サンプラーおすすめ15選｜サンプラーとは？ポン出しにおすすめのものや安い機材も

サンプラーとは、録音した音を個別に任意で鳴らせる電子機器です。サンプラーに音を録音するのをサンプリングと呼びます。使用用途は幅広くバンドやDJの演奏、演劇などの舞台演出はもちろん、効果音のポン出しなど音楽や舞台演出以外の用途にも使える機材です。

録音できる音であれば、サンプリングは可能なのでサンプラーの可能性は無限大です。そこで今回はおすすめのサンプラーの選び方やおすすめの安い機材をご紹介します。購入を迷われている方はぜひ参考にしてみてください。

記事の最後には、サンプラーの無料アプリなどもご紹介しておりますので、こちらも確認して、自分にあったサンプラーを見つけてください。

サンプラーには単体でも使えるモデルと、PCの使用を前提としたモデルがあります。ここでは単体で使えるスタンドアローンと呼ばれるタイプと、PCとの連携が必要になるモデルの違いをご紹介します。

サンプラー本体のみで稼働できるタイプをスタンドアローンと呼びます。パソコンを必要としないので、ポータブルに持ち運び、野外などで気軽に使えるのが特徴です。機材を少なくしたい時などにはスタンドアローンタイプはおすすめです。

また、単体での使用はパソコンのソフトウェアの互換性等も気にしなくていいので、長く使えます。しかし、本体のみの使用はデータの保存などには注意が必要です。また、パソコンと連動させるものに比べ、サイズが大きく重くなりがちです。

スタンドアローンタイプに対し、パソコンを連動させて使うサンプラーがパソコン必要タイプです。メリットとしては、本体の記録媒体に保存するスタンドアローンに比べ、保存できるデータ容量の大きさや、セーブ・ロードのスピードが速いです。

そして、スタンドアローンタイプに比べ細かいエディットが可能など、パソコンと連動させるメリットは大きいです。ただ、パソコンがないと使えなかったり、パソコンとの接続で不具合が起きたりとデメリットも視野に入れる必要があります。

初心者の方におすすめなのが6〜8パッドのサンプラーです。パッドが多いとそれだけ多くの音源を使用できますが、どのパッドにどんな音源が入っているのか分からなくなったなどの混乱を招きかねません。

ですので、初心者の方はパッド数が少ないほうが扱いやすく、また、音源はあまり使用しない場合や、限定的な使用の場合はパッド数が少ないタイプのサンプラーの方がシンプルで扱いやすいのでおすすめです。

さまざまな音源が必要といった上級者の方や、演劇や舞台などで効果音のポン出しを目的にサンプラーがほしい方は16パッドのサンプラーがおすすめです。パッド数が多いとそれだけサンプリングできる音源が多くなるので、表現の幅が広まります。

パッド数が多いサンプラーには見た目が派手なものも多く、裏方で使うだけではなく、ライブパフォーマンスに使うと視覚的にも効果があり、おすすめです。一台でさまざまなジャンルを演奏したい方にもパッド数が多いサンプラーはおすすめです。

ベロシティとは音の強さを数値で表したものです。0〜128の段階で設定されており、その数値で音量を変化させます。つまり、ベロシティ対応のサンプラーであれば、パッドを叩く強さで音に抑揚をつけられ、多彩な表現へとつながります。

サンプラーで音を出すだけではなく、演奏に使う場合は必須の機能ともいえる機能です。ベロシティを切り替えできるモデルもあるので、演奏にも、演劇や舞台にも両方使いたい方には切り替えができるモデルがおすすめです。

サンプラーにはパソコン上で作曲や音源の編集に使えるソフトウェアが付属しているモデルがあります。スタンドアローンタイプではなく、パソコンと連携させての使用を前提としている方は付属のソフトウェアの有無や内容によって選ぶ方法もあります。

また、付属のソフトウェアなのでインターフェイスは使いやすく、初心者の方にもおすすめです。付属といっても、その機能性は高いものが多く、さまざまな制作環境に対応できるので、選び方のポイントとして付属ソフトウェアにも注目です。

シーケンサーとは入力した音源を自動演奏させる機能です。サンプラーには基本的に内蔵されている場合が多いですが、低価格のモデルだとシーケンサーが内蔵されていないものもあるので、注意が必要です。

また、サンプラーのモデルによっては外部機器用のシーケンサーが搭載されているモデルもあります。外部機器用のシーケンサーがあると、外部のドラムマシンやシンセサイザーなどを自動演奏できます。

