税理士試験の参考書おすすめ19選｜独学向けのテキストや簿記論も！税理士試験対策に

税理士は「税務に関する専門家」。しかし税理士を名乗るためには資格試験に合格する必要があります。税理士試験は経済分野の難関試験として有名で、その試験は3日間にわたって行われるため、知識への深い理解が必要です。

そんな大変な税理士試験ですが、大変人気のある資格です。どんな参考書・テキスト本が必要か、優れた教材はないかとお探しの方も多いのでは。そこで今回は、税理士試験の参考書の選び方やおすすめ商品をご紹介します。

また、何度も挑戦してようやく合格をつかむ方も多い税理士試験は、独学で勉強する方も多いです。ここでは税理士試験を独学で受験する場合のメリットについてもご紹介しています。難しい簿記論などの教材や問題集もたくさんご紹介していますので、ぜひ最後までぜひご覧ください。

税理士試験をを受ける前に、自分に受験資格があるか確認する必要があります。なぜなら、税理士試験は、一定の条件を満たした方でないと受験できないからです。受験資格に必要になってくるのは、「学」「資格」「職歴」の3つです。

たとえば、大学などで法律、経済学を履修した方、日商簿記検定1級合格者である方や、銀行などで、資金の貸し付け・運用に関する事務に2年以上従事した方などが条件に挙げられます。自分に受験資格があるか受験前に確認しておきましょう。

税理士の受験科目数は全部合わせて11科目あります。会計学の2科目である「簿記論」「財務諸表論」と、税法に属する9科目の「所得税法」「法人税法」「相続税法」「消費税法」「酒税法」「国税徴収法」「住民税」「事業税」「固定資産税」です。

「簿記論」「財務諸表論」は2科目とも必須科目なので何から勉強するか悩んだらこちらの2科目を優先してください。税法に属する科目からは、任意科目を3教科選びます。ただし、「法人税法」か「所得税法」・「消費税法」か「酒税法」・「住民税」か「事業税」のどちらかを選択といった形になります。

2021年度の試験日程は8月17日（火）から、8月19日（木）の3日間でした。1日目は午前9時～11時までが「簿記論」、午後0時30分～2時30分に「財務諸表論」、午後3時30分～5時30分まで「消費税法」または「酒税法」といったスケジュールです。

2日目は午前9時～11時に「法人税法」、午後0時～2時に「相続税法」、午後3時～5時まで「所得税法」です。3日目は午前9時～11時に「固定資産税」、午後0時～午後2時まで「国税徴収法」、午後3時～5時まで「住民税」または「事業税」です。以上が3日間の日程で行う試験内容となります。

税理士試験に受かるまでに、何年かかるのか気になりますよね。早い人だと3～5年かかると言われています。働きながら試験勉強をしている方の場合は時間が限られるため、もっとかかるのが一般的です。平均では10年と言われています。

税理士試験を独学で受けるメリットを、3つご紹介します。1つ目のメリットは経済的な負担が少なく済む点です。予備校などに通う年間費用が削られので、コスパよく受験できます。

2つ目は自分が時間を割きたい教科を自身で采配できる点です。特に社会人の方は、通常の仕事と併用して受験に望むため、スクールの時間割にとらわれず自分の空いた時間に勉強できるのは嬉しいところですね。そのため、3つ目のメリットとして仕事や家事などと両立しやすい点が挙げられます。

しかし、税理士試験を独学で受けるデメリットも存在します。1番大きな課題は、独学はモチベーションを保つのが難しいと言われている点です。税理士試験は、1年で終わらせるのはほぼ不可能です。

5教科すべてに合格するまで、毎年受け続けなければならないため、精神的にも強くなければ難しいです。また、自分にぴったりの勉強法を見つけないと、受験合格は厳しいです。独学用に参考になる問題集は多くありますが、自分が十分に理解できる教材に巡り合わないと、勉強もはかどりません。

税理士試験を独学で受験しようと考えている方は、市販や、ネットオークションで手に入りやすい科目の教材を選ぶのが重要です。良質な教材に巡り合えば、独学でも合格率はぐんと上がります。

必須2科目はもちろん、法人税法や所得税法も市販品で手に入りやすい科目です。また、残りの7科目のうち、特に独学者が受けるのをおすすめする科目は、消費税法です。教材が多い割に、内容が他の教科に比べると比較的少ないので、独学で学びやすい科目と言えます。

また、簿記論を重点的に学ぶのに日商簿記から勉強するのもおすすめです。税理士試験の簿記論は出題範囲が大雑把にしか示されませんが、日商簿記では細かく指示されています。また日商簿記2級から税理士試験を目指す方も多く、参考書も豊富なので、独学で十分知識が身に付きますよ。

受験に必要な科目から選ぶ方法を、ご紹介します。この章では「得意科目」と「苦手科目」の2点に焦点を当ててご紹介していきます。得意科目の点数を伸ばすか、苦手科目を重点的に勉強するかはあなた次第です。

スクールに通っている方はもちろんですが、特に独学で税理士試験を受験する場合は、得意科目を見つけるのが大切です。税理士試験の科目は、基本的に計算分野と理論分野にわかれます。人によっては得手不得手がありますよね。

