中村文則作品の人気おすすめランキング15選｜すごいと評判の最高傑作【小説・文庫本】

第133回芥川龍之介賞を獲得した作品です。タクシーの運転手をしながら成形を立てていますが、過去に受けた親からの仕打ちや暴力など、悲しい記憶を引きずりながら生きています。恐怖や緊迫した感情を丁寧にに描いており、引き込まれる小説です。

虐待の経験が生きる底にある男性の、不安定な精神や人間の希望と向き合いながら生きていく姿が書かれています。ノワールの雰囲気が強い作品なので、好きな方にはおすすめです。また、「土の中の子供」には、短編小説として「蜘蛛の声」も収録されています。

第4回大江健三郎賞を獲得した作品です。また、アメリカの「ウォール・ストリート・ジャーナル」のベスト10にも選ばれており、日本でもアメリカでも注目を集めるベストセラーの小説です。主人公は、天才のスリ師で、ある男を出会ったことで物語が始まります。

ある男が3つの仕事を依頼し、失敗してしまうと主人公を殺すと話を持ちかけてきます。他人に自分の運命を握られてしまった主人公の心情が細かく描かれています。兄妹編として「王国」が販売されるなど、中村文則のファンの中でも人気が高い作品です。

ピースの又吉直樹も絶賛している作品で、主人公である刑務官の僕は、1週間後に死刑を控えているある男性と出会うことで物語が始まります。不服のある判決があるときに出す控訴状の期限が迫っていても、行動を行わない男性に主人公は疑問を持ちます。

重大犯罪と死刑制度にスポットを当てて、書き込んでいる作品で長編によって、細かく登場人物の環境や心情が描かれています。自殺をした友人の記憶や、目の前の男性との似ている部分など、人間らしい描写が多いので、読みやすいです。

ピースの又吉直樹や、綾野剛などが絶賛する作品です。中村文則のデビュー作品です。拳銃を拾ったことで物語がはじまりますが、銃を持つ青年が抱える問題や心情、周りの環境を細かく表現しており、銃のように繊細で危ない見た目のような作品に仕上がっています。

2018年に実写映画にもなっており、新潮新人賞受賞作、芥川賞候補作とデビュー作ながら、代表作としても知られています。拳銃を撃つかもしれないという確信のなか、進んでいく物語の先が気になります。短編小説「火」も収録されています。

近未来の島国「R帝国」を舞台にしたディストピア作品です。新聞で連載されていた作品で、「キノベス」にてランキング1位を獲得しています。R帝国は、資本主義・民主主義の国なのに、だんだんと全体主義に変わっていく過程を描いています。

戦争のある世界で繰り広げられる、悪の組織や党など登場人物も濃いので、読み応えがあります。2017年に書かれた小説ですが、2020年に書かれたと錯覚してしまうような部分が多く書かれており、今こそ読んで欲しい中村文則の作品です。

自分の目の前から消えてしまった女性を探していると、宗教団体と出会い、主人公の樽崎の物語は進んでいきます。現代社会を舞台としており、宗教団体と対立する教団との2つの軸を細かく描いています。608ページとボリュームがたっぷりの長編小説です。

各メディアで話題を集めているベストセラー作品なので、初めて中村文則の作品を読むという方にもおすすめです。反ヘイトとして書いていて、純文学を味わいたいという方からも注目を集めています。

「邪」の家系に生まれついた少年がある少女を守るために、父の殺害を決意したところから物語がはじまります。テロ、殺人、人間の闇の部分も細かく書かれており、ミステリー的要素や、ノワール要素が濃い作品になっています。

2018年にファントムフィルかムから実写映画として公開されており、玉木宏が主演を演じています。合わせて小説風のエッセイも付属しているので、より世界を楽しむことが可能です。また、「ウォール・ストリート・ジャーナル」にてベスト10に選ばれました。

