて参考にしてください。

• 浜辺や砂地の場合は、コンビニ袋などに砂を入れて重石として活用する
• 車のホイールや生えている木などの安定したものにロープで縛る
• 大きな木を束ねて縛り地面に穴を開けて埋める
• 登山のときは岩にロープで縛る

ペグを抜くのに最適なのは、「ホール型」や「くちばしフック型」が付いているペグハンマーを使うことです。ペグハンマーは打ち込むだけではなく、抜いたりスコップとして穴掘りできるタイプがあります。

また鍛造ペグを抜くときは、先端に穴が空いているので、予備の鍛造ペグを穴に入れて抜いたり、フックに引っ掛けて抜いたりする方法もあり便利です。ほかにもペグのフックに、ガイロープを引っ掛けてペグと同じ方向に引っ張れば抜けます。

もしハンマーを忘れてペグ打ちできないときは斧で代用しましょう。キャンプの醍醐味といえば焚き火を想像する方が多く、薪割りには必要不可欠のアイテムです。また、ブッシュクラフトが好きな方なら斧は必需品となります。

斧にはさまざまな種類がありますが、刃の反対側がフラットになっているタイプは、ペグ打ちとして代用可能です。万が一、ハンマーや斧を忘れても落ちている石や、太めの木でも代用できますが、耐熱グローブを使い怪我をしないように気をつけましょう。

キャンプ時に荷物の積載量に余裕がある方は、電動ドライバー・コーチボルト・ワッシャーを使い、ペグに代用してみるのもありです。使い方はコーチボルトをワッシャーに通し、ペグと同様の角度（60°〜90°）と深さ（ナットの頭が2〜3cm）で地面にねじ込みます。（湿った土中が効果的）

電動式なので、ほんの数秒で設置できるのが最大の魅力です。大きいサイズのワッシャーを使うと、ロープを引っ掛けるスペースが確保できます。ロープにボルトを引っ掛けてテンションをかけても、コーチボルトのネジ溝が土に食い込むため抜けにくいです。

まずは本記事を参考に、自分の使うシーンに合ったペグを購入し、実践するのが第一歩です。正しいペグ打ちをマスターして、登山もキャンプも楽しみましょう。