モンベルの冬用寝袋おすすめ3選｜登山や車中泊向け・選び方も解説

モンベルは1975年に日本で誕生したアウトドアブランドです。モンベル寝袋の人気の理由は、ほかのアウトドアブランドと比べると、お手頃な価格ながらクオリティが高いことです。

モンベル寝袋には、形状・使用されている素材・中綿の量・保温性・伸縮性などの細かなバリエーションがあります。また、寝心地のよさだけではなく、持ち運びに最適なサイズ感や、あらゆるシーズンに合ったタイプがあるので、初心者から熟練キャンパーまで幅広い層に愛用されています。

今回は、寝袋の保温性の表示・ダウンの質を示す数値をもとに、登山・キャンプ・車中泊と、冬に最適なモンベルの寝袋おすすめ3選を紹介します。シュラフ バロウバッグ・ダウンハガーの特徴なども解説するので、ぜひ最後まで読み進めてください。

モンベルの寝袋の底に「#2」「#4」などの保温性の数値が表記されています。数が少ないほど冬向きで保温性が高い仕様です。以下の表は、ダウンハガー800の数値です。なお、寝袋のモデルによって#7まであり保温性が多少異なりますので、目安として参考にしてください。

#0・#1のコンフォート温度はそれぞれ、-10℃・- 5℃に対応し、顔周りの寒さを防ぐためのトンネルフードが採用されているシュラフがいいでしょう。

特に標高が高い登山でシュラフを使用するときは、平地よりも天候が崩れやすく、吹雪・強風の影響を受けやすい傾向があります。保温性に加えて、撥水・防風に強い素材を選ぶなど、万が一に備えましょう。

#1・#2のコンフォート温度は、それぞれ- 5℃・0℃に対応しています。トンネルフードを採用したタイプがあるので、頭を含め体全体の保温効果に最適です。

トンネルフードのドローコードを絞って使用すると保温性がアップします。寒がり体質の方は、重ね着装備で温度調整をしましょう。

#2のコンフォート温度は、0℃・リミット温度が-6℃に対応しています。車中泊の場合は、防寒対策グッズを積んでおくことができるので、併用するのがおすすめです。

車中泊メインで使うなら、シュラフのサイズ・重量を気にしなくてもいいので、お手頃な価格で購入できるバロウバッグがおすすめです。

シュラフの底にComfort（コンフォート）・Limit（リミット）温度が表記されています。使用するシーンに合ったシュラフを探すための大切なポイントになるので、2つの違いを抑えて選びましょう。

寒さに対しての感じ方は人それぞれですので、寒さに弱い方や女性などはコンフォート温度のプラス 5℃前後を選ぶことをおすすめします。リミット温度は寒さに強く、コンパクト性を重視する方におすすめです。

• コンフォート温度：アウトドア未経験者の成人でも寒さを感じずに快適に眠れる温度
• リミット温度：一般的な成人男性が重ね着装備をして寝袋にくるまって眠れる下限温度

シュラフの底にFP（フィルパワー）の数値が表記されています。FPの数値とは、ダウンに圧をかけ、膨らむ力のかさ高を数値化したものです。数値が高ければ高いほど良質で、ふっくらしています。空気層に厚みがでるので、使用するダウンの量が少なくても、外気を遮断する効果・保温性が高くなります。

シュラフのダウンFP（フィルパワー）は、650・800・900の3種類です。FPが高くなるにつれて価格も高くなり、それぞれ、保温性アップ・コンパクトサイズ・軽量になります。

化繊（エクセロフト）素材は、結露などの水濡れに強く、保温性が保ちやすいことが特徴です。またダウンに比べ、お手頃な価格で購入できて、お手入れが楽なのも魅力です。

収納面に関しては、ダウンほどコンパクトに収納できません。持ち運びのことを考えると、重くかさばってしまうので、移動距離が長い登山には不向きといえるでしょう。しかし車で移動しながら車中泊を楽しむなら、持ち運びを気にしなくていいのでおすすめです。

冬の登山・冬キャンプで使用するならマミー型がおすすめです。マミー型シュラフは、封筒型よりも機能性に富んだラインナップの多さが魅力です。マミー型の特徴を紹介します。

• 保温性が高い
• 伸縮性がある
• コンパクトに収納できる
• 軽量で持ち運びが楽
• ダウン・化繊・保温性・FPなど選択肢が多い

封筒型シュラフのファミリーバッグシリーズは、車中泊やファミリーキャンプの定番モデルです。冬キャンプでの使用は、外気の侵入があるので向いていませんが、ダウン素材タイプは、車中泊での・春・秋・冬におすすめです。封筒型の特徴を紹介します。

