塩のおすすめ26選｜体にいい塩や天然塩の選び方・安全な塩・藻塩も！

どの家庭にもあって、和食・洋食・中華問わず、さまざまな料理の味付けに活用できる万能アイテムの「塩」。塩は「塩気」を調整するために使う調味料ですが、意外にも甘さ・食材のうまみを引き出すためにも使われます。

塩といっても、実はミネラルの多い塩・天然塩・天日塩などといったさまざまな種類が存在します。日々何となく購入している塩も、こだわってみるとオーガニックのように安全で健康にいい塩・製法・料理別に適した塩など選び方にはコツがあるのです。

そこで今回は、スーパーで買えるものから無添加塩まで、おすすめ商品を紹介します。購入を迷われている方はぜひ参考にしてください。塩に関するQ&Aも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

「海水塩」は、その名のとおり、海水から採取される塩。多くの料理の素材との相性がよく、海水を天日干しして、乾燥させて作る天日塩や、イオン交換膜によって海水を電気分解して作る精製塩などがあります。

中でも海の水を太陽の熱や自然の風で乾燥させる天日塩は、数ある塩の中でもっとも栄養価が高く、深い味わいが特徴的。せっかく毎日の食生活の中で塩を取りいれるのであれば、できるだけ栄養価で選ぶのがポイントです。

「岩塩」は、地殻変動によって陸地に取り残された海水が、蒸発し凝縮して固まった塊です。その形状から「海水の化石」と呼ばれ、ほかの塩と比べても塩辛い味わいなのが特徴です

カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれており、食事に取り入れるとミネラルを効率的に摂取できます。

採掘されるのはおもにヨーロッパ・北アメリカで、金属物質を多く含むため摂取するよりも精製したものが食塩として使われます。日本ではあまり見られないのが難点ですが、とにかく塩辛い風味の塩が大好きな人にぴったりの天然塩です。

「湖塩」は、地殻変動で陸地に取り残された塩湖から採れる塩。湖塩は、長い年月をかけて作られ、濃縮されているのが特徴であり、海水と岩塩の中間ぐらいの味わいとして、やさしくマイルドな風味が魅力。

ちょっと甘みがある塩で、海水の湖で作られるため、生産性は少なく、塩湖がない日本では見られません。たとえば、ボリビアのウユニ湖塩やイスラエスの死海の塩などが代表的な湖塩です。

「藻塩」は、かつて玉藻と呼ばれていたホンダワラなどの海藻を使用して作っている塩です。海藻の成分を溶けこませた海水を煮詰めて作ったもので、海藻の風味がぷーんと漂うため、和食との相性がバッチリマッチします。

海藻はミネラル分が豊富に入っており、普段、あまりミネラル分を摂取しない人や苦手な人でも手軽に料理に使えてます。海水と海藻の旨味が凝縮した、尖りのない、まろやかな口当たりが特徴的です。

「精製塩」とは、食卓でもっとも定番タイプで、天日塩を化学的製法によってミネラルを除き、塩化ナトリウム99.5％以上を含んだ塩です。大量生産でき安価で手にはいるのが特徴です。スーパーなどでよく見かける食塩・食卓塩はこのタイプの塩で、摂りすぎると血中のナトリウムイオンが多くなって細胞バランスが崩れる恐れがあるため、塩分の摂りすぎないようにしてください。

たとえば、スーパーで良く見る「瀬戸のほんじお」はこの精製塩にあたります。瀬戸内の海水を使って製塩している国産塩です。ぼどよい塩味で、まろやかな味わいのためさまざまな料理に使え、素材の味を引き立ててくれます。

「再製加工塩」とはオーストラリア・メキシコなどから輸入した天日塩を、ミネラル豊富な水で溶かして釜で煮詰め、にがりをいれて人工的に再生した塩を指します。そのままでは苦味が強いため、にがりやミネラル分を加えているのが特徴です。

メーカーによって個性があるため、分からないときはそれぞれのメーカーで取り寄せて風味の違いを体感しましょう。そこから、自分の好みや用途に合った塩を選べば、最適な塩に出会えます。

「粗塩」は、赤身の肉や魚本来の味がはっきりしている料理・自然の味を味わいたい場合に適しています。粒が大きくてしょっぱさが強い岩塩がおすすめで、中でも「ピンク岩塩」は食材の味の強さに負けず、塩本来の味を堪能できます。

逆に粒が大きくてしょっぱさが弱いタイプもあり、「海塩」は、淡泊な肉や白身の魚などに合っています。料理の素材によって、同じ粗塩でも種類で使い分けるのがとても大事なポイントです。

「天日塩」は、四角い結晶で、キッチンなどの湿気が多いところでも固まりにくく、サラサラしているのが特徴です。にがりなどの添加物を加えず、自然の力のみで作られているため、海水本来の風味を堪能でき、さまざまな料理との相性がいいのが魅力。

自然の恵みと豊富なミネラル分を含んでおり、健康志向の人に人気の塩でもあります。気になる味わいは、海塩本来の塩辛さと適度な甘味をもち、和食・魚料理との相性がバツグンです。

塩を選ぶときは、食材や料理に合った大きさのものを選ぶのも大事な要素です。「小粒・パウダータイプ・中粒」など特徴や使いやすさに合わせて選びましょう。

普段使いできる塩を求めているのであれば「小粒・パウダー」タイプの塩がおすすめ。サラサラした形状の塩は、水にサッと溶けやすく性質をもっており、焼き料理・煮込み料理にも使いやすいのが特徴的です。

