奥田英朗作品のおすすめ人気ランキング10選｜最高傑作や最新の新刊を紹介

テレビやドラマ化もされ幅広い年代層から支持されている奥田英朗。真に迫るミステリー・サスペンス小説からユーモアたっぷりの喜劇小説まで、オールジャンルを手掛ける作家ですが、まだ読んだことがない方も多いかもしれません。

子供のころは活字とは無縁の生活を送っていた奥田英朗。34歳のときまで小説を書きたいと思っていなかったにもかかわらず、突然小説を書き始めいきなり原稿を出版社に持ち込みました。そこから小説家デビューし、現在では売れっ子小説家の一人です。

今回は、奥田英朗作品を選ぶときのポイントについて触れながら、最高傑作と呼ばれた小説など、おすすめ作品をランキング形式でご紹介します。話題の最新作・新刊情報もピックアップしますので、ぜひご覧ください。

奥田英朗は1959年に岐阜県で生まれ、高校卒業後にプランナー・コピーライター・構成作家を経験し、34歳で作家デビューします。文章を書く仕事はしていたものの小説はそれまで発表しておらず、出版社への持ち込みによるデビューでした。

奥田英朗の多彩な作風は、暗く重たいストーリーからユーモアたっぷりで笑える作品までと多種多様。2004年発表作品『空中ブランコ』では直木賞を受賞しています。

奥田英朗作品のミステリー・サスペンス作品は、往年のミステリー小説ファンでも、読書初心者の方にも強くおすすめできます。大がかりな舞台設定や、複雑すぎて難解な構成を用いることなく、複数の何気ないキャラクターの視点によって作られる構成が、奥田英朗のミステリー・サスペンス作品の共通点となっています。

なので、ストーリーを読み解くというより、キャラクターを理解していくうちにミステリーの世界に入るといった読み方ができるので、読みやすい点がいいですね。また、些細なことから、意外なラストへと向かうのでエンターテイメント性も高いです。

奥田英朗作品を初めて読む方にもおすすめしたいジャンルになります。奥田英朗作品独特の引き込まれる感覚を特に感じやすいジャンルともいえますね。

奥田英朗作品に欠かせないのは作品を覆うユーモアな雰囲気といえるでしょう。キャラクターたちは大まじめに問題に取り組んでいるにもかかわらず、その必死さが裏目にでてユーモラスな展開に転じていくストーリーテリングは奥田英朗作品の持ち味です。

奥田英朗作品といえばコメディ作品が多いという認識を持っている方は多くいらっしゃるかと思います。キャラクターの設定や構成の妙がコメディタッチとマッチしていて、飽きることなく楽しめるのがいいですね。

シリーズ作品となっているコメディ作品もあるので、気に入った方はシリーズを通して読まれることをおすすめします。

多くのキャラクターを小説内に出しすぎたために、大風呂敷を広げてしまったという結果に陥る作品は少なくありません。しかし、奥田英朗作品の場合は個性豊かなキャラクターがストーリーでさまざまな行動をとりながらも、一つの結末にまとめあげられています。

三谷幸喜監督作品の群像劇が好きな方や、舞台が好きな方は群像劇のスタイルをとった奥田英朗作品をおすすめします。奥田英朗作品のすばらしい点の一つに、キャラクターの魅力が挙げられますが、それが特に光るのが群像劇で、群像劇はそのキャラクターたちがたくさん出てくるからです。

群像劇は少々構成が複雑になることがありますが、奥田英朗は読みやすいので読書をあまりしていない方にもおすすめします。

我が家シリーズは、家族小説である『家日和』『我が家の問題』『我が家のヒミツ』の3作品です。いずれも短編で、話によって視点も夫・妻・息子といったように異なります。いわゆるサスペンス・群像劇といった劇的な描写はないものの、何気ない日常の機微を感じ取れる点が好評です。