サンプラーでビートを作成する場合の入力方法にはステップ入力とリアルタイム入力の2種類があります。ここではリアルタイム入力について紹介します。リアルタイム入力とはその名の通り、メトロノームに合わせ、リアルタイムでパッドを叩きビートを作る方法です。

メトロノームに合わせ、タイミングよくパッドを叩く必要があるので慣れや技術が必要です。また、ギターのサウンドや歌声などを録音してサンプラーに取り込むのをリアルタイム入力と呼びます。

リアルタイム入力に対し、ステップ入力は定めたリズムで音を設定していく入力方法です。リアルタイム入力と違いリズムが崩れないので、正確なリズムが刻みたい方にはおすすめです。

EDMやテクノなどのダンス系の音楽を演奏する方には特におすすめで、人間では再現するのが難しい機械的なビートを刻めます。また、リアルタイム入力と違い、楽器が弾けなくても入力できるといった利点もあります。

エフェクターとは音に歪ませる、響かせる、遅らせるなど、さまざまな変化を与える機能です。ギターを例に挙げると、ロックなどの激しい音楽の音色にはオーバードライブや、ディストーションといったエフェクターが使われています。生音では激しい音は出ません。

サンプラーにもさまざまなエフェクターが搭載されているモデルがあり、ロックに適したエフェクト、テクノやEDM等に適したエフェクトなど、自分の作りたい音楽やサンプラーの用途によって合わせられるので、搭載エフェクターはチェックしてみましょう。

各チャンネルの音を個別に出力ができる出力方法をパラアウトと呼びます。個別に出力した音をインターフェイス経由でDAWに取り込めばサンプラー内の各パートを別々に録音できます。

パラアウトは、ドラム関係によく使われます。バスドラム、スネア、ハイハットなど個別に出力できるので、ハイハットの音だけにエフェクトを掛けられます。また個別に調整できるので、バランスのまとまった音も作りやすくなります。

サンプラーには大型のディスプレイが搭載されているモデルがあります。タッチパネルを使ってエフェクトの調整がタッチやスワイプ操作でできたり、音量の調整ができたりします。直感的に音色を作りたい方にはおすすめの機能です。

スタンドアローンタイプのサンプラーで、大型液晶がついているモデルはその1台でパソコンがなくとも制作環境ができあがるので、サンプラーだけで作曲までを1台で済ませたい方にはおすすめです。

サンプラーにはサンプリングの方法の違いがあります。入力端子から直接サンプラーにサンプリングできるものと、パソコン等にサンプリングした後に、そのデータをサンプラーに入れる方法があります。

サンプラーにマイクが付いているものは生音などを直接サンプリングが可能です。直接サンプリングできない再生専用のサンプラーはサンプルプレイヤーと呼ばれたりします。使用用途によってサンプリング方法も確認してみましょう。

サンプラーを触ってみたい、興味があるといった初心者の方には、やはり安いモデルがおすすめになります。理由としては、最初から多機能の高いモデルを買っても、その機能の多さに覚えるのが大変で、使いこなせない場合があるからです。

安いモデルといっても、十分な機能を備えたサンプラーも多く、最初の1台から長く使えます。使用用途が限られている場合は、安いサンプラーでも充分使用できます。初心者の方は、サンプラーをどう使うかを見極めて出費を抑えましょう。

サンプラーには安いモデルもあるとはいえ、ある程度の機能があるサンプラーを新品で買おうとすると、2万円以上は見積もらなければいけません。その場合中古品も視野に入れましょう。

もちろん状態によりますが、中古品だと1万円を切るようなサンプラーもあります。とりあえずの1台や、生産が終わってしまった名器と呼ばれるサンプラーが欲しい方にも中古品はおすすめです。ただし、購入の際の状態確認はしっかりとしましょう。

サンプラーといえばAKAIといった方も多いほどです。ポピュラーでサンプラーを選ぶ際にも必ずといっていいほど目に入るメーカーがAkaiProfessionalでもあります。MPCシリーズなどの最新機種はスタンドアローンで音楽の制作ができるモデルが揃っています。

価格帯は初心者にも手に取りやすい1万円台のものから、上級者やプロ向けの20万円を超えるものまで幅広く、どのような使用用途にもあうサンプラーが揃っていますので、はじめの1歩から末永く使い続けられるメーカーです。

