袱紗おすすめ15選｜慶弔両用の色は？男性用・女性用の違いは？【紺色・紫色など】

袱紗（ふくさ）は、貴重品にかけられた正方形の布が始まりと言われています。 冠婚葬祭の場で金封を包む際に利用され、一生ものとして使う方も多いです。袱紗は穢れを避ける意味と、ほこりや折り目を避ける実用的な目的が合わさって、現在の使用法に至ったとされています。

袱紗がない場合はお祝い事、不幸事、それぞれの色のハンカチで代用もできますが、市販の袱紗は台紙が入っていてある程度折れにくく作られていたり、しわになりにくい素材で作られていたりします。急に必要になる場合もあるので、大人のマナーとして手元に持っておきたいものです。

そこで今回は、袱紗の選び方やおすすめ11選を紹介します。そのほか、慶弔両用の紺色・紫色や男性用・女性用の違いも紹介するので必見です。本記事をご覧いただき、袱紗の魅力を知っていただけたら幸いです。

結婚式などのご祝儀を包むときに使う慶事用の袱紗ですが、お祝いの席にふさわしい色を用います。慶事用は、赤、オレンジ、ピンク、黄色、金色、といった暖色系の袱紗を選びます。

また、お祝いの品が右包みだったことが始まりで、慶事用は右包みです。右包みは、正方形の袱紗をひし形に置き、真ん中より少し左側にご祝儀袋を置きます。左側からご祝儀袋に沿って端を畳み、次に上から下、そして最後に右から包み込みます。従って、最後は左開きになる形です。

お葬式などの不幸事の不祝儀を包むときに使う弔事用の袱紗ですが、悲しみに心を添える色として、黒、紺、暗い緑、グレー、といった寒色系を選びましょう。

弔事用は慶事用の反対として、左包みで包みます。右包みの逆順に畳んでいくので、まず正方形の袱紗をひし形に置きます。真ん中より少し右側に不祝儀袋を置いて、右側から不祝儀袋に沿って端を畳み、次に下から上、そして最後に左から包み込みます。従って、最後は右開きになる形です。

お祝いごとにも不幸事にも使える、つまり、慶弔両用の色があります。慶弔両用の色として、男性用は紺色、女性用はえんじ色となっており、男女共に使用できるのが落ち着いた紫です。ただし、薄紫色は慶事の色なので、慶弔両用で使用する予定なら濃い紫を選んでください。また、最近は男女ともに色合いによっては紺色や黒系のものが使用されているようです。

上記の色は、慶弔両用として販売されていますが、使用時は慶事・弔事に合わせて、右包み・左包みをそれぞれ使用するようにしましょう。

メンズは、基本的に落ち着いた色合いを選ぶのがおすすめです。慶事のときも暖色系でありながら、すこし暗めのものを選ぶとなじみます。

レディースは、慶事のときはお祝いごとらしく、華やかな明るい暖色系を選ぶと好印象です。弔事のときは寒色系を選びつつも、灰青色などのように多少明るめの色合いでも大丈夫です。

前述の通り、紫は男女とも慶弔両用できるので、悩んだら紫を購入しましょう。

歳を重ねるごとに、慶事・弔事に参加する機会は増えていくものです。若いときはとりあえず1点として、安価な慶弔両用を使用してもいいでしょう。ただ、弔事のすぐ後に慶事で使用するのも気が引けるので、できれば慶事用・弔事用の2点を持つようにするのがおすすめです。

また、年齢に合わせて落ち着いたデザインのハイブランドの袱紗や、上質な生地の袱紗を選ぶのが好まれます。いい生地で作られた慶弔両用の1点を、一生ものとして大切に使用するのもおすすめです。

もともとの形状がこちらの1枚布タイプです。中巾（45cm角）の「風呂敷」として売られている場合もあります。

右包み、左包みを気にして包む必要があり、固定されていないので、持参する間に包みがはだけないよう気を遣う必要があります。しかし、厚みのある水引きや、中身を渡した後はコンパクトにたためるというメリットもあります。

最近は使用している人が少ない印象ですが、1枚布を上品に使いこなせるとよくマナーをわかっていると思われ、どのような場面に持参しても恥ずかしくない品です。

先に紹介した一枚布の終わり部分がはだけないように、畳んだ最後に端を留めるための「爪」と、爪をかけるための「留め具」がついているタイプです。

次に紹介する台付きとセットで作られている場合が多いです。厚みのあるご祝儀袋を入れると留めにくいこともあるようですが、持ち運ぶ間に袱紗がはだけないのがメリットです。

本来ならば、袱紗は切手盆の上に載せてお渡しする目前まで持参しますが、切手盆と袱紗を一体化させたのがこの台付き袱紗です。

ご祝儀袋をお渡しする際には盆が無くても気になりませんが、法事の際に香典をお坊さんにお渡しするときはやはり盆にのせたいものです。そんなときに、こちらの台付き袱紗はとても重宝します。お盆を別に用意しなくても、袱紗をほどけばお盆にのった状態でお渡しできるので便利です。

