ロードバイク用トルクレンチおすすめ10選｜自転車用トルクレンチはいらない？

自動車やバイクなどのタイヤのメンテナンスに必要なのが、「トルクレンチ」と呼ばれる工具です。高速で走行するロードバイクを所持している方であれば、安全を確保するための点検を行いたいですよね。締付け力の調整を行えるトルクレンチを使えば、安全にネジ締めを行えます。

自動車用のトルクレンチも同じ機能を持つため、自転車用のものはいらないと思われがちですが、トルク範囲が異なるので使えない場合が多いんです。ロードバイク用トルクレンチにもさまざまな種類の製品があるので、商品選びで悩んでしまう方も多いです。

そこで今回は、ロードバイク用トルクレンチの選びを解説した上で、KTC・SK-11などの人気メーカーのおすすめ商品を紹介します。トルクレンチの使い方も説明するので、ぜひ参考にしてみてください。

「トルクレンチ」とは、ボルトやナットを締める際に使用するレンチの1種です。どのくらいの力で締めているのか測定できるため、ボルトやナットを正しいトルクで締められます。トルクとは、ボルトやナットを締める際のスパナやレンチの回転力を表します。

本記事では、ロードバイク用トルクレンチの選び方やおすすめ商品を詳しく紹介しているので、購入を検討している方は、ぜひ参考にしながら選んでください。

ロードバイクは、ハンドルやサドルの調整にもボルトを緩めたり締めたりしなければならないため、トルクレンチが必須のアイテムと言っても過言ではありません。しかし、六角レンチで代用できるため「いらない」との声もあります。

きちんとした工具を使用し、正しいメンテナンスをすれば、走行中の事故も防げます。通常のレンチでは締め付け強度や硬さを調節できないこともあり、ロードバイクを含めた自転車のメンテナンスにトルクレンチは必ず購入したほうがいい工具です。

トルクレンチにはさまざまなタイプの製品が存在し、手動式だけでなく電動式の製品も存在します。電動式の製品は締め付け速度が速くパワフルなものの、サイズが大きく高価なのがデメリットです。そのため、ロードバイクでは手動の製品が使われます。

手動式のトルクレンチは、プリセット型・ダイヤル型・プレート型・デジタル型の4種類に分けられます。次の見出しで、各タイプのトルクレンチの特徴を解説するので、初めて購入する方はぜひチェックしてみましょう。

「デジタルタイプ」のトルクレンチは、トルクを正確に測定し、手元にあるモニターに数値を表示してくれるタイプです。しっかり測定できるのはメリットですが、電池が必要で重いです。

デジタルタイプの中には、専用アプリを通してトルクを測定できるものもあります。アラーム音がきれいで聞き取りやすいのも魅力です。

「プレセットタイプ」のトルクレンチは、電池を必要としないタイプです。電池がない分、デジタルタイプよりも重量が軽いのが魅力です。トルクの指定ができる「ダイヤル型」と一つのトルクのみ測定できる「単能型」があります。

価格が安いのもメリットですが、安すぎてしまうと正しいトルクを測定できない場合があるので注意が必要です。色付きメモリなどを選ぶと視認性もよく見やすいです。

「プレートタイプ」は、通常のレンチにメモリがついたもので、簡易的にトルクが測れるタイプです。3種類のトルクレンチの中でも精度が低いため、しっかりメンテナンスを行いたいシーンでは注意が必要です。軽量で価格が安いのがメリットなため、携帯するのに適しています。

トルクレンチは、ボトルケージの取り付けやさまざまな乗り物のメンテナンスに使用されます。商品ごとにボルトの対応サイズが異なるため、購入前にあらかじめチェックしてください。また、ロードバイクは先端が6角レンチに交換できるか確認するのも大切なポイントです。

トルクレンチを購入する際は、トルク測定の精度が大切なポイントです。精度が低いトルクレンチは、せっかく購入しても意味がありません。適当に選んでしまうのではなく、必ず正しいトルク範囲が測れるかチェックしてから購入してください。

ロードバイクの走行中のアクシデントにも対応できるトルクレンチを探しているなら、コンパクトな「携帯用」がおすすめです。下記でご紹介している、おすすめのブランドの中には、携帯用アイテムを扱うブランドもあるので、ぜひチェックしてください。