ローランドは音楽に関する電子機器で有名なメーカーです。キーボードやドラムなどでローランドの名を目にした方も多いはず。特にギターをやられている方はBOSSのエフェクターを使っている方も多いと思います。

サンプラーのラインナップは少ないですが、ローランドのサンプラーはコンパクトで使い勝手がよく、初心者から上級者まで使えるサンプラーを作っているメーカーです。価格帯は4万円〜となっています。

ドイツの音響機器メーカーNATIVE INSTRUMENTSは音楽の制作とDJプレイ用のソフトウェアやハードウェアのトップメーカーです。展開しているMASCHINEシリーズは高品質でパワフルなサウンド、最先端のソフトウェアと直感的なハードウェアで人気です。

NATIVE INSTRUMENTSのサンプラーはAKAIの名サンプラー、MPCと肩を並べるといわれるほどです。価格帯は3万円〜からと初心者の方にも手を出しやすい価格帯となっています。もちろん、上級者向けのモデルもラインナップされています。

VSTプラグインを導入することで、音楽制作の幅が広がります。たとえば、リバーブやコンプレッサーなどのエフェクトプラグインを使用することで、音の質感を調整することができます。また、シンセサイザーやドラムマシンなどの音源プラグインを使用することで、多彩な音色を作り出すことができます。

さらに、VSTプラグインはDAWとの連動により、作業効率を向上させることができます。たとえば、DAW上でVSTプラグインを操作することで、リアルタイムで音の変化を確認することができます。また、VSTプラグインのパラメーターをDAW上で自動化することで、細かな音の調整を行うことができます。

ここまでサンプラーの選び方のポイントとして、入力方法や出力方法といった機能的な説明や各メーカーの違いなどをご紹介してきました。ここではサンプラーの使い方についてご紹介します。使用用途を見極めるためにも、参考にしてみてください。

サンプラーがあれば、たとえ楽器の演奏ができない方でも、音源さえあれば音楽の制作を行えます。プロの演奏を取り込み再構築し、自分だけの音楽が作り出せます。組み合わせ次第では、人間には演奏できないような構成の楽曲も可能です。

またライブの楽曲演奏に使う場合はサンプラーは1つの楽器として使えます。DJプレイや、フィンガードラムとして、サンプラーがライブパフォーマンスの幅を広げてくれます。そして、演劇や舞台などの演出に効果音を出す使い方もできます。

サンプラーにはハードウェア以外に、ソフトウェアサンプラーといったものがあります。ここまでご紹介してきたサンプラーはハードウェアと呼ばれるものです。こちらでは、ソフトサンプラーについてご紹介します。

DAWソフトをお持ちの方は、そのなかにサンプラーが付属している場合もありますが、ソフトサンプラーには無料でダウンロードできるものもあります。そして、ソフトサンプラーにはMIDIコントローラーといったものが必要となってきます。

MIDIコントローラーはパソコンと繋ぎ、ビートの制作に使います。要はゲームのコントローラーの役割を果たすものです。一部の商品には購入の特典としてソフトサンプラーが無料でダウンロードできるものもあるので、メーカーのキャンペーン等は注目です。

ハードウェアもソフトサンプラーも難しい、もっと気軽に使いたい方には無料配信アプリがおすすめです。スマホやタブレット、もちろんパソコンでも、簡単にビートの制作やトラックメイクができます。

サンプラーアプリには有料のアプリも複数存在しますが、それほど高くなく、機能も十分なので、購入すればもっと幅が広がります。まずは無料のアプリを試して自分にあうアプリを探してみてください。

サンプラーのトラックはオーディオ化が可能です。パソコンのDAW(作曲ソフト)を使ってリアルタイムで録音、もしくはWAVやaiff形式でエクスポートして、SDカードなどに保存する方法があります。

ただ、詳しいやり方に関しては使っているDAWによって異なります。そのため、そのDAWの公式サイトもしくはYouTubeで確認してみてください。特にYouTubeでは動画で説明されており、初心者の方でも分かりやすいのでおすすめです。

シンセサイザーとサンプラーの違いは音の出し方です。シンセサイザーは、電子音の波形を操作して音を出します。サンプラーは、あらかじめ機械に録音された楽器の音をサンプルとして発しています。それぞれ苦手な音の出し方が存在し、両方を兼ね備えていると便利です。

サンプラーの選び方や機能、おすすめの商品をご紹介してきました。これからサンプラーを購入したい方や、2台目がほしい上級者の方など、こちらを参考にしていただければ幸いです。