愛知奥三河の地酒「蓬莱泉」のおすすめ8選｜蔵元「関谷醸造」についても解説

蓬莱泉は、愛知県奥三河の酒蔵・関谷醸造で作られる日本酒です。「和醸良酒」をモットーに、地元・奥三河で生産された米や水を使い、職人たちによって丁寧に作り上げられています。良酒づくりにかける職人のチームワークと技術が結託して生まれた蓬莱泉ブランドは、全国新酒鑑評会でも受賞歴があり、品質は折り紙つきです。

長きにわたり愛されて続けている蓬莱泉ですが、初めて購入する場合はどんな点に注目して選んでいいのかと、躊躇している方もいるかもしれません。また、蓬莱泉シリーズには可・空・美など種類がさまざまにあるので、どれがいいのか迷ってしまいます。

そこで本記事では、蓬莱泉の選び方やおすすめ8選などを紹介します。良質な旨味を堪能できる蓬莱泉の日本酒を紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

ブランド名が印象的な蓬莱泉ですが、由来は日本ではなく中国にあります。そして、蓬莱泉の生みの親である関谷醸造は150年以上の歴史がある蔵元です。

ここでは、ブランド名の由来と関谷醸造について解説していきます。

蓬莱泉は、古代の中国で不老不死の薬を持つ仙人が住んでいたとされる「蓬莱」から名を冠しています。近隣の新城市にある霊峰・鳳来寺山の「ほうらい」の字を変えて、その名が付けられました。

「蓬莱」とは、中国東部の山東半島の東方海上にあるといわれる架空の楽園です。中国の神仙思想に関係しており、古書にもよく登場しています。幻想的なネーミングと上品なパッケージやラベルは、まさしく蓬莱泉の印象をより深くしている存在です。

蓬莱泉の蔵元は、愛知県奥三河の関谷醸造です。創業は元治元年(1864年)で、150年以上の歴史を持っています。

関谷醸造は、蔵元にいる職人たちの技術はもちろん、最高の地酒を生み出すためのチームワークを重んじている酒蔵です。職人たちが互いに酒造りのへの想いを共有し、同じ方向性を向いて酒造りをしていく姿勢を大切にしています。

関谷醸造の伝統的な技術と協調性が作り上げた蓬莱泉の数々の良酒は、日本酒ファンを魅了し続けています。

蓬莱泉が愛され続ける理由の一つに、選び抜かれた原材料があります。蓬莱泉の原材料は、すべてが愛知県産です。

日本酒の命ともいえるお米も水も、数ある中から特に良質なものを使用しています。ここでは、選ばれている原材料について解説します。

蓬莱泉に使われるお米は、酒造好適米の「夢山水」を使用しています。「夢山水」は、高齢化や後継者不在などで離農になった地元の農家から、休耕となった田んぼを預かって栽培されているお米です。

関谷醸造の社員が、米作りについて一から勉強しながらも原料米を育てています。地域の人たちと協力し合いながらお酒の原料米を作る過程で、社員に酒造りへの意識を強く持たせるのも目的の一つです。蓬莱泉の魂となっているお米は、自然豊かな地域の農業を生かしています。

関谷醸造のある愛知県の設楽町は、3つの川(豊川・矢作川・天竜川)の水源となっています。豊かな土地で育まれたきれいな軟水が、蓬莱泉の仕込み水です。もちろん、蓬莱泉の米作りをしている田んぼにも地元の水が流れているので、一粒も無駄にならない原料米が毎年のように育っています。

地元の湧き水を使用し、酒造好適米の風味をより生かしています。上質な仕込み水が、蓬莱泉の混じり気のない美味しさを際立たせているのです。

数ある蓬莱泉のお酒の中で、定番の人気を誇る特別純米酒は「可(べし)」です。酒銘は、江戸時代の漢詩人・菅茶山の作品の一文「吾輩紳に書すべし」から取りました。酸味が少なめで、あっさりとした口当たりになっています。

ぬる燗でも、冷蔵庫で少し冷やしても美味しく飲めるお酒です。純米ながらも、軽くて飲みやすい酒質が評判を呼んでいます。しつこくない爽やかな味わいで飲みやすいので、日本酒を初めて飲む方にも飲みやすい一杯です。

