猫草のおすすめ人気15選｜猫が食べる草【雑草は食べられる？】

猫といえば、肉や魚を主食とする生粋の肉食動物です。そんな猫が、実は草も食べるんですよと言ったら、ビックリされる方も多いと思います。猫が食べる草は「猫草」や「キャットグラス」と呼ばれ、特定の植物の種類ではなく、燕麦・大麦・狗尾草など猫が好んで食べるイネ科の草の総称です。

猫は雑草を食べる事もありますが、畑や田んぼの近くでは農薬の心配もあります。できるだけ市販されているものか、育てたものが安心です。とはいえ市販されている猫草は種類が多く、初めて購入する時にはどれがいいのか迷ってしまいそうですよね。

そこで今回は、猫草の選び方やおすすめ商品を紹介します。また、無印良品やダイソーなど、どこに売っているのかメーカーや販売店も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。記事の最後には、猫草の代わりになる野菜も紹介していますので、猫草を切らしてしまった時などに役立てましょう。

猫が猫草を食べるとどのような効果やメリットが得られるのかは、ハッキリと分かっているわけではありません。栄養面から見ると、猫草は必ずしも与えなければならないものではないのです。しかし、猫が猫草を食べるのには、体の中に溜まりがちな毛玉が吐き出せる効果があります。

その他にも便の排泄を促す・胃をスッキリとさせる・ビタミンの摂取・ストレスの解消など、さまざまな効果があると考えられています。猫草の効果は謎に包まれているものの、愛猫が猫草に興味を示すのであれば、ぜひ用意してあげましょう。

「愛猫に猫草をすぐにでも食べさせてあげたい」「猫草を与えたいけれど、なるべく手間はかけたくない」と考えている飼い主さんには、グラスタイプの猫草がおすすめです。

グラスタイプは、猫草がすでに生えた状態で販売されています。購入した時が食べ頃なので、パッケージから出せばすぐに愛猫に食べさせられて便利です。

グラスタイプの猫草なら、水はけや日当たりなどを気にしながら、一から種を育てる必要がありません。ついつい植物を枯らしてしまいがちな方や、忙しい方にもおすすめできます。

「グラスタイプでは、愛猫がすぐに食べ切ってしまって不経済」「植物を育てるのが大好き」と感じる飼い主さんにおすすめなのが、シードタイプの猫草です。

シードタイプはその名の通り、猫草の種です。プランターや土を用意して、種をまいて猫草を育てます。シードタイプを一袋買っておけば、何度も育てられてコスパがいいですし、栽培量の調整も自由自在です。

猫ちゃんを多頭飼いされているご家庭や、愛猫が喜んで食べてくれる姿を想像しながら、じっくりと猫草を育てる楽しみを味わいたい方にも、シードタイプをおすすめします。

「猫草を種から育ててみたいけれど、植物を育てた経験がない。上手に栽培できるか不安」と思う初心者さんには、猫草の栽培キット（栽培セット）がおすすめです。

栽培キットには、猫草の種の他、土や栽培ポットなど、猫草を育てるために必要なものがすべてセットされています。栽培キットを購入したら、説明書き通りに育てるだけで、簡単に猫草が完成します。

猫草を育てるのに適した土を選んだり、プランターを買いに行ったりなどの手間をかけたくない飼い主さんにも、栽培キットがおすすめです。

燕麦（エンバク）は、猫草の中でも最もメジャーなイネ科植物です。市販されている猫草のほとんどは、この燕麦であると言えます。

燕麦という名前にピンとこなくても、「オーツ麦」や「オートムギ」といえば、聞き覚えのある方は多いのではずです。オーツ麦やオートムギは燕麦の別名です。シリアル食品の一種であるオートミールの原料としても有名ですよね。

人間用の食品に使われるだけあって、燕麦には栄養が豊富です。とはいえ、オートミールに使われる燕麦は種子の部分です。猫草には燕麦の若葉が使われる違いがあります。

私たち人間にもなじみ深い大麦と小麦も、猫草として販売されている場合があります。大麦や小麦の特徴は、何といっても若葉の柔らかさです。老猫になるとどうしても、歯の衰えやものを噛む力の低下が心配になりますが、大麦や小麦の猫草であれば、シニア期の猫にも食べやすい特徴があります。

