コーヒーフィルターの人気おすすめランキング20選【違いを徹底比較】

コーヒーは、丁寧に淹れられた香り高く深い味わいが楽しめます。美味しい豆からハンドドリップされたコーヒーには、じっくり蒸らすと濃厚なアロマが立ちのぼります。香ばしい匂いに包まれながら飲むこだわりの一杯は、リラックスタイムや集中したい時に欠かせないものですよね。

実は、そんなハンドドリップコーヒーは、フィルターの種類によって出来上がりの味が全く違います。コーヒーフィルターには、ただ単に粉を濾すだけではなく味を構成する微細な粒子も濾過する役割があります。同じ豆を使っていても、コーヒー液の通り方を決めるフィルターの材質やフィルターの形状によって味の差が生まれます。

そこで今回は、コーヒーフィルターの選び方やおすすめ商品をランキング形式でご紹介します。購入を迷われている方はぜひ参考にしてください。この記事の最後には、初心者向けのコーヒーフィルターの使い方や、収納に便利なフィルターケースも紹介しています。こちらも確認して自分に合った味を作るフィルターを見つけ、上質な時間を楽しみましょう。

まずは、以下でご紹介する4つのフィルターの特徴を、見やすく表にまとめました。それぞれの記事の前にこちらもご覧ください。

最も一般的で手軽なのが、紙でできたペーパーフィルターです。フィルターをセットするドリッパーに合わせて台形・円錐型・ウェーブ型などがあります。紙の質も、ナチュラルな無漂白のブラウンとクリアに酸素漂白処理されたホワイトの2種類があります。

ペーパーフィルターは、取り出してすぐに使える手軽さと、使い終わったらそのまま捨てられる便利さが人気です。手間をかけず手軽にハンドドリップコーヒーを楽しみたい方におすすめです。

金属フィルターには主に、ステンレスとコーヒーが酸化しにくい金メッキステンレスタイプがあります。形状は主に台形と円錐型の2種類です。金属製のフィルター内部にコーヒーの粉を直接入れて抽出します。

金属フィルターの魅力は、何といってもその風味にあります。ペーパーフィルターが濾過してしまう「コーヒーオイル」をそのまま落としてくれるため、コーヒー豆の持つ芳醇な香りやまろやかな舌触りを楽しめるのが特徴です。しかし、目が粗くざらつきが残りますので、最後の一口は残すようにしましょう。

コーヒー専門店でよく目にする「ネルドリップコーヒー」とは、ネルと呼ばれる布をフィルターに使用したコーヒーです。具体的には、綿（コットン）や麻（リネン）で作られたフィルターとなります。

ネルフィルターの魅力は、ほどよく含まれるコーヒーオイルのまろやかさと、金属フィルターよりも細かい目による雑味のないバランスのよさです。ネルフィルターは使用前後のメンテナンスに手間がかかり、濾過のスピードもゆっくりです。時間をかけて丁寧にコーヒーと向き合いたい方におすすめします。

セラミックフィルターとは、有田焼などの陶器で出来た多孔質セラミックで濾過するフィルターです。形状は円錐形が主で、ゆるやかな丸みを帯びたものや底が平らなものなどもあります。

浄水器にも用いられるセラミック素材は、水道水のカルキなどの雑味を取り除きながらも、ミネラルは通す点が特徴です。そのため、水の味も変わり角のとれたまろやかな味わいとなります。

台形タイプのフィルターは、注いだお湯が底に長時間滞留するため、じっくりと時間をかけて抽出されます。お湯の注ぎ方に難しいコツも不要で、いつでも安定して誰でも美味しいコーヒーを作れるのも魅力のひとつです。

出来上がりの味は、どちらかといえば雑味がなくまろやかで濃厚、角のない本来の苦味がよく出たコーヒーとなります。飲みやすく安定してバランスのいい味を求める方におすすめです。

円錐タイプは、底の一点に向かって直線的にお湯が落ちるため、抽出時間が短くなります。コーヒー粉の層は縦に厚くお湯が多くのコーヒー粉と接触します。油分は少なめで成分がより多く抽出され力強くすっきりとした味わいです。

また、底に向かう傾斜の緩急やお湯の注ぎ方によっても味が変わります。ゆっくり注げばまろやかな味わいとなります。不安定な反面自由度が高いともいえる円錐型フィルターは、自分好みの味を追求したい方におすすめです。