市販品で広く見られるのがこの金封タイプです。横開きの封筒状に袱紗が縫い付けられたもので、ご祝儀袋・不祝儀袋が中で折れないよう、厚紙が入っているものもあります。

使用する向き（慶事は右包みなので左開き、弔事は左包みなので右開き）に気を付ければ、畳む順番を気にしなくていいので便利です。ただ、厚みのあるご祝儀袋を包む際には、蓋が閉まりにくい場合もありますし、あくまで略式と見られることもあります。

ご祝儀や香典を入れる金封は、包む金額に合わせて選ぶものです。金額によって、金封は装飾やサイズ感が変わるものなので、金封とのサイズ感も必ずチェックしてください。

5万円以上を入れた金封を包みたい場合や、さまざまな場面で応用したい場合は、爪やマグネットなど留め具がない、風呂敷タイプを選ぶのがおすすめです。風呂敷タイプはサイズを調整しやすいので、金封に合わせて使用が可能です。

これから袱紗を購入する方は、ぜひ素材にも注目してみてください。袱紗は正絹、もしくはポリエステル製のものが多いです。

正絹は光沢があり、高級感があるので、華やかな場や格式高い場所でも安心して使用できます。少し価格は上がりますが、一ついいものを持っていると役立ちます。

ポリエステルなどの化学繊維でできている袱紗は非常に安価なうえ、さまざまな場所で購入できるため手に入れやすいのが特徴です。最近では100円ショップなどでも購入できます。突然袱紗が必要になった際はこちらが便利です。種類が豊富で管理も楽なので、はじめて袱紗を持つ際に、お試しで購入してみるのもおすすめです。

袱紗は百貨店以外にも、青山やAOKIなどの紳士服専門店・100均・ロフトでも購入可能です。しかし、店舗によっては取り扱っていないところもあります。近場のお店に行って、フォーマル売り場などをチェックしてみましょう。袱紗が買えるお店は主に下記のとおりです。

• 百貨店
• 紳士服専門店
• 100均ショップ
• ロフト
• イオン

なお、生活雑貨が揃う無印良品では販売していません。

ここからは、袱紗の1枚布タイプ・挟み込むタイプの正しい包み方について解説します。どちらのタイプでも対応できるように、ぜひ覚えておいてください。

1枚布タイプの包み方は、慶事・弔事によって異なります。それぞれの包み方を解説します。

【慶事】

• まず、袱紗を右開きにします。布を裏にしてひし形に広げます。
• 布の真ん中にのし袋を置き、左・上・下・右の順番に折りたたみます。
• 最後にはみ出した部分を中に折り込めば完成です。

【弔事】

• 布を裏にしてひし形に広げ、真ん中にのし袋を置きます。
• 右・下・上・左の順番に折りたたみます
• 最後にはみ出した部分を中に折り込めば完成です。

挟むタイプの袱紗は、慶事・弔事によって上下左右の向きが異なります。それぞれの包み方を解説します。

【慶事】

• 慶事の場合は右開きです。左側にポケット、右側にふたがくるように開きます。
• のし袋の表が上になるように挟みます。

【弔事】

• 弔事の場合は、慶事の上下逆さまなので左開きです。右側にポケット、左側に蓋が来るように開きます。
• のし袋の表が上になるように挟みます。

受付でお渡しする直前まで袱紗に包んで持参しましょう。また、渡す際も一言添えてお渡ししましょう。

まずは慶事の際、受付で自分の順番が回ってきたら、袱紗からご祝儀袋を取り出します。相手から名前が読める方向に向けて、畳んだ袱紗の上にのせながら、ご祝儀袋をお渡しします。その時は「この度はおめでとうございます」とはっきりと笑顔でお伝えしましょう。

一方弔事の際、お渡しするまでは慶事と同じく、直前まで袱紗に包みます。渡す際に取り出して相手から名前が読める方向に向けて、畳んだ袱紗の上に載せながら、不祝儀袋をお渡しします。その時、語尾は少し消え入るように小さめの声で「この度はご愁傷さまでした」とお伝えしましょう。

ご祝儀や香典を郵送する場合、郵便局の現金書留で送るのが基本です。ご祝儀袋を入れるなら大型サイズの現金書留を選びましょう。ご祝儀袋には普段渡す時と同じように名前などを記入し、お詫びの手紙なども一緒に添えるのが大事です。葬儀なら、初七日までに自宅に送りましょう。

• 基本は郵便局の現金書留で送る
• ご祝儀袋を入れる場合は大型サイズの現金書留に入れる
• ご祝儀には通常通りの必須事項を記入する
• お詫びの手紙も一緒に添える
• 香典を郵送する際は初七日までに自宅に送る

袱紗は慶事・弔事に関わらず、いざという時のために用意しておくのをおすすめします。そして歳を重ねるごとに、年齢と風格に見合った品を持っておきましょう。本記事で紹介した内容を参考に、ぜひこれという袱紗をみつけてください。