数多くの作品がメディア展開されている奥田英朗作品。原作をまだ読んでいなくても、すでに映像作品で鑑賞したことがある方は意外と多いかと思います。もし、普段本を読まないが奥田英朗作品を読みたいというかたは、ぜひ奥田英朗のメディア展開されている作品から読んでみましょう。

非常に多くの作品がテレビドラマ化されているので、すでにドラマを見たことがある方は多いのではないでしょうか。2016年には、広末涼子と内田有紀主演の『ナオミとカナコ』が放送され話題になったことは記憶に新しいかと思います。

ドラマを見たことがあるかたはその原作を読むことをおすすめします。個性豊かなキャラクターが、ドラマでそのキャラクターを演じていた役者でイメージしやすく、肉付けされるのでより一層楽しめることかと思います。

すでに奥田英朗作品の映画を見たことがあるという方はその原作に当たる作品を読むことをおすすめします。また、テレビドラマと違い、2時間程度で鑑賞することができますので、映画を見てから小説を読むこともできるのがメリットです。

2018年には野村周平主演で『純平、考え直せ』が公開され話題になりました。監督や脚本の影響で必ずしも奥田英朗作品のすべてを反映できているわけではありません。

それでも映画を見ればある程度の奥田英朗作品の雰囲気を視覚的に感じ取れますので、普段を本を読まない方にはおすすめしたいです。

短編作品も多く書いている奥田英朗。読みやすく万人受けする文体なので長編作品でも挫折することはほとんどないといってもいいのですが、普段本をあまり読まない方や挫折が不安な方は短編作品をおすすめします。

また、奥田英朗作品がどんなものかを知りたいという方は、試し読みもおすすめできます。奥田英朗の短編作品は大体がコメディ作品ですし、秀逸な作品も多いので試し読みにはうってつけでしょう。

奥田英朗作品を初めて読む方にも強くおすすめできる奥田英朗の短編作品。奥田英朗作品にハマったかたは、短編作品から入った方も多いのできっと奥田英朗作品の魅力の虜になることでしょう。

普段本を読まないので、長編作品から入るのは気が引けてしまうかたでも、奥田英朗作品であれば躊躇せずに読み始めることができるでしょう。わかりやすい文体と、気取らずに楽しめる作風、映画のキャラクターのような個性豊かさも相まって、読書初心者にこそおすすめできます。

だからといって、内容が易しく読みごたえに欠けるといったことがないのが奥田英朗のすばらしいところの一つでしょう。詳細なキャラクター設定と、大勢のキャラクターを操る構成力は、読書ファンにとっても輝く魅力の一つとなっています。

幅広い年齢層、読書のレベルや好みも広範囲にカバーしているので、基本的にはどんなかたにもおすすめできるのが奥田英朗の長編作品です。

奥田英朗の最高傑作とも呼ばれているのは『オリンピックの身代金』・『邪魔』の2作品です。『オリンピックの身代金』は吉川英治文学賞を受賞し、ドラマ化もされています。上下巻のサスペンス大作で続編もあるので、じっくり読んでみたい方におすすめです。

『邪魔』はデビュー3作目でありながら直木賞候補にもなった作品で、初期の代表作といえます。人々が追い込まれていく姿と、登場人物それぞれの物語がすべてつながっていく圧巻の展開が見どころです。

奥田英朗の最新作は、2023年5月11日発売予定の単行本『コメンテーター』です。直木賞受賞作品『空中ブランコ』に登場した変わり者の精神科医・伊良部一郎が、コロナ禍の時代背景を舞台に新刊で描かれます。コロナ禍の問題について、放送事故寸前の発言を繰り返すスリリングな展開が見どころです。

映画やドラマにもなり、書籍としてもあらゆる層から支持されている奥田英朗。オールジャンルにわたった作品で、エンターテイメント性の高い作風は、幅広く愛されています。ぜひ、作品を選ぶポイントを参考にしていただき、快適な読書ライフを送ってくださいね！