田苑酒造の焼酎おすすめ10選｜音楽仕込みとは？評価をご紹介

焼酎は16世紀の日本で製造が始まり、現在では米や麦・芋・黒糖・黒糖・蕎麦・粕取り・栗・泡盛などとても多くの種類があります。今回は数多くある焼酎の中でも、こだわりの仕込み方や素材にもこだわっている「田苑酒造」の焼酎を紹介します。

焼酎の瓶のラベルには感じで名前が書かれているものが多いのですが、こちらは「でんえんしゅぞう」と読みます。田苑酒造の焼酎は歴史が深く、その酒造方法はとてもこだわっており、田苑酒造に関する知識を深掘りすれば、さらに美味しくいただけます。

そこで、今回は田苑酒造の歴史やこだわりの製造方法・田苑酒造の焼酎に対する評価・おすすめの焼酎・最後にはおすすめの飲み方まで細かく解説します。

さて、まずは田苑酒造の歴史や田苑酒造の焼酎についての知識を深めていきます。以下2つのセクションに分けて詳しく解説します。

田苑酒造は、西南戦争よりたった一人生き残った「塚田裕介氏」が1890年に塚田造酒場を創業したところから始まります。初めは玄米を原料とした玄米焼酎でしたが、今では米焼酎や麦焼酎・いも焼酎など幅広く製造しています。

しかし、1941年の第二次世界大戦の影響を受け一時休業することになりましたが、終戦後の1947年には芋を使用した芋焼酎を造り、今ではとても多くの人々に愛されている焼酎なのです。

田苑酒造の教訓として大きく掲げられているのが「フロンティア・スピリッツ」です。簡潔に説明すると、「開拓者精神」ということなのですが、この辺りをもう少し細かく紹介します。

田苑酒造では、お酒に音楽を聞かせて仕込む「音楽仕込み」をおこなっています。この酒造方法は他にはなく、新しい価値を多くの方へ届けたいというフロンティア・スピリッツから来るものではないでしょうか。

この一風変わった音楽仕込みは1990年から始まり、ただのBGMではなく特殊な装置によって焼酎の入っているタンクに直接響かせています。この方法は発酵を促し、貯蔵時には熟成効果が得られるそうです。

田苑酒造の焼酎は多くの「樽貯蔵酒」があります。ウイスキーやワインは樽に詰めて熟成するのが基本ですが、焼酎を樽に詰めて熟成されたのは田苑酒造が日本で初めて日本で初めて行いました。

田苑酒造の4代目当主が、「今までにない、新しい焼酎を造りたい」という想いを数十年の時間をかけて実現させたのが、樽貯蔵麦焼酎「田園」なのです。

今では、3年の樽熟成は当たり前で、10年〜20年もの間貯蔵している原酒もあり、長期貯蔵が基本になっています。

田苑酒造では、上記で紹介した「フロンティア・スピリッツ」や「音楽仕込み」「樽貯蔵」だけではなく、他にもこだわりがあります。以下の2つに分けて解説します。

田苑酒造で造る焼酎の全ては、「フロンティア・スピリッツ」から生まれます。上記で紹介した「音楽仕込み」や「樽貯蔵」も誰もやっていないことに挑戦し生まれた製法です。

「新しい焼酎を造ろう」そんな想いで焼酎造りをしており、製造される焼酎1本1本に造り手の「気持ち」が込められています。

樽で貯蔵熟成された焼酎は、色も香りも味わいも同じ原酒ではないため、ハイクオリティのブレンド技術で「田苑」を作り上げています。

田苑酒造のこだわりは、まだまだあります。例えば、田苑金ラベルの原材料は、主にビールの原料となる「二条大麦」です。でんぷん質に富んだこの大粒の麦を65％まで精麦して使用しています。

田苑芋金ラベルでは、国産の「黄金千貫」というサツマイモを主な原料とし、他のサツマイモより3~4%もデンプンの量が多いことが特徴です。デンプンが多い方が焼酎の原料として向いています。

田苑酒造の焼酎を飲んだ方はどのような評価をしているのか、実際の口コミをいくつか紹介します。

口コミは田苑酒造の違う焼酎のものですが、やはり味の感じ方には個人差はあるようです。しかし、大方「美味しい！」や「飲みやすい」などの高評価でした。

田苑酒造の看板商品とも言える「金ラベル」がどのようにして造られているのか、紹介します。工程が細かく分かれていますが、本記事では以下の4つのセクションに分けて解説します。

まずは、「製麹/白麹」です。種麹(白麹菌)を全て手作業でドラムに付着させ1日育成させます。その後、撹拌によって温度管理されます。またさらに1日寝かせ、米麹と大麦麹の2種類を製造し別々に仕込むのです。

始まりから三日目の朝に一次仕込み用のタンクへと移され酵母を加え、クラシックを聴かせながら5〜6日発酵させます。これが一次醪(いちじもろみ)です。

「製麹/白麹」と同時進行で、主原料となるオーストラリア産の二条大麦を65%まで精麦させます。その後、大麦は精麦されてから洗って糠を落とし、浸水します。水を切って、蒸してから冷却していきます。

続いて、二次仕込みと発酵を行います。麹に対して2倍の主原料を一次醪に加え、約2週間もの間アルコール発酵させるのです。そうすると、アルコール度数17％の二次醪が出来上がります。

その後、「単式蒸留器」を用いて常圧蒸留を行い、加熱沸騰させると同時に、蒸気を冷却します。するとアルコール度数41〜43%の原酒が生まれます。出来上がった原種を、活性炭を用いて冷却濾過します。これが「濾過・精製」です。

上記の工程が終わると、オーク樽に詰められ貯蔵・熟成されます。田苑酒造では長期貯蔵が基本なので、長いものでは4年以上熟成させます。

そして、熟成された個性の異なる原種を、ブレンダーが見極めながらブレンドし25度に割水を行います。ブレンドされた金ラベルをさらに、音楽仕込みタンクへ移して2週間24時間クラシックを聴かせ最後の熟成です。それから初めて瓶詰めされ、出荷されます。

最後に田苑酒造の本格焼酎のおすすめの飲み方です。もちろんご自身の好きな飲み方で飲んでも美味しいのですが、特におすすめな飲み方2つを紹介します。

まずは基本の「お湯割り」です。グラスは優しい温もりを感じられる陶器がおすすめで、グラスの大きさは小さめがおすすめです。大きすぎると飲み切る前に冷めてしまいます。

グラスを温めるため70〜80度ほどのお湯を先に注ます。45度前後に冷めてきたらゆっくりと金ラベルを注ぐと混ぜずに均一な温度・濃度でお湯割りを楽しめます。お湯の温度が高すぎるとアルコールが揮発してしまうので注意してください。

「前割り」とは、本格焼酎をあらかじめ水割りし、一晩から数日間寝かせてから飲むことです。前割りすることによって、焼酎と水が馴染んで焼酎特有のツンとしたアルコールの刺激が抑えられ「まろやか」な味わいになります。

また、鹿児島県では古くから伝わる粋な飲み方もあります。「黒千代香(くろぢょか)」と呼ばれる平べったい土瓶に前割りした本格焼酎を入れ、燗をつけお猪口で飲むという飲み方です。これは、客人をもてなす際などにおすすめです。

いかがでしたか？田苑酒造には他にはない「フロンティア・スピリッツ」により新たな酒造方法が生み出され、田苑酒造ならではの焼酎が造られています。お酒を楽しむ際には、そのお酒の歴史や知識を学ぶことによってさらに美味しく感じることもありますので、ぜひ本記事を参考に田苑酒造の焼酎を楽しんでみてください。