テントの風対策を徹底解説！ポップアップテントが飛ばないよう対策しよう

キャンプ前日は天気予報で雨が降らないか気にしがちですが、強風も厄介な問題です。風速が20m/sあると、キャンプは中止にするしかないと言われています。キャンプをしても風が強いとテントが飛ばされてしまったり、風の音がうるさくて夜眠れなんてこともありますよね。

快適なキャンプを楽しむには、テントの風対策が重要です。テントの向きを変えるだけでも風対策になりますが、風向きが変わりやすいので正しく行うのは意外と難しいです。ロープを使ったり、風に強いペグを用意するなど、事前に準備していないとできない風対策もあります。

今回は、風が強いと起こるトラブルやテントの風対策についてご紹介します。風に強いテントについてもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

強風が吹くと、テントが飛ばされるトラブルが起きやすいです。テントは風で煽られやすいので、ペグ打ちが甘いと簡単に飛ばされる場合があります。テント内に荷物があれば飛ばされないと油断しやすいですが、風が強いと簡単に飛んでしまいます。

焚き火をしている場所にテントが飛んだら、穴が開いたり燃えてしまう可能性もあります。風が吹いていない場合も、ペグ打ちをしておいた方が安全です。荷物やゴミも、風で飛ばされやすいです。

焚き火中に風が吹くと、火の粉が飛び散って危険です。火の粉が飛び散るとテントや服に穴が開いたり、目に入って火傷するなどの事故に繋がります。火の粉が風に乗って拡散すれば、山火事が起きる可能性もあります。

コンロなどの火を風から保護するウインドスクリーンは、火の粉が飛び散るのは防げません。風が強い時は焚き火は避けて、料理はコンロやバーナーで作るのがおすすめです。

気温が低い時に、風が吹くと更に体感温度を下がります。低気温の中で強い風が吹くと体感温度が下がり、実際に体が冷えてしまいます。気温が高ければ体感温度は下がりませんが、低温時は風が強いほど体感温度が下がっていきます。

温度が低い場所でキャンプをする場合は、風が強くなる可能性を考えて防寒着などの準備をしておきましょう。

テントの中で寝ていると、風がうるさくて眠れなくなる場合もあります。テントやタープの幕が風で揺れると、バサバサと大きな音がして睡眠の邪魔になります。風だけでなく雨も降ると、雨音と風の音が混ざって朝まで眠れないケースも珍しくありません。

風の音が大きくて眠れない場合は、耳栓をするのも有効です。テントの幕のたるみが少なくなるように調整すれば、風の音は小さくなります。

風が強い場合は、タープテントは低く設営します。タープは非常に風の影響を受けやすく、オープンタープは強い風が吹くと簡単に飛ばされてしまいます。風の中でもタープを張りたいなら、タープの片側を下げるか、全体を低く設営しましょう。

強風の中でタープを張るのは難しいです。初心者や自信がない方は、タープを張らずに木陰にテントを設営するのも1つの方法です。

テントの風対策は、風の影響を受けにくいキャンプサイトを見つけるのも有効です。高台や海は開放感のあるキャンプが楽しめますが、風を遮るものがないので強風が吹きやすいです。木々に囲まれた林間サイトなら、木が風を遮るので風の影響を受けにくいです。

風が強い天候が続く場合や風が強くなりやすい季節は、風に弱いキャンプサイトは避けるようにしましょう。同じキャンプサイトでも、壁際は風通しが悪いので風が強い時はおすすめです。

テントの設営・撤収と入口の向きを考えるのは、風対策として非常に重要です。入り口が風上だと風がテントの中に吹き込んで押し上げられたり、タープや荷物が飛ばされる恐れがあります。風向きは、変わりやすいです。設営前に風の吹く方向を観察し、テントの入り口が風下になるように設営してください。

撤収の際に風上側のペグから抜くと、テントが風で巻き上げられやすいので危険です。風下のペグから抜くようにすれば、安全に撤収できます。

ペグの種類と打ち方も風対策では重要です。強風でも、重くて強度のあるペグなら、簡単には抜けません。長さ20cm以上の鋳造ペクがおすすめです。地面が柔らかいと表面積の少ない鋳造ペグは抜けやすいので、表面積の多いペグの方がいい場合もあります。

ペグが地面とロープの両方に対して、90°の角度で打つのが力学的には理想です。ただ、テントのロープと地面両方に対して、ペグを90°に打つのは不可能です。地面に対して60°～90°の間でペグを打ち、地盤とロープの角度に合うよう調整してください。ペグの向きをテントと逆にすると、抜けにくいです。

テントのフィンを使って、ロープを補強するのも風対策として有効です。強風をまともに受けると、テントが凹んでしまいます。フライシートのフィンとロープを繋いで、固定すれば風を受け流せるのでテントの負担が減ります。

フライシートが弛んでいると風の影響を受けやすいので、ピンと張り直すだけでも風を受け流しやすくなります。

テントの支柱部分にテント用のおもりを付ける方法もあります。テント用のおもりはウエイトと呼ばれ、アウトドアショップで購入できます。おもりには安定感のある金属製のものや中に水や砂を入れる持ち運びしやすいものがあり、設置場所や用途によってチョイスしてください。

テントの風対策で忘れていけないのが、就寝前の片付けです。焚き火や夕食などキャンプを楽しんだら、片付けをしないで寝てしまうかもしれません。ただ、寝る時は静かでも、夜中に強風が吹く可能性もあります。

人が中で寝ているテントが飛ばされる可能性は低いですが、サイト内で荷物を広げたままだと飛ばされてしまうリスクがあります。突然の強風で飛ばされないように、荷物はテントに入れるか車の中に収納しましょう。

テントの風対策やおすすめのテントについてご紹介しました。風によるトラブルを避けて快適なキャンプを楽しむには、しっかりとテントの風対策を行う必要があります。万全の風対策を実行して、安全にテントを立ててください。