トルクレンチは、保管方法や扱い方によって錆びてしまったり金属疲労によって正しいトルクを測れなくなったりします。工具自体のメンテナンスしやすさを考慮して選ぶと、長く使えるコスパのいいトルクレンチに出会えます。雨風の当たる場所に保管しない・使用後はネジを緩めるなど注意を払いながら扱うのも大切です。

「TOPEAK（トピーク）」は、自転車用アクセサリーを扱う、台湾のメーカーです。携帯用アイテムも多く取り扱っており、走行中のもしものために購入できます。安い価格で購入できるプレート型が人気で、初心者でも気軽に手に取りやすくおすすめです。

「BIKE HAND（バイクハンド）」は、トピークと同じく台湾の自転車用工具ブランドです。コンパクトなプレセット型のトルクレンチが人気で、プレート型よりも精密にトルクを測定できます。ネットショッピングで低価格で購入できるのも特徴です。

また、カーボンパーツのメンテナンスにもおすすめです。指定トルクになると音で教えてくれます。価格も5,000円前後と求めやすいです。

「KTC（京都機械工具）」は、日本の京都にある工具メーカーです。2020年に創立70周年を迎えた歴史の深いメーカーで、繊細な工具を販売しています。トルクレンチも精度が高く、しっかりトルクを測定しながらロードバイクをメンテナンスしたい方に適しています。

「SK−11（エスケー11）」は、日本の藤原産業のブランドです。整備用品・工具・DIY関連を扱っており、もちろんトルクレンチの扱いもあります。トルクレンチは、高品質ながらも価格が安く、コスパよくロードバイクをメンテナンスしたい方におすすめ。

また、SK−11は作業用と測定用の2つのモードを持つデジタルトルクレンチも販売しています。単四電池2本で簡単に動くので、使い勝手も抜群です。

「TONE（トネ）」は、日本の高級作業工具メーカーです。日本で一番初めにソケットレンチの国内生産に成功したメーカーで、主にプロ向けの販売をしています。狭い隙間の作業もしやすくラチェット式で作業スピードも向上するので、早く作業が終わるのが特徴です。

トルクレンチは、大切なロードバイクのパーツを割ってしまうなどの事故の可能性もあるため使い方に気をつけなければなりません。以下のトルクレンチの使い方を参考にしながらロードバイクのメンテナンスをしてください。

1. ボルトのトルクを確認
2. ボルトに合ったサイズのビットを選ぶ
3. ビットをトルクレンチにセットする
4. トルクレンチのロックを解除する
5. トルク値を設定する
6. ボルトを締める
7. トルク値の設定を戻す/電源を切る

トルクレンチの使い方を誤ると、ロードバイクのネジや工具本体を破損させるおそれがあるため、作業工程をしっかりと理解する必要があります。ここでは、トルクレンチを利用するうえでの注意点を解説するので、使用経験がない方は確認しておきましょう。

• 締める前にトルクの値が合っているか目視で確認を行う
• トルクレンチでネジを締める時は指定された場所（基準点）を握る
• 2回以上締め付けるとオーバートルクになるのでダブルチェックは行わない
• ボルトやナットを緩める時は通常のレンチを利用する

オーバートルクになったり衝撃がかかったりすると、ネジ・ボルトやトルクレンチを壊す可能性があるため、使用方法や回転方向を守って作業を行いましょう。

トルクレンチの計測精度を左右する、コイルスプリングは金属でできているので、錆びてしまうと正しくトルクの測定を行えなくなります。高温多湿な場所や、結露が生じるような寒いところでの保管は避けるようにしましょう。

プリセット型のトルクレンチでは、スプリングに負荷がかかり続けるとへたる可能性があるので、設定トルクを落として保管した方がいいです。電子部品が使われている製品の場合は、ほこりが入ると壊れる可能性があるので、ゴミや汚れが少ない場所に置いておきましょう。

100均にも自転車用工具は売っています。しかし、道具によって使い勝手がいいものとイマイチなものがあるので、すべてを100均で揃えるのはおすすめしません。六角レンチのセットやドライバーセットなどはしっかりとした作りですが、モンキーレンチやペンチの性能は今ひとつのよう。

本格的なメンテナンスをしたい方は専門店や信頼できるメーカーで購入するのが無難です。

今回は、ロードバイク用トルクレンチの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。トルクレンチは、トルクを正しく測れるものではなければなりません。ぜひ本記事を参考にしながら、ロードバイクをメンテナンスできるトルクレンチを購入してください。