ラム酒の人気おすすめランキング12選｜種類紹介やカヌレなどのお菓子作りにも

ラム酒がどんなお酒なのかをご存じですか？名前は聞いたことがあっても、ラム酒がどんなお酒なのかを知らない方も多いですよね。ラム酒はカクテルのベースとして人気が高いだけでなく、カヌレなどの洋菓子の風味付けなど、身近なものにも含まれているお酒です。

ラム酒はキューバなどの南米諸国や欧米諸国で製造されるほか、日本国内でも製造されています。製造する国によって製法や熟成具合もさまざまで種類も味わいも多様。ストレートやロックなどウイスキーのように飲めば、ラム酒ならではの風味を感じられます。

この記事では、世界各国で人気が高いおすすめのラム酒をご紹介します。合わせて、ご自身にぴったりなラム酒の選び方や、カヌレ・ガトーショコラなど大人の味わいのお菓子レシピもあるので、ぜひ参考にしてください。

ラム酒とは、サトウキビを原料として作られる蒸留酒です。サトウキビから砂糖を生成する際に出る排蜜等や搾り汁を蒸留するもので、カラメルにも似た甘さとほろ苦さが口の中に広がります。また、濃厚でなめらかな口当たりもラム酒ならではの魅力です。

ラム酒の起源は諸説ありますが、17世紀ごろカリブ海の島々で生まれたとの説が有力です。日本では小笠原諸島で作られ始め、現在では鹿児島や沖縄の酒造会社でわずかに生産されています。

ラム酒の中でもダークラムに分類されるものは、オーク樽などで3年以上熟成させたものを指します。樽によってつけられる濃い色合いや香りが特徴で、ラム酒らしさをしっかりと感じられます。ストレートや氷を入れて溶かしながら飲む飲み方がベストです。

長期熟成したものは色だけでなく味も濃く甘みを多く感じるので、苦手に感じた場合には1対1で水で割るなどして調整するようにしましょう。

お菓子に風味をつける目的でラム酒を使用する際にはダークラムが多く使われます。パウンドケーキやカヌレ、ティラミスやモンブランなどに使用すると香り高く大人の味わいがプラスされます。

ラム酒をストレートやロックで飲む際に、飲みやすいのが黄金色をしたゴールドラムです。オーク樽で熟成させ、ろ過せずに瓶詰めをしています。ラム酒らしさをより感じますが、ダークラムよりもクセがなくバランスの良さを感じます。

ゴールドラムは初心者の入門編としてもおすすめの種類ですが、産地や銘柄、製造方法によっても味の特徴が異なるため、いろいろと試すのがおすすめです。ラム全体的に芳醇で複雑な味わいのため、好みのテイストを見つける過程も楽しめます。

ウィスキーのようにすっきりとした味わいのものから、ブランデーなどのように甘みを強く感じるものなどさまざまなものがあり、好みに合ったものを見つけましょう。

ゴールドラムを活性炭でろ過をして、無色透明にしたものをホワイトラムと言います。香りも抑えられており、クセの少ない味になっています。ダークラムやゴールドラムのようにストレートやロックで飲む飲み方ではなく、カクテルのベースとして使われることが多い種類です。

キューバのミント「イエルバブエナ」を使用したモヒートや、ライムと砂糖を入れるだけのダイキリ・コーラとライムジュースを入れたキューバリブレなど多くのカクテルには透明なホワイトラムが使われます。

ホワイトラムにもクセのあるものがあるため、カクテルなどを作る場合にはラム酒のクセが邪魔をしてしまわないように、カクテルに適したものを選ぶようにしましょう。

原料のサトウキビから作った醸造酒を単式蒸留器で蒸留したあと、長期間に渡って熟成させたラム酒をヘビータイプまたはヘビーラムと言います。ダークラムがこれにあたり、濃い色や強い風味をもっており、他のラム酒とは見た目も異なります。

後味も強く、じっくりと堪能しながらラム酒を楽しみたい方におすすめです。チェイサーを用意して薄めずにストレートで飲むと、ラム酒の良さが素直に感じられます。また、長期的に時間をかけて熟成しているため、価格帯も高めで高級感あふれるデザインのボトルが特徴的です。

ヘビータイプほど個性的ではありませんが、香りと味のバランスが良くラム酒の風味をしっかりと感じるられるのがミディアムタイプです。銘柄によって連続式蒸留器を使用する場合や単式蒸留器を使う場合があり、さまざまな風味のバリエーションがあります。

ミディアムタイプは製造方法や蒸留方法が多様にあり、中にはヘビータイプとライトタイプを混ぜる形でミディアムタイプとするラム酒もあります。全体的に飲みやすいのが特徴で、ラム酒の良さをストレートに感じられるタイプです。

ミディアムタイプはボトルに明記されていない場合もありますが、ベビータイプとライトタイプの中間にあたるタイプと考えるとわかりやすと思います。

ライトタイプのラム酒は、原料のサトウキビから作った蒸留酒を連続式蒸留器によって蒸留した後に、短期間だけ熟成させたものを指します。熟成期間を短く設定しているため、クセが少なく飲みやすいのが特徴です。

