保冷剤の捨て方を紹介！大きい保冷剤や大量にある場合の処理方法は？

アウトドアで冷たいドリンクを飲んだり、新鮮な食材で作った料理を楽しむにはクーラーボックスに入れる保冷剤が必要不可欠です。しかし、保冷剤の捨て方は、意外と知られていません。捨てられない保冷剤が、自宅に溜まっている人もいます。

液体の保冷剤を排水溝に流して捨てたくなるかもしれませんが、大きなトラブルになる可能性もあるんです！とはいえ、保冷剤の捨て方は特に難しいわけではなく、捨て方を理解すれば簡単に処分できます。保冷剤を便利に再活用する方法もあるんです。

今回は保冷剤の捨て方についてご紹介します。大量にある保冷剤・大きな保冷剤の処分方法・保冷剤の再活用の方法についても、解説するので最後までご覧ください。

一般的に保冷剤の中身は、約98%が水で約2%が高吸収性ポリマーです。高吸収性ポリマーは、容量の500倍～1000倍の水分を吸収する非常に吸水性に優れた成分です。水を吸収してジェル状にするので、ジェル状の芳香剤や紙おむつに使用されています。

紙おむつにも使われる高吸収性ポリマーと水だけのものが多いので、保冷剤の中身に人が触れても問題ない場合がほとんどです。ただし、一部の保冷剤には、エチレングリコールなどの有害物質が使われた保冷剤もあります。

古い保冷剤は、最近と違う成分が使用されたものもあります。古い保冷剤や有毒と記載されたものは、中身を取り出したり、触れないようにしてください。

水と高吸収性ポリマーが主成分の保冷剤は、ほとんどの自治体で可燃ごみ（燃えるごみ）として捨てるのがルールです。一部自治体では不燃ごみ（燃えないごみ」なので、確認して自治体のルールに従って処分してください。

他の成分が入った保冷剤も、基本的に捨て方は変わりません。外側のフィルムが破れて保冷剤の中身が出た場合も、ビニール袋などに入れてフィルムと一緒に捨てます。保冷剤の中身を水道やトイレに流してしまうのは、絶対に避けてください。

高吸収性ポリマーは水を吸収して膨張するので、水道管を塞いで可能性があります。水道管を壊して修理代を請求される可能性もあるので、保冷剤の中身は自治体のルールに従って処分しましょう。

保冷剤を誤飲・誤食すると、死亡事故が起こる可能性もあります。一部の保冷剤に使われているエチレングリコールは、腎不全などの症状を引き起こす危険な物質です。有害な物質な保冷剤を体内に入れてしまうと、少量でも死に至る危険もあるので絶対に避けましょう。

冷凍庫に入れても凍結しない保冷剤は、有害な成分が含まれる可能性があるので十分に注意してください。有害な物質が含まれていない保冷剤も、危険性はあります。高吸収性ポリマーは毒性はありませんが、水分を吸収して膨張するので人体に悪影響を及ぼす可能性はあります。

保冷剤を飲み込んだ場合は、中毒110番か医療機関に連絡して治療を受けましょう。飲み込んだものと同じ保冷剤を用意しておけば、適切な治療を受けやすくなります。

保冷剤は、消臭剤として活用できます。保冷剤に含まれた高吸水性ポリマーは、水を吸収するだけでなくニオイを吸着する性質もあります。常温にした保冷剤を袋から取り出し、ビンなどの容器に入れて置いておくだけで消臭剤として利用可能です。

保冷剤を消臭剤として利用する場合、効果が持続するのは2週間~3週間ほどです。トイレなどで芳香剤としても利用したい場合は、香水を数滴垂らして混ぜます。絵の具などを混ぜれば色が付くので、インテリアとしても使えます。

保冷剤はキャンドルスタンドとしても、再利用できます。飾りつけの小物を用意すれば、おしゃれなキャンドルスタンドが簡単に作れます。作り方はジェル状の保冷剤を容器に移して、周りに小物を飾り付けるだけです。

保冷剤がキャンドルを支えるので、しっかりとキャンドルスタンドの役目を果たします。溶けたキャンドルのロウを保冷剤が吸収してくれるので、周囲が汚れないのも便利です。

吸着性に優れた保冷剤は、虫よけとして再利用も可能です。袋から取り出したジェル状の保冷剤に、虫の嫌いな匂いのするアロマオイルなどを垂らしてかき混ぜれば完成です。保冷剤からアロマオイルの匂いが蒸発するので、虫が寄ってこなくなります。

虫が嫌うのは、レモングラス・レモンユーカリ・ゼラニウムなどの柑橘・ハーブ系の匂いです。

無印良品は2021年9月10日から、不要な保冷剤を回収して再利用する取り組みを開始しました。冷凍食品・チルドスイーツを扱う126店舗では、回収した保冷剤をお持ち帰り用の保冷剤として再利用しています。保冷剤の種類に関係なく回収しているので、大きな保冷剤や大量にある場合はおすすめです。

ただし、汚れや臭いのある保冷剤や穴が空いたものは回収対象外です。持ち込む前に保冷剤は常温にして、汚れを落としておきましょう。

保冷剤の捨て方や活用方法についてもご紹介しました。保冷剤の捨て方は決して難しくなく、消臭剤やキャンドルスタンドなどに再利用もできます。地域のゴミ処理方法に従って、保冷剤は正しく捨てましょう。