鉄鍋おすすめ16選｜南部鉄器で味噌汁も！鉄フライパンや人気メーカーについても解説

南部鉄器などで有名な鉄鍋は、使用後にお手入れしないとサビが発生し、使いづらい部類のキッチンウェアです。しかし最近では、鉄鍋による鉄分の摂取が体調不良の改善に役立つとして、スポットライトが当たるようになりました。

また鉄鍋は洗剤で洗えないためゴキブリの発生を心配する方や、初心者は扱いにくいと思っている方もいます。しかし正しい手入れの方法を習得すれば、誰でも活用できますので安心してください。最近はおしゃれなデザインの鉄鍋や高級な商品も多く、あらゆる世代から注目の的になっています。

以下の記事では、ガス・IHなどの熱源といった要素から悩みがちな鉄鍋の選び方を詳しく解説。また、味噌汁や煮物作り、餃子に最適な鉄鍋や、鉄フライパンの保管方法などもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

鉄鍋や鉄フライパンの購入を迷っている方のために、ここではメリット・デメリットを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

【メリット】

• 料理がワンランクアップする：熱が伝わりやすく食材の風味を存分に引き出せる
• 時短につながる：強火調理が可能
• 耐久性抜群：傷つきにくく、焦げても落とせば使い続けられる
• 鉄分補給になる：鍋の鉄分が料理に染み出す

【デメリット】

• 錆びやすい：使用後はしっかりと乾燥させると防げる
• 重量がある：力に自信がない方は小さいサイズがおすすめ

片手で持つタイプの鉄鍋です。コンパクトサイズが多いため、その分軽量で腕に負担がかかりにくいのが特徴。鉄鍋が小さいと熱伝導も早くなるので、急いでいるときの調理器具としても便利なのが嬉しいですね。

片手鍋は、手早く少量の調理をこなしたい方、お弁当のおかず作り用に使いたい方、ひとり暮らしや少人数のご家庭の方などにおすすめの形状です。無印や調理器具で有名なビタクラフトでも販売されているので、気になる方はチェックしてみてください。

両側に持ち手がついているタイプの鉄鍋です。アイテムによっては、深型と浅型の2種類に分かれます。水分の多い煮物やスープや揚げ物、炊飯調理をしたいなら、吹きこぼれたり油に火が入ったりする恐れのない深型がおすすめです。

そうでなければ、浅型も検討してみましょう。同じ鉄製のフタがついていると、蒸し焼きができて調理時間の短縮になったり、食材の中心に火を通しやすくなったりするので便利です。

ココット型は、調理後に他のお皿に移し替える必要のない鉄鍋です。片手で持てるタイプ、両手で持てるタイプに分かれます。片手タイプであれば取っ手が取り外しできる場合が多く、そのまオーブン調理も可能です。

深さのあるココット型なら、アヒージョやチーズフォンデュなど、こぼすと困るメニューに最適。デザイン性の高いものも多いので、食卓を華やかに、かつ美味しくしたい方におすすめです。

平たくて円形の鉄鍋です。鉄自体に厚みがある設計になっているため、保温性が高く、火を止めた後も温かい食事を楽しめます。

“すき焼き鍋・ぎょうざ鍋”と名付けられていますが、サイズによっては他の調理法も可能です。鍋料理をメインに、煮込みや炒め物、ご飯炊きなどにも挑戦してみたい方におすすめですよ。

煮る・焼く・蒸す・炊く・揚げるなど、1台で何役もの調理をこなす万能型の鉄鍋です。揚げ物調理時に使用する油に熱源の火が引火しないようにするために、だいたいの商品は深さのある構造になっています。

調理方法を限定せずに鉄鍋の魅力を味わえるので、初めての鉄鍋としておすすめ。さらに、デザイン性の高いものであれば、そのまま食卓へ運んでも違和感なく溶け込みます。

昨今ではオール電化のご家庭が増えてきましたが、高火力で調理できるガス火が好きな方もたくさんいます。ガスコンロ使用のご家庭なら、基本的にすべての鉄鍋が使用可能です。

火加減の調節もしやすいので、鉄鍋調理の初心者にもおすすめです。お好きな鉄鍋を気兼ねなく検討していける相性のいい熱源といえます。

IHクッキングヒーターはガスに比べると、鉄鍋使用に制限がかかってしまう熱源です。その理由は、IHコイルと接する面のみが高温になるためです。発熱の仕組み上、加熱ムラが起きてしまうので、高温になる鉄の部分が変形してしまう恐れがあります。

また、サイズの小さな鉄鍋はIHが調理器具として認識できない側面もあります。そのため、IH使用のご家庭は、購入前に熱源に対応するか、サイズが合うかどうかのチェックが必須。

対応可と記載されていても、急速に発火点に達しやすい200Vは不可だったり、揚げ物使用ができない鉄鍋もあるので、しっかりと商品説明を読むのがおすすめです。

野外でのバーベキューやキャンプなどで使用できるように、直火対応が可能な鉄鍋もあります。一見、ガス使用とイメージが似ている直火ですが火加減が難しいため、ガス加熱よりも高温での調理になってしまいがちです。

対応していない鉄鍋を直火使用すると、変形してしまう恐れがあります。アウトドア使用も視野に入れている方は、必ず対応している鉄鍋を選びましょう。

オーブンに対応している鉄鍋であれば、自分で火加減を調節する手間なく、美味しい料理を仕上げられます。ただし、鉄鍋をオーブン使用したい場合は、庫内のサイズと鉄鍋のサイズが合うかどうかを確認しておくようにしましょう。