ウェーブ型フィルターは、その波型の形状が特徴的です。この波型には、ドリッパーとフィルターの間に空間を作り出す役割があります。台形や円錐フィルターを乗せるドリッパーの溝「リブ」の役割を果たし、余分な油や雑味を取り除きながら素早くコーヒーを抽出してくれるのです。

お湯の入れ方にコツも不要です。底が平らでお湯が滞留しやすく、均等にコーヒーの粉に浸透します。簡単に素早く美味しいコーヒーを飲みたい方におすすめします。

最もポピュラーなペーパーフィルターです。台形・円錐形ともに素材となる紙には主に2種類があります。味にも影響があるこの素材の種類を見てみましょう。

薄茶色のペーパーフィルターは、無漂白のあかしです。漂白していないフィルターは、リグニンといったパルプ特有の臭いがごくわずかに残るものもありますが、漂白する代わりに長時間水に浸してその臭いを取る処理などが施されています。

こちらは、ナチュラルな風合いを好む方や漂白による化学物質の影響などを気にする方におすすめです。臭いが気になる方は、湯通しをすれば気にならないレベルになる場合がほとんどです。

真っ白なペーパーフィルターは、酸素漂白を施したものです。漂白と聞くと身体に悪そうなイメージを持たれるかもしれませんが、製品となったフィルターにはもちろん漂白剤の残留もありません。ダイオキシンも出ず安全性は確保されていますが、化学物質に過敏な方は無漂白を選んでください。

漂白タイプのフィルターを使用するメリットは、そのクリアな味にあります。無漂白タイプでわずかに残るパルプの臭いが完全に取り除かれており、コーヒーの味に影響を与えません。とことん味にこだわりたいなら漂白タイプのフィルターがおすすめです。

フィルターは、淹れる量によって大きさが異なります。小さいフィルターに基準量を超えた杯数分の粉を入れたり、逆に大きなフィルターにわずかな粉を入れたり、目的に合わない大きさのフィルターを使うとお湯を注ぐのに時間がかかり過ぎたり味が不安定になる場合もあります。

コーヒーフィルター製品には、それぞれに適した抽出杯数があります。

• 個人タイプ・・・1～2人用
• 少人数タイプ・・・2～4人用
• 大人数タイプ・・・7～12人用

それぞれにぴったり合うフィルターを置くドリッパーやコーヒーを落とすポットが必要です。美味しいコーヒーのために、適した大きさのフィルターと相応しい道具を選びましょう。

毎日飲むコーヒーならば、価格やコスパも気になるところです。年間にかかるコストを考えたら、少しでもお得で美味しいフィルターを探すのが得策です。ここでは、コスパに優れた2種類のフィルターを紹介します。

ペーパータイプのコーヒーフィルターは、何といってもその価格の安さが魅力です。スーパーマーケットやコンビニで、いつでも手頃な値段で簡単に入手できます。原材料が紙であるため、高品質なものであっても比較的低価格で売られています。

さらに、使い捨てをする性質上、50枚、100枚といった大容量で売られている場合が多く、大容量になるほどお得です。ネルドリップの様に面倒なフィルターのメンテナンスや目詰まりに悩まされません。手軽さと安定した味を求めるなら、使い捨てフィルターがおすすめです。

金属・ネル・セラミックなどのペーパーレスフィルターは、紙のペーパーフィルターに比べて1つ1つの価格が大幅に高くなります。しかし、使い捨てのペーパーフィルターとは違い洗いながら繰り返し使用するため、半年から1年以上の長期的に見るとコスパに優れている場合も多くあります。

何度も買い足す必要もなく毎月決まった支出も不要です。さらに、好みにあったフィルターを選べば、コストに対して味のパフォーマンスは使い捨てフィルターよりも格段に上回る場合がほとんどです。目先の値段に惑わされずに、長い目で見て好みのフィルターを選びましょう。

カリタ（Kalita）は、日本にコーヒー文化を広めたコーヒー器具のパイオニアです。「カリタ式」といった、独自の三つ穴構造ドリッパーとペーパーフィルターを組み合わせたコーヒーの抽出方法を確立させたメーカーでもあります。均等に抽出できて安定したきれいな後味が特徴です。