得意科目を受験すると、必須科目や選択必須科目で点数が取れなくても、任意科目で点数を稼げます。税理士資格を取るのには何年もかかるので、モチベーションを維持するためにも、得意科目は必ず受けるようにしましょう。

一方で税理士試験に合格するには、苦手科目も重点的に勉強する必要があります。苦手分野に関しては後悔しないためにも、わかりやすい本やツールを選びましょう。たとえば、適当に選んだ市販教材よりも、学識のある方が書かれた基本書がおすすめです。

また、最近では簿記や会計などの資格試験を中心に、インターネット上でWEB講座を提供しているネットスクールなどもあります。合格するためにも、ぜひこれらの本やツールを視野に入れてみてください。

用途で選ぶ方法をご紹介します。そこでこの章では、「テキスト」「問題集」の2点に焦点を当ててご紹介していきます。どちらにも共通するのが、テキストも問題集も、わかりやすいものを選ぶのが大切です。

試験範囲の内容を十分に理解したい方は、テキストの読み込みおすすめします。しかし、学び始めの人がテキストを選ぶ際に、情報量の多すぎるものはなかなか頭に入ってこない可能性があるため、おすすめしません。

市販品で良質なテキストが手に入らない場合は、ネットオークションやメルカリなどを活用して、TACや大原など、専門学校の教材を取り寄せる方法もあります。専門学校の教材は市販品よりわかりやすいので、大変おすすめです。

理論が十分に理解できたら、次は問題を解いてみましょう。テキスト共に言えますが、問題集においても、とりかかりやすいものを選ぶのが大切です。とりかかりやすいものを選ぶと、挫折する確率がぐんと減ります。

問題集選びに時間がかかる方はまず基本の問題集を揃えてみましょう。問題集を解き終わった時に不足分の追加購入をおすすめします。とにかく、自分がわかりやすい、やりやすいものを選ぶのが大切です。

ここまで、さまざまな選び方を紹介してきましたが、中には知名度がある出版社で選びたい方もいると思います。そこでこの章では専門学校でもおなじみの、「TAC」と「大原」の2点に焦点を当ててご紹介していきます。

圧倒的な合格実績と、受講生数を誇るTAC。40年かけて合格へ導く独自のメソッドをつくりあげている、全国に予備校が点在しているのが何よりの強みです。予備校はすべて駅から近く、大変人気です。

そんな、TACの参考書で1番おすすめの書籍は、なんといっても「みんなが欲しかった!税理士 簿記論の教科書&問題集セット」です。こちらは、市販されているTACの参考書の中でもロングセラー商品で、テキストと問題集がセットになっております。

また、独学者からも大変わかりやすいと、大好評です。年度ごとに、新しく内容が更新されるので、常に最新の税理士試験情報が得られます。受験指導実績は30年と伊達ではありませんので、迷ったらこちらのテキストをおすすめします。

大原学園は、1957年に大原簿記学校を創立以来、さまざまな学生が希望する職に就くのを叶えてきました。大原からは「税理士受験対策シリーズ」の参考書が出版されています。

特に問題集は、過去に行われた試験の傾向や、出題実績を徹底的に分析しています。また、出題頻度の高い順にランク付けがなされているため問題の優先順位がわかりやく、非常におすすめです。

そして、市販品の中では解説などがとても丁寧です。各問題に解答時間の目安が設定されているため、本試験を意識して取り組めます。さらに、暗記に便利な赤シートが付属しているのも魅力的です。

税理士試験は難しいといわれていますが、どのくらいの難易度か過去の合格率を見てみましょう。令和3年度（第71回）では、27,299人が税理士試験を受験しています。そのうちの、5,139人（5科目到達者が585人、一部科目合格者が4,554人）が合格し、合格率は18％でした。

過去5年間の合格率をみても、最も低いのが平成30年度（2018年）で15.3％、最も高くて令和2年度（2020年）の20.3％と5~8人に1人しか合格しないとの結果が出ています。何度も繰り返し受験し、やっと合格できた人も多くいます。

ポモドーロテクニックは、税理士試験の勉強方法として大変おすすめです。ポモドーロテクニックは疲れにくい特徴があるため、生産性が向上されます。

やり方は非常にシンプルです。「25分の作業＋5分の休憩」これを「1ポモドーロ」とし、4ポモドーロ経過ごとに30分の休憩を取ります。

ちなみに4ポモドーロは2時間です。1ポモドーロ内にあらかじめ決めておいたタスクをクリアするように努める必要がありますが、結果としてそれが、集中力アップにつながります。

ここまで、独学のメリットやデメリット、おすすめ科目をご紹介しました。しかし、それでも独学での受験は難しいと思われる方には、通信講座や予備校がおすすめです。

専門スクールよりも授業料が安いながらも、大変内容の濃い授業が受けられます。また、好きな時間に受講できるものもあり、自分の生活ペースに合わせて勉強ができる点も魅力的です。サポート体制も準備されているところも多く評判も上々ですので、ぜひチェックしてみてください。

今回は、税理士試験の参考書の選び方やおすすめについてご紹介させて頂きました。難関資格ではありますが、自分に合った参考書、勉強方法をみつけて税理士を目指しましょう。試験に向けて体を壊さないようご自愛ください。