大麦の若葉は青汁の原料として有名ですし、欧米では小麦若葉のジュースも大人気です。私たちの健康維持に役立つ大麦や小麦は、愛猫にも安心して食べさせられます。

種類は少ないものの、鳩麦（ハト麦）を使った猫草も販売されています。猫ちゃんたちの中には、鳩麦のどこか香ばしい香りのする味を好む猫もいるようです。

猫草として以上に、鳩麦茶やブレンド茶の原料として知られる鳩麦ですが、今まで利用されてきたのは主に実の部分でした。しかし最近では、若葉の美容効果が注目され始め、鳩麦若葉を粉砕したパウダーなども販売されています。

狗尾草（エノコログサ）も、猫草として利用されます。狗尾草は、秋の風物詩でもある猫じゃらしの正式名称です。

他の猫草と同様、猫に与えられるのは、狗尾草の若葉の部分に限られます。猫がじゃれて遊ぶフサフサの穂先は、猫が食べると腸に詰まってしまい便秘を誘発するリスクがありますので、与えないようにしましょう。

また、道端に生えている成長しきった狗尾草の葉は硬く、猫草としては適していません。愛猫に狗尾草を与える場合には、猫草として販売されているものを選んであげてください。

牧草としても使用されている鼠麦（ネズミムギ）も、猫が食べる猫草の一種です。英語では、「イタリアンライグラス」と呼ばれます。鼠麦は日本各地に当たり前のように生えている雑草であり、多くの野良猫ちゃん（または外飼いの猫ちゃん）御用達の猫草です。

しかし、鼠麦には毒性はないものの雑草の中には猫にとって有害なものもあります。農薬や車の排気ガスなどで汚染されている心配もあるため、道端に生えている鼠麦などの雑草を摘んできて猫に食べさせるのはおすすめできません。

猫草は、ある程度水はけのいい土の方がよく育ちます。猫草の栽培キットであれば、猫草を育てるのに適した土がセットされているはずですので、それほど神経質に考えなくてもOKです。

自分で土を用意する場合には、水はけの悪い土は避けましょう。猫草栽培用の土があればベストですが、手に入らない場合には野菜栽培用や果物栽培用の土、バーミキュライトなどの中から選んでください。

水はけのいい土に水やりをすると、ポットやプランターの底から余分な水がどんどん流れ出てきます。水がこぼれて室内が汚れてしまう可能性もあるため、猫草の水やりはベランダや庭先などで行うのをおすすめします。

猫草の栽培キットの中には、土ではなく再生粉砕パルプが使われている商品も販売されています。再生粉砕パルプは土よりも散らばりにくいので、部屋の中にこぼれてしまっても汚れにくく、後片付けが楽といった特徴があります。

再生粉砕パルプを使った猫草なら、元気な猫ちゃんが走り回って猫草のポットを倒してしまったり、猫草を食べる際に土を掘り返して遊んでしまうとお悩みのご家庭でも安心です。

愛猫の安全性を考えるなら、無農薬栽培された猫草をおすすめします。グラスタイプの猫草なら「無農薬」と明記されている商品を選んでおけば間違いないです。

種から育てるシードタイプや猫草の栽培キットには「農薬不使用」の他、「殺菌剤不使用」「消毒なし」などと書かれているものもあります。

一方「オーガニック」とだけ記載されている猫草は、無農薬かどうか分かりません。オーガニックでも、最小限の農薬が使われている可能性はあります。気になったら、商品のパッケージなどをよく確認してみましょう。

猫草の栽培キットを選ぶ際には、後処理が楽かどうかもチェックしましょう。愛猫が食べ尽くした後の猫草のポットやプランターは、捨て方などの処理に困るケースも少なくありません。

猫草の栽培キットの中には、紙で作られたポットがセットされている商品も数多く販売されています。紙製であれば、使い終わった後に可燃ゴミとして廃棄するだけで済みますので、後処理の手間がかかりません。