• 使い勝手がよくコスパ抜群
• 水濡れに速乾性がある
• 自宅の布団のような感覚で眠れる
• ファミリーバッグとジッパーで連結できる
• ビッグサイズのブランケット・マット代わりになる

バロウバッグ（化繊）は伸縮性に優れた、スーパー スパイラル ストレッチシステムを採用しているのが特徴です。寝ながらシュラフ内で足の曲げ伸ばしや、あぐらを組むことも可能で快眠をサポートしてくれます。

また超耐久撥水加工が施されているので、水に濡れてもシュラフ内の温度低下を防ぐことができ、保温性と速乾性に優れています。

シュラフ ダウンハガーは、650・800・900のFP（フィルパワー）があり、保温性が高く、伸縮性に優れた機能が特徴です。

なかには女性用のダウンハガー 800 Women’sモデル（身長173cmまで対応）があり、レギュラーモデルよりも足元のダウン量が20%アップしているので、寒さが不安な女性でも安心して使用できます。

シームレスダウンハガーは、スパイダーバッフルシステムを採用しています。スパイダーヤーンという特殊な糸を一面に張ることで、ダウンの移動・片寄れがなく隔壁を縫製する必要がありません。そのため、断熱性があり保温効果も高まります。

ドライ シームレス ダウンハガーは、シームレスダウンハガーの機能性を活かした防水モデルです。スパイダーバッフルシステムに防風・保温・透湿性に優れたゴアテックス素材を使用しているのでオールマイティに使用できます。

モンベルは伸縮性に特化した、独自の「スーパー スパイラル ストレッチシステム」・「スパイラル ストレッチシステム」を導入しています。それぞれの特徴と対応タイプをまとめたので、参考にしてください。

シュラフを選ぶときには、ジッパーの向きもチェックしましょう。寝袋の底に「R/ZIP（右側ジッパー）」・「L/ZIP（左側ジッパー）」の表記があります。これはシュラフに仰向けに寝た状態でのジッパーの向きを表示したものです。

利き手側にジッパーが付いていると、冬などの寒い季節に身を乗り出さずに上げ下げができるので非常に便利です。また左右違う向きのジッパーのシュラフ同士を連結することで、ビッグサイズになり、カップルやお子さんと一緒に寝ることもできます。

シュラフカバーとは、マミー型のシュラフ全体に装備するカバーのことです。シュラフカバーを使用することで、シュラフの雪・雨・結露などの付着を防ぎ、保温力がさらに高まります。

一方インナーシーツとは、シュラフのなかに重ねて使用するアイテムで、保温性がある薄い生地とソフトな肌触りが特徴です。シュラフカバー・インナーシーツを併用することで、保温性・防水性が格段にアップします。

またシュラフカバー・インナーシーツを使用すると、シュラフの内側・外側の汚れ防止にもなるので、メンテナンスが楽になるのもメリットです。シーツ・カバー共にコンパクトサイズなので手軽に持ち運べます。

モンベルのシュラフは、ダウン・化繊（エクセロフト）の素材の特性でたたみ方が異なります。それぞれの収納方法を紹介しますので参考にしてください。帰宅後はシュラフのかさ高を損なわないように、ストリージバッグに詰め替えましょう。

モンベルのシュラフは、ダウン・化繊（エクセロフト）の素材で洗い方が異なります。家庭用洗剤は、ダウンの繊維を傷つけてしまうので、モンベル専用のダウンクリーナーがおすすめです。それぞれ素材別に洗い方を紹介します。

シームレス ダウンハガー シリーズの洗い方

1. 浴槽などにお湯をはり洗剤を入れる
2. シュラフを入れ水の濁りがなくなるまで足で踏みながら優しく洗う
3. 濁りがなくなったら洗剤がなくなるまで数回すすぐ
4. バスタオルで挟み水分を取る
5. 自宅・コインランドリーの乾燥機にかける（短時間設定で様子を見ながら・乾燥しすぎに注意）
6. 1週間ほど風通しがいい日陰で干す

化繊（エクセロフト）の洗い方

1. ダウン同様に1から3の手順で洗う
2. 形を整えスノコなどに置いて平干し・または吊るし1週間から10日ほど乾燥（乾燥機の使用はNG）

モンベルのシュラフは種類が多いですがその分、自分に最適なタイプを見つけられます。保温性「#」・中綿の素材・FP（フィルパワー）をもとに選んでいくと決めやすいです。寒さが厳しい冬の登山・冬キャンプ・車中泊など、モンベルの暖かいシュラフを使用して快眠しましょう。