せっかく買ったのに、「オーブンに入らなかった」なんて結果になってしまうと大変。また、蓋も含めてオーブンに入れたい場合は、蓋を含めたサイズを調べておくのがおすすめです。

IHクッキングヒーターの3口めに、ラジエントヒーターを設置しているご家庭も増えています。また、火事やガス漏れの危険性に配慮して電気コンロを採用している住宅もありますよね。そういった場合、電熱対応の表記があれば鉄鍋を使用可能です。

小さいサイズの鉄鍋だと対応不可になっているけれど、サイズが大きい同タイプの鉄鍋であれば使用できる場合もあります。電熱が熱源のご家庭は、気になる鉄鍋が使用不可であっても、違うサイズも調べてみてください。

鉄鍋を使ってお店のような味に仕上げるだけでなく、鉄分もしっかり補給していきたいなら材質や製造方法も選び方の参考にしておきましょう。岩手県発祥の南部鉄器なら、調理中に溶け出す鉄分のほとんどが良質なニ価鉄であるためおすすめです。

人間の身体に吸収されやすいニ価鉄を鉄鍋でたっぷり摂取すれば、良質なヘモグロビンを体内で増やせます。1日における必要な鉄分量は、成人で男女ともに10mg前後が目安。

さらに、成長期のお子様や妊婦さんがいる家庭なら、さらなる鉄分量が必須になります。質のいい血が作られるようになれば、健康管理だけでなく、くすみ改善になるなど美容効果もあり。鉄分補給に期待したい方は、ぜひ南部鉄器を検討してみてくださいね。

タークは1857年にドイツで誕生したメーカーです。日本には2005年から正規輸入が開始されたため、国内でも愛用者がたくさんいます。そんなタークのおすすめは「クラシックフライパン」。つなぎ目がない鉄のフライパンで、耐久性は抜群。

肉・魚・野菜のソテーはもちろん、パンケーキ作りにも最適。一番小さいサイズは18cmで、36cmが最大です。ぜひ複数購入してメニューによってサイズを使い分けてみてください。

リバーライトは1976年に創業した日本のメーカーです。ユーザーの健康や豊かな食生活をかなえるような調理器具を、こだわりをもって製作しています。そんなリバーライトの商品が欲しいと思った方は、まずは「フライパン」を購入してみてください。

リバーライトのなかで最もベーシックなデザインで、使い勝手抜群。サイズ展開も豊富なので幅広い方におすすめです。公式YouTubeチャンネルでは、リバーライトの製品を使ったレシピ動画がたくさんアップされていますので、ぜひチェックしてください。

柳宗理は20世紀に活躍したデザイナーの名前を冠した日本の老舗メーカーです。ステンレス鍋・フライパン・カトラリーなどさまざまなアイテムを開発・販売しています。どれもスタイリッシュでおしゃれなのが特徴で、プロからも選ばれています。

おすすめは「鉄器ミニパン」。目玉焼きとちょっとしたおかずを作るのにぴったりです。フライパンのまま食卓に出してもおしゃれなので、洗い物が少なくなるメリットもあります。

及源は南部鉄器で有名な岩手県奥州市にあるメーカーです。昔ながらの素朴なデザインが特徴で、和食作りにぴったりです。伝統的な製法で作られており、耐久性も抜群なので一生モノの日本製の鉄鍋を探している方におすすめです。

初めて鉄鍋を購入する方は、シーズニングの方法がわからず困ってしまうでしょう。しかし手順がわかれば意外と簡単です。ここではシーズニングの方法やお手入れの仕方を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

鉄鍋を購入したら、まずは焼き込みを行ってください。これは錆び止めの塗装を剥がすために行う作業です。

1. 中性洗剤でよく洗う
2. 水分を拭き鍋を火にかける（中火→強火）
3. 鍋を傾けて側面も焼く
4. 玉虫色になってきたら完了

焼き込みの次は、油ならしを行います。これは料理がくっつくのを防ぐために行います。

1. 鍋を中火にかける
2. 火を止めて油を多めに入れる
3. 弱火で3分加熱する
4. 余分な油を取り除く
5. キッチンペーパーで残った油を鍋全体に広げながら拭く

鉄鍋を使用後にお手入れする際は、洗剤を使わずお湯で洗うのがポイントです。これは馴染ませた油を取らないようにするためです。手入れの手順を紹介しますので、参考にしてください。

1. 鉄鍋が温かいうちに、お湯で流す
2. たわしを使って汚れを落とす
3. 水分を拭く
4. 鍋を火にかけて水分を完全にとばす
5. キッチンペーパーを使って薄く油を塗る

鉄フライパンは、一生使えるフライパンです。きちんと手入れをすると長く使えるのが特徴です。正しいお手入れ法として、使用後は洗剤で洗わず水とタワシでこするだけ・表面に薄く油を塗るといった工程を行って保管します。

しかし油を塗った鉄フライパンにはゴキブリが寄ってくる危険性もあるので注意が必要です。油はゴキブリにとって絶好の食料となり、油が塗られた鉄フライパンに寄ってきます。対策としては、ビニール袋やフライパンケースなどにしまっておくのが一番簡単な方法です。また箱に入れて保管するのもおすすめです。

味噌汁などの汁物を作った際には、錆びを防ぐためになるべく入れたままにしないのもポイントです。

鉄鍋のおすすめの選び方はタイプで候補をざっくりと絞り、その後は熱源や材質でセレクトしていくのがポイントです。鉄鍋を使用すれば、本当にいつもの味がプラスアルファされた味に変化します。ご自身に合ったお気に入りの鉄鍋を見つけて、ぜひこの感動を味わってみてくださいね。