熟成したものを活性炭でろ過をするとホワイトラムになり、ろ過せずにそのまま瓶詰めするとゴールドラムとなります。キューバやプエルトリコなどが産地のラム酒はライトタイプが有名で、ラム酒を初めて飲む方にも比較的飲みやすいのが特徴です。

カクテルにもよく使われ、他のお酒やリキュールとの相性がいい特徴も持っています。

現在主流となっているのがインダストリアル製法です。サトウキビから砂糖を生産する時に、副産物としてモラセスができます。このモラセスを使用して生産するのがインダストリアル製法で、長く貯蔵できるためサトウキビの収穫時期に関係なくラム酒を製造できます。

サトウキビの収穫時期だけでなく通年ラム酒を製造でき価格帯も低く抑えられるため、多くの銘柄で採用されている製法です。

廃糖蜜とも呼ばれるモラセスはサトウキビ由来の糖分やミネラル分が残されており、うま味調味料や健康食品の原料などにも使われています。

アグリコール製法は、サトウキビを絞って出てきた汁をそのまま原料として使用する製法です。モラセスとは異なり貯蔵できないので、サトウキビを作れる場所でその収穫時期にしか製造できません。

インダストリアル製法よりも新しい製法で世界的にも生産量が少なく、希少価値が高い分価格帯も高くなります。ラム酒に興味を抱いた方は、一度は飲んでみることをおすすめします。

サトウキビは熱帯や亜熱帯などで栽培され、十分な日照と豊富な水源が必要な植物です。ラム酒の他にもブラジルのカシャッサやタイのウィスキーにも使用され、日本の黒糖焼酎もサトウキビを使用しています。

これからラム酒を楽しみたい方におすすめなのがフレーバー付きのラム酒です。スパイストラム（スパイスドラム）と呼ばれる種類で、ラム酒にバニラやシナモンなどのスパイス・フルーツの香りづけがされています。

ラム酒は独特の香りが特徴的なお酒ですが、そこにスパイスやフルーツが加わることによりさらに複雑で芳醇な味わいになります。特にフルーツ系の爽やかさやバニラ系の甘い香りが加わったものは、初心者にも飲みやすくおすすめです。

ラム酒の本場といえばキューバやジャマイカ・プエルトリコをはじめとするカリブ海周辺の国々です。しかし、プエルトリコよりもさらに南に位置するフランス領マルティニークも有名なラム酒を生産しています。

原産国によってラム酒の味わいが異なり、濃厚な味わいならジャマイカ・軽やかな口当たりならキューバ産がおすすめ。ぜひ原産国による違いにも注目してみてください。

素朴なパウンドケーキからパティシエが作るモンブランまで、さまざまなお菓子の風味づけにもラム酒は必需品です。ここでは、ご自宅でも作れるラム酒を使う香り豊かなお菓子のレシピをご紹介していきます。

カヌレは、カリッとした歯触りの後にもちもち感とラム酒が香るフランスの伝統的な焼き菓子。本来は非常に甘いお菓子ですが、お好みに合わせて調節して作ると大人の味わいが楽しめます。

【作り方】

1. 割ほぐした全卵2分の1個・卵黄1個分をよく混ぜる
2. 鍋に牛乳250cc・バニラエッセンス適量・バター15g・グラニュー糖60gを入れ、中火にかけ沸騰したら火を止めて冷ます
3. 薄力粉30g・強力粉25gを合わせ、2.を少量ずつ入れながらよく混ぜ合わせてラム酒20ccも加える
4. 生地を冷蔵庫で半日〜一晩寝かせる
5. オーブンを230℃に温め、型にバターと蜂蜜を薄く塗って生地を流し入れる
6. 200〜230℃で40〜50分焼き上げて型からすぐに外して冷ます

とろける舌触りとラム酒の香りがたまらないガトーショコラは、スイーツ好きの女性だけでなく男性にも人気のお菓子です。お好みでミックスナッツやラム酒に浸したドライフルーツをプラスするとオリジナルのガトーショコラになります。

【作り方】

1. 耐熱ボウルに無塩バター50g・チョコレート100gを入れて加熱し溶かす
2. 別のボウルに卵黄3個・砂糖40gを入れて白くなるまで撹拌して1.を混ぜる
3. ラム酒15cc・生クリーム50ccを加えて混ぜ、さらに薄力粉18g・純ココア30gを混ぜる
4. 別のボウルで卵白3個分と砂糖60gでメレンゲを作り、3.に混ぜ合わせる
5. 型に流し入れ、180℃に予熱したオーブンで10分、さらに160℃の低温で30分焼き上げる
6. 冷ましてからパウダーシュガーをふる

ラム酒の人気おすすめランキングをご紹介しました。ラム酒は香りや味わいなどさまざまな種類がありますが、スイーツの香りづけに使うほか大人時間のお供にもおすすめです。自分好みを見つけてラム酒の深い世界を楽しんでください。