「猫草を部屋に置くのなら、インテリアに合うかどうかも大事」そんなこだわりのある飼い主さんには、インテリア性を重視したおしゃれな猫草がおすすめです。

たとえばハリオ（HARIO）の猫草栽培キット「にゃんベジセット」は、どんな部屋にも溶け込みやすい、高級感のある有田焼の磁器容器が付いてきます。

また、木のぬくもりを感じられるナチュラルテイストの部屋であれば、無印良品やグリーンラボの猫草栽培セットに付属する紙製の袋やポットもおすすめです。

シンプルで良質なアイテムが購入できるお店として大人気の無印良品。無印良品からは、便利な2個入りの「猫草栽培セット」が発売されています。定価は税込みで190円ですが、ネット通販の場合には、送料や手数料が上乗せされるケースもあります。

無印良品の猫草栽培セットが使用しているのは、土ではなく再生粉砕パルプ。万が一床にこぼしてしまっても土よりも散らかりにくく、掃除が簡単です。

猫草栽培セットは無印良品の商品らしく、とてもシンプルで落ち着いたデザインも特徴です。インテリアとの相性を考えなくていいので、お部屋の統一感を重視される飼い主さんにもおすすめします。

さまざまな種類の猫草を比較して選びたい方には、カインズやコーナンなどホームセンターでの購入がおすすめです。

品揃えはホームセンターごとに異なりますが、グラスタイプはもちろん、シードタイプや栽培キットなど、幅広い商品を取り扱っているお店が多いため、お気に入りの猫草に出会える可能性が高まります。

ホームセンターで買える猫草の価格帯は、数百円から高くても2,000円前後が相場です。

ダイソーなどの100円ショップ（100均）でも、猫草を購入可能です。100円ショップのメリットは、何といってもコストパフォーマンスのよさです。

100円ショップなら、猫草の種と栽培用のプランターやポット、土などをひとつずつ購入しても400円かからない値段でそろえられます。しかも、種と土は複数回利用できるため、とても経済的です。コスパ抜群の100円ショップの商品なら、初めて猫草を種から栽培する飼い主さんも気軽に挑戦できます。

猫草を育てるには、猫草の種と、種をまく土、土を入れる容器（プランターやポットなど）を準備します。また必須ではありませんが、水やり用に霧吹きの用意をおすすめします。

猫草の種は、愛猫の好みに合わせるのがベストですが、猫草を初めて与える時などは、もっともポピュラーな燕麦を選んでみましょう。

土には猫草栽培用の土や、一般的な野菜や果物用の土、バーミキュライトなどが適しています。肥料は必要ありません。

【猫草の育て方】

1. まずは、容器の7～8分目くらいまで土を入れます。土の水はけが気になる場合には、ポットやプランターの底に軽石などを敷くのもおすすめですよ。
2. 土の上に種をまいていきましょう。種を隙間なくまいてあげると、猫草が密集して生えてきますよ。種をまいたら上から土を軽くかぶせ、満遍なく水を与えます。この時、霧吹きで優しく水をかけるのがおすすめです。
3. エアコンの風などが当たらない、温かな日当たりのいい場所におきましょう。土が乾いてきたら、十分に水やりをしてください。

猫草を猫に与えられるタイミングは、発芽後1週間程度です。葉が成長しきって硬くなっていない、やわらかな若葉の内に与えましょう。もちろん店頭に並んでいる段階ですでに食べ頃まで成長しているグラスタイプの猫草の場合には「いつから与えてもいいの？」と悩まずに、購入したらすぐに食べさせてOKです。

猫草が伸びすぎたら、茎元を残して葉を1枚抜いてしまうか、葉先の低い部分を選定するかして対処してください。

子猫はまだ消化器官が発達していないため、猫草を食べても消化しきれず下痢や嘔吐を引き起こしてしまうケースがあります。猫草を与えるのは、生後1年以上経過してからにしましょう。また成猫でも体調をくずし胃腸が弱っているときに与えるのは避けてください。

猫の胃腸は猫草を消化しないため、猫草は愛猫の胃腸機能が整ってくる1才以降に与えるようにしましょう。健康な成猫（おとなの猫）であれば、猫草を消化しないまでも上手に処理して、便と一緒に排出できます。

肉食動物である猫は、猫草などの植物に多く含まれる食物繊維の消化が苦手です。特に胃腸の働きが未熟な子猫に猫草を与えてしまうと、豊富な食物繊維によって下痢や軟便、嘔吐を起こしてしまう危険性が高まります。