フィルターとともに揃えたい器具のデザインは、クラシカルで懐かしい温かみを感じます。ペーパーフィルターの標準的な値段は、100枚入りで150円ほどと安価です。

ハリオ（HARIO）は、耐熱ガラスで有名なメーカーです。ドリッパーにも美しいガラス製があります。大きなひとつ穴とスパイラルリブのV60シリーズが有名で、お湯の注ぎ方で味を作り上られる円錐型のフィルターは大人気です。

デザインはシンプルで機能的です。ネルドリップのような味わいを楽しめるステンレスフィルターなど革新的なアイテムも揃います。ペーパーフィルターの標準的な値段は、100枚入りで300円ほどとコスパも良好です。

生活雑貨で有名な無印良品にも、コーヒーフィルターなどのコーヒー器具・雑貨が揃っています。フィルターは最もポピュラーな無漂白タイプの台形1種類です。粉を入れる際にフィルターを開きやすい切れ目が入っていて優しい作りとなっています。

タイマー設定のできるミル付きコーヒーメーカーから、ドリッパーまで必要十分なアイテムが揃います。気になるフィルターの標準価格は60枚で99円で、100枚換算で165円と低価格です。まとめ買いやセール時には、さらにお得に入手できます。

お得な100円均一ショップにも、コーヒーフィルターは売られています。しかも、ラインナップが豊富で、漂白・無漂白両方の台形、円錐型やカップの上部に取り付けて1杯分を抽出できるドリップバッグまでが揃います。100円で買えるのは、サイズにもよりますが台形で90枚・円錐形なら40枚・ドリップバッグは8個入りが主流です。

100均は、とにかく値段を抑えたい方や、円錐形やドリップバッグを安価で試したい方におすすめです。しかし、純正のコーヒーフィルターと違い、ドリッパーにぴったり合うサイズではありません。ドリッパーとフィットしている点も美味しく抽出する条件のため、純正よりやや味は落ちる点は考慮してください。

ここでは、最も手軽なペーパーフィルターを使ったハンドドリップの方法を紹介します。用意するものは、中細挽きのコーヒーの粉・メジャースプーン・ペーパーフィルター・ドリッパー・コーヒーを落とすサーバー・お湯を注ぐ細口のポットです。

1. サーバーでお湯を沸かし、そのお湯でカップも温めておく
2. フィルターの底と横の接着面を折り込み、押えながらドリッパーにセットする
3. 人数分のコーヒー粉を入れ、揺すって表面をならす
4. 90～95℃のお湯を20cc程度、粉全体に行き渡るよう注いで20～30秒間蒸らす
5. 中心に500円ほどの丸を描くようにお湯を注ぐ(フィルターにお湯が直接かからないよう注意)
6. お湯が完全に落ちきる前のタイミングで3回程度に分けて注ぐ
7. 抽出したコーヒーを温めたカップに注ぐ

大容量パックで購入したペーパーフィルターは、市販のケースに入れるのがおすすめです。フィルター用でなくとも、大きさや形の合うレターケースや書類入れなどにも使えます。紙フィルターは匂いを吸いやすいので、すぐに使わない分はフタの付いたケースに入れておくのもおすすめです。

また、すぐに使う分もサッと取り出せるオープンなホルダーに入れれば、見た目も美しく便利です。インテリアになじむようにシンプルなプラスチック素材や、木製のものなども多くあります。

ペーパーフィルターは、何と加湿器としても活躍してくれます。以下で、ペーパーフィルターを使った簡易加湿器の作り方を詳しく解説します。

1. フィルターの接合部分を切り落として、じゃばら状に細かく折り込む
2. 先端を花びらのように切って見栄えをよくする
3. 4個ほど作り、少し開いて花の様に重ねる
4. 完成した花の茎の部分を輪ゴムでとめる
5. 水の入った容器に入れる(水に好みのアロマオイルを入れるのもおすすめ)

水を吸いあげたフィルター部分が空気に触れて水を気化すると、加湿効果が得られます。さらに、水中に10円玉を入れて銅成分で除菌をすれば、衛生的でおすすめです。

普段何気なく飲んでいたドリップコーヒーですが、手間を加えるとより味わい深いものなります。素晴らしいアロマと思い通りの味が出せたときの喜びは、何ものにもかえがたいものです。ぜひ、こだわりの豆とともにこだわりのフィルターで至高の一杯を追求してみましょう。