テントとシェルターの違いは？｜シェルターの種類や選び方も解説

キャンプといえばテントとタープを利用するのが一般的ですが、テントの代わりにシェルターを取り入れるキャンプスタイルに注目が集まっています。床面が露出したシェルターなら、人気の薪ストーブをインストールできるのも魅力です。

しかし、シェルターはスクリーン・ワンポール・ツーポールなど種類も多く、布地の素材もさまざまでどれを選べばいいか迷ってしまいますよね。実は、シェルターの基礎知識があれば、自分のキャンプスタイルにぴったりのシェルターを見つけられます。

そこで今回は、テントとシェルターの違いやシェルターの種類・選び方を紹介するので、ぜひ参考にしてください。テントとシェルターそれぞれの特徴やデメリットも解説します。

「屋外での宿泊・滞在」を目的としたテントは、居住スペースを作る点において非常に優れています。デザインも種類豊富で、ドーム型・ツールーム型・ティビー型・ロッジ型が人気ですが、基本的な構造は同じです。

もともとテントは登山時に居住スペースを確保するためのアイテムとして設計されているため、一人でも設営できるように作られています。床はインナーシート、雨風や寒さはフレームを覆うフライシートで覆われていて、居住スペースの安全性を重視した構造になっているのが特徴です。

シェルターもテントと同様に四方を布地で囲む構造なので、ベースの設計は共通しています。しかし、テントとの大きな違いは床を覆うインナーシートがなく、地面がむき出しの状態になっている点です。インナーシートがないため、冬場は暖房器具(ストーブ)をインストールできます。

また、シェルターの中には四方を覆うフライシートを大きく開放できるタイプが多いのも特徴です。壁部分を大きく開放すれば大型シェルター同様の広いスペースが確保できるため、開放感のあるサイト設営ができます。

タープは、アウトドア活動やキャンプで重宝されるアイテムです。特に、シェルタータープやメッシュタープは人気があります。

シェルタータープやメッシュタープは、快適な空間を作りながら虫や風を遮ることができます。夏場には、タープにコットを組み合わせて宿泊することもできます。アウトドア愛好家にはおすすめのアイテムです。

テントの原点は、天候の変わりやすい登山中の居住スペースです。インナーシートとフライシートで覆われているため、気密性が高く防水性にも優れているのがテントの最大のメリットで、悪天候でも安心して利用できます。

ワンタッチテントやエアーフレームテントは初心者でも簡単に設営できますが、ペグ打ちやフレームの組み立てなどに慣れていないと設営が難しいテントがあるのも事実です。テントを購入する際は、自身の熟練度に合わせて選んでください。

シェルターはワンタッチタイプが多いため、テントやタープよりも簡単に設営できるのが魅力です。また、フライシートを大きく開放できるタイプなら、シェルター内にテントを設営するカンガルースタイルも楽しめます。

しかし、インナーシートのないシェルターは天候に左右されやすいのがデメリットです。フライシートのみで覆われているシェルターの気密性は高くないため、悪天候時には隙間から雨が吹き込み地面がぬかるんでしまいます。シェルターの利用は天気のいい日がおすすめです。

スクリーンタイプのシェルターはテントのような構造で安定感があり、風にも強いのが特徴です。ワンタッチタイプなら初心者でも簡単に設営でき、フライシートをフルクローズできる商品なら冬キャンプでも暖かく快適に過ごせます。

ドーム型・ロッジ型・トンネル型など、利用人数に合わせて形状が選べるのもスクリーンタイプの魅力です。

ワンポールタイプは、シェルター内の中央部分に1本のポールを立てて設営するのが特徴です。小型で軽量な商品が多いためソロや少人数のキャンプに向いています。シンプルな構造で設営も簡単なので、初心者にもおすすめです。

内部は中央にポールがあり、全体は多角形の形状なので居住スペースを工夫する必要があります。中央が開いているストーブテーブルとポールの相性がいいので、ぜひ試してみてください。

ツーポールタイプは2本のポールで設営するタイプで、ツインポールシェルターと呼ばれる場合もあります。ワンポールタイプに比べて内部が広いため、快適に過ごせるのが特徴です。入り口部分を跳ね上げたりテントと連結させるなど、幅広くアレンジできる人気のシェルターです。

シェルターのサイズは、利用目的や人数をふまえて決めてください。商品によっては利用人数が記載されているものもありますが、持ち込みたい荷物の量でも左右されます。シェルターやテントと連結できる商品なら居住スペースを広げられるので、より快適にキャンプを楽しめます。

シェルターにはインナーシートがないので、テントに比べてコンパクトに収納できる商品が多いのが特徴です。アウトドアシーンでは荷物がかさばらないほど便利なので、持ち運びや収納がしやすい商品を選んでください。特に、ソロキャンプには軽量コンパクトなものがおすすめです。

シェルターを選ぶときは、素材の特徴を理解して用途に合う商品を選んでください。シェルター内に薪ストーブを持ち込む場合は、火の粉に強い難燃性のコットン素材がおすすめです。また、火を使うつもりがないのであれば、持ち運びしやすい軽量なポリエステル素材が向いています。

雨天でも快適に過ごすためには、耐水圧も大切なポイントです。耐水圧とは防水性に直結するもので、数値が高いほど長時間の大雨も凌げます。ただし、耐水圧が高くなると通気性も悪くなるので、シェルター用には耐水圧1,000～1,500mm程度のものが適切です。

この記事では、テントとシェルターの違いやシェルターの種類・選び方を紹介しました。シェルターは、フライシートの開閉で開放的にも暖かくも過ごせる便利なアイテムです。自分のキャンプスタイルに合うテントやシェルターを使いこなして、さらにアウトドアを楽しんでください。