胃腸機能が低下する病気を患っている猫にも、猫草は避けた方がいいです。また今まで猫草を食べた経験のない老齢期の猫に猫草を与えるのも、消化不良を起こす心配があります。

上で述べた通り、猫は猫草の消化が苦手です。猫が猫草を食べ過ぎると、嘔吐や下痢を起こしてしまうリスクがあります。

猫の中には、猫草の食感や香りが大好物で、放っておくと食べ過ぎてしまう猫もいます。こうした猫ちゃんには、いつでも自由に猫草が食べられる環境は危険です。

愛猫が猫草を食べ過ぎておなかを壊さないように、猫草を与える量やタイミングは飼い主さんがコントロールしてあげるのが大切です。くれぐれも、愛猫が欲しがるだけ猫草を与えないように注意しましょう。

猫が猫草を食べた後、毛玉をケロリと吐くのは自然な現象です。しかし、猫の吐く回数が多い場合には、その猫にとって猫草の量が多すぎる可能性が考えられます。猫の胃腸が猫草をうまく処理できずに、吐いてしまうのです。

こんな時は、猫草をいつも出しっぱなしにしているご家庭ならば、愛猫が自由に食べられないように、時間などを区切って与えてみましょう。飼い主さんの監督下で与えているのであれば、猫草の量を減らすなどの工夫をしてみてください。

それでも愛猫が頻繁に吐いてしまう場合には、猫草に対するアレルギーやその他の病気などが隠れている可能性もあります。一度、獣医さんに相談しておくと安心です。

猫の中には、猫草のようなイネ科植物に対するアレルギーを持っている子も存在します。猫がアレルギーを起こすと、皮膚の赤みやかゆみ、湿疹、下痢、軟便、嘔吐など、私たちと似たような症状がみられます。

小麦やライ麦など、何かしらのイネ科植物にアレルギーのある愛猫には、猫草を食べさせない方が安全です。

ただし、猫の体質によって「小麦アレルギーだけど、ライ麦はOK」などといったケースもあります。愛猫の体質が気になる場合には、動物病院でアレルギー検査を受けてみるのもおすすめです。

最後に、猫草の代わりになる野菜を紹介します。猫草の代わりになる野菜には、レタス（サニーレタスも含みます）やキャベツ、白菜、水菜などが挙げられます。

中でも水分量が多く、含有されている栄養素が控えめなレタスはおすすめです。キャットフードなど栄養バランスのとれた食事をしている猫は、それ以上に栄養を摂取する必要はありません。猫草の代わりに与える野菜の栄養は、少なくても問題ないです。

水菜を猫に与える場合には、少量に留めておきましょう。水菜はカルシウムが豊富な野菜です。カルシウムの摂り過ぎは、猫がかかりやすい尿路結石（尿石症）の原因となる可能性があります。

猫草の代わりになる野菜について紹介しましたが、どんな野菜でも与えていいわけではありません。野菜や草の中には猫にとって害になるものもあるので注意しましょう。

【害になる野菜】

• ネギ科の野菜・・・ネギ・タマネギ・ニンニク・ニラ・ワケギ　など
• ナス科の野菜・・・ナス・トマト・じゃがいも　など

【害になる果物】

• バラ科の果物・・・桃・すもも・あんず・さくらんぼ　など

【害になる植物】

• ユリ科の植物・・・ユリ・ヒアシンス・チューリップ・すずらん　など
• ツツジ科の植物・・・ツツジ・サツキ・シャクナゲなど
• 観葉植物系・・・アイビー、ポトス、ドラセナ（幸福の木）　など

この他にも猫が口にしてはいけない野菜・植物の種類は700種以上と言われています。これらを食べると体調を崩すだけでなく、最悪の場合は死亡してしまうケースもあるので要注意です。猫が本来口にするキャットフードなどの食べ物以外を与える場合は、害がないかを事前にチェックしましょう。

猫たちの大好きな猫草の選び方やおすすめ商品を紹介しました。猫草は必ずしも必要なものではありませんが、興味を示すようであれば与えてみましょう。ぜひ、愛猫の好みに合った猫草を見つけて、様子を見ながらあげてください。