2007年に「群像」に掲載され、話題になった中村文則の作品です。幼馴染だった2人が幼少期に遭遇した事件によって、人が怖くなってしまった2人が主人公です。幼少期を一緒に過ごしたのちに、再び再会したことで、2人の人生がまた進んでいきます。

幼馴染の2人が再会したあとに起きる事件の真相に近づいていく姿を描いており、ミステリー要素が好きな方にもおすすめの中村文則の作品です。2014年に実写映画が公開されており、柳楽優弥が主演を演じています。

2014年の本屋大賞の候補作にも選ばれた作品です。2018年に岩田剛典が主演を演じた実写映画が公開されています。フリーライターの主人公が、ある事件の犯罪者について、真実を疑いながらも関わっていく物語です。

2人の女性を殺害した容疑で逮捕された犯罪者は、本当に殺人を犯しているのか、他に真実があるのではないかという不安が読む側にも伝わってきます。中村文則らしいミステリー要素、純文学要素を含んでいます。

「このページをめくれば、あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない」という文章ではじまる手記をある男が見つけるところから始まります。人間の心情や精神を映し出した文章ですが、ミステリーやサスペンス要素も加わっており、読み応えがあります。

2016年に第26回「Bunkamuraドゥマゴ文学賞」を受賞している作品です。また、第3回のアメトークの「読書芸人」でも取り上げられており、読書好きからも愛されています。主人公の状況や、目的、手記の真相に迫っていくシーンが読みどころです。

連続通り魔殺人犯である「コートの男」を追っている刑事が主人公です。捜査が難航していくうちに、どんどんと悲劇が起きていき、事件が複雑に変わっていきます。容疑者である「コート」の男の目的や、事件の真相に迫っていく姿を書かれています。

毎日新聞にて、新聞連載をしていた作品です。小説の内容と、表紙のデザインもリンクしているので、読み進めていくうちに止まらなくなる作品です。文庫本にて、番外編も販売されているので、合わせて読むと楽しめるのでおすすめです。

緊縛師の死体がアパートの一室から発見され、重要参考人として上げられている女性は、主人公が気になっている女性というところから物語が始まります。彼女が犯人ではないということを信じながら、疑惑を晴らすために捜査を進めていきます。

第16回の本屋大賞にノミネートされている作品で、緊縛に使われる縄や神社の注連縄、日本神話などにもスポットを当てている点も注目です。「銃」のように、1個の道具に固執して書かれている部分もあるので、「銃」のファンにも読みやすいです。

毎晩バーに訪れる男性や、手紙を受け留める郵便局員など、さまざまな事情を抱える人々を描いた作品です。第10回の本屋大賞や大学読書人大賞にもノミネートされています。50ストーリーズを描いた派生作品も人気を集めています。

ショートストーリー集なので、中村文則の世界を気軽に味わいたいという方にもおすすめです。オムニバスのように、世界は繋がっており、主人公が変わっていくので読みやすいです。ドラマが好きな方にも読みやすい小説です。

2004年に第26回野間文芸新人賞を獲得した作品です。事故で死んでしまった彼女の死を隠しながら、彼女が生きていると振る舞い続ける男性の姿を描いた物語です。彼女への思い、事件の真相が迫って来る度、衝撃が繰り返されていきます。

トラウマの描写や、展開が読めない表現など、不安定な心情が描かれています。中村文則の2作目の作品ですが、完成度が高く、中村文則が手がけるエッセイも合わせて収録されています。「銃」の作風が好きな方には、おすすめの作品です。

社会的要人の弱みを人工的に作ることを仕事とする彼女が主人公の物語です。ある日出会った、見知らぬ男からの忠告を受けたことから物語が展開していきます。主人公の女性の独特の雰囲気や、登場人物たちが騙し合いをする描写が多く描かれています。

中村文則の過去の作品である「掏摸」から続いている作品ですが、「王国」の単体でも楽しめます。2011年に出版され、2015年に文庫本として販売されています。ミステリー・サスペンスの作品なので、真相に迫っていく描写がハラハラします。