「空」は、蓬莱泉シリーズの中でも人気が高く、入手困難な銘柄としても有名です。まるで果物のようなフルーティーな風味と、米の旨味が感じられて飲みやすいと高評価を得ています。甘口のため、10℃～15℃程度に冷やすと、より風味を感じられて美味しく飲めます。

「美」は、名前の響きのとおり、まろやかな甘みが口に広がる女性的な味わいが特徴です。甘いだけでなく、後味に少し酸味を感じるので余韻が引き締まります。口当たりが柔かいため、普段あまり日本酒を飲まない方でも飲みやすいです。こちらも軽く冷やしていただくのがおすすめです。

蓬莱泉は香りと味の質が高いので、大いに飲む価値があります。どのお酒を選んでも、上質な風味と独自の味わいが楽しめるのでおすすめです。

蓬莱泉のお酒をどう選べばいいのか、パターン別に分けて解説していきます。

蓬莱泉は、主に下記の3つに分類されます。

• 純米大吟醸：甘みのある優しい風味
• 純米吟醸：きりっとした辛口
• 特別純米酒：軽い口当たりで、冷やしでも熱燗でも飲める

熱燗が好きなら特別純米酒、辛味のきいたお酒をよく飲むなら純米吟醸、甘くてまろやかなお酒が飲みたいなら純米大吟醸がおすすめです。自分の好きな味や飲み方によって、幅広い種類のお酒が選べます。それぞれのお酒の特徴をよく調べて、好みに合ったタイプの日本酒を飲みましょう。

蓬莱泉には、日本酒が苦手な人でも飲みやすいように、フルーツリキュールや甘酒も用意されています。お米そのものの味をしっかりと味わえる「ほうらいせん　蔵元のあまざけ」は、ノンアルコールなので家族みんなで飲めます。

愛知県の温州みかんを使った「MIKANリキュール」、契約農家で採れた梅の実を漬け込んだ梅酒シリーズも、蓬莱泉で人気が高い商品です。

蓬莱泉は、通年で販売されているお酒と時期限定で販売されているお酒の2つの区分があります。時期限定の商品は数量に限りがあるため、早めの予約が必要です。

通年で販売されているお酒でも、全国からオンラインで予約が入るので売り切れてしまう場合があります。通年販売のお酒でお気に入りがあれば、まとめての注文がおすすめです。

蓬莱泉にも、流行りのスパークリング日本酒「蓬莱泉　純米大吟醸　スパークリング PLATINUM」が登場しています。蓬莱泉の上品な風味と、きめの細かいクリーミーな泡を同時に味わえるお酒です。

スパークリングの蓬莱泉は、和食だけではなく洋食にも合う一杯に仕上がっています。冷蔵庫でよく冷やして、シュワっとした蓬莱泉をお食事と共に楽しみましょう。

蓬莱泉の美味しさを伝えたい人がいれば、飲み比べができるギフトセットを贈りましょう。ギフトセットには、2～3種類のお酒が入っています。

誰かへのプレゼントはもちろん、自分でセットを購入して飲み比べを楽しむのも可能です。お酒それぞれの味や香りの違いを楽しみながら、ゆっくりと蓬莱泉をたしなんでみてください。

蓬莱泉は人気のある日本酒で、その品質の良さから全国各地にファンがいます。そのため、店舗で見つけられなくてもオンラインショップでいつでも購入が可能です。

ここでは、蓬莱泉の購入方法について紹介します。

蓬莱泉のお酒は、大手通販サイトをはじめとしてさまざまなオンラインショップで販売されています。中には、オンラインショップでしか購入できない限定商品があるので見逃せません。

販売開始と同時に予約が殺到して、売り切れになってしまうお酒もあります。オンラインショップで注文する際は、いくつか候補のお酒をリストアップしておくのがおすすめです。

蓬莱泉が直接購入できる店舗は各地方にありますが、それほど多くはありません。地元・愛知県に取り扱い店舗が集中しています。

近くに販売店舗がない場合は、気になる店舗のオンラインショップでの注文がおすすめです。その際にクール便を選択すれば、鮮度を保った状態で蓬莱泉が自宅に届きます。ご自宅で気軽にフレッシュな蓬莱泉を楽しみましょう。

蓬莱泉は、奥三河の豊かな風土と地域の人たちの結束力によって製造されているお酒です。自然にこだわったシンプルな味わいの日本酒を楽しみたい方は、ぜひ蓬莱泉を試してみてください。