また、野菜・ご飯にも合うため、使い勝手が広い塩を探している人にぴったり。といっても小粒タイプの塩も塩分濃度が高いタイプもあり、細かい粒子だからといって、過剰摂取をしないように控えてください。

素材の味を生かしたいのであれば「中粒」の塩を選びましょう。中粒パウダーは、食材を噛んで味が出てくるのに合わせて溶け出し、食材本来の味や旨味を引き出してくれるのが魅力的です。

グリルした野菜・肉・魚に合うため、ステーキ・焼き魚に向いています。1粒が大きいため、高級感のある料理が完成します。見栄えをよくしたいのであれば中粒タイプの塩を選びましょう。

和食や淡泊な食材には「天日塩」などまろやかな塩の味のものがおすすめです。海水を原料としており、素材の味わいや見た目の美しさを引き出してくれるのが特徴的であり、まさに外観を重視する和食にぴったりです。

味に深みが感じられる天然塩は、素材の味を重視する和食をとくに多く作る家庭では、必須の塩といえます。全体的に和食が多いのであれば、天然塩・天日塩を常備するようにしておくとストックが切れる心配もありません。

洋食などの味つけをしたいときは「岩塩」などのしっかりした味のものがおすすめです。濃いめの味つけが多いフランス料理・イタリア料理は、肉などのニオイ消しとしても使え、塩・こしょうを合わせて使うとスパイスにもなります。

また、粒の大きな塩は、溶けるまで時間がかかるため、火を通す時間が少ない調理よりも長く火にかけている調理に向いています。ビーフシチューなどの隠し味としても重宝します。

揚げ物に使うのであれば「精製塩」がおすすめです。もっとも食卓でよく使われるポピュラーな塩で、スーパーなどで食塩・食卓塩として販売されており、ミネラル分が取り除かれて成分99％が塩化ナトリウムでできています。

サラサラとした質感で水に溶けやすい性質をもちどんな料理にも使いやすいうえ、天然塩よりも大量生産ができて価格が安いのが魅力。コスパ力の高い塩を探しているのであれば「精製塩」が最適です。

おにぎりや焼き鳥には「粗塩」がおすすめです。天然のミネラルやほのかな苦味のある風味を感じられる塩は、海水を天日干しして作るため、自然の塩の味を思う存分に堪能できます。

粗塩は角が立っていないまろやかな味わいがあって、素材の味をうまく引き出せるのが魅力。とくにおにぎりに使う塩はこのタイプがおすすめで、味の深みがより引き出されます。パワーが宿りやすいため、調理用としてだけでなく、悪い気を流れさせる盛り塩としても活用されます。

牛肉や魚など、ボリュームのある食材を使って料理をする場合には「大粒の岩塩」がおすすめです。岩塩は水に溶けにくく、一般的な塩よりも苦味が少なく、風味がはっきりしているため、脂がのった肉・魚類の旨みを引き立ててくれます。

また同じ岩塩のなかでも、大粒のものを活用すれば、塩のほのかな甘味・渋味などもじっくり味わえるため「味の変化を楽しみたい」場合にもおすすめです。

白身魚や鶏肉などといった、風味が淡泊な食材を使う場合には「小粒」の塩がぴったりです。中～大粒タイプのものより、塩味・渋味の主張が控えめになっているため、食材が持つ自然な甘味をほどよく引き立てられます。

さらにパウダー系の塩を使えば、天ぷら・唐揚げなどの揚げ物料理にもマッチする点も魅力的です。「素材本来の風味を味わいたい」と考えている方にもおすすめできます。

健康を重視するのであれば「ナトリウム以外のミネラルの多い塩」を選びましょう。一般の食塩は99％以上が塩化ナトリウムですが、天然塩の場合、マグネシウム・カリウム・カルシウムといったミネラル分が豊富に含まれています。

体にとって大切なミネラル分を摂取できるため、健康に気を使うのであればとくにおすすめ。また、ミネラル分は食材の旨味を引き出す役目もあって、肉や魚の本来の旨味を感じられます。

ワンランクうえの料理を作るのであれば「シーズニングソルト」「フレーバーソルト」がおすすめです。塩をベースに、ハーブ・スパイスをブレンドしているのが特徴的であり、食材に振りかけるだけで素材の旨味を堪能できます。

料理の味をぐんと引き立たせ、ワンランク上の料理を目指せます。アメリカ産の岩塩が主流ですが、最近では日本各地の名産ご当地シーニングソルトもあっておすすめです。

形や色がユニークなものは、食感だけでなく見た目を楽しめます。一般的な食塩は小さくて、料理に使うと見えなくなりますが、高級塩のトリュフ塩・竹炭塩は粒が大きく、料理のアクセントにもなる優れもの。

結晶のような形のピラミッド型・細かいフレーク型があり、ほかにも海水によって赤色から青色までさまざまなものがあります。料理の色合いを鮮やかなものにしたいのであれば、塩の形や色にこだわってみてください。

塩を毎日使う方は、コストパフォーマンスに優れた商品がおすすめです。ここでは選び方のポイントを項目にわけて紹介していきます。ぜひ参考にしてください。

家で多く塩を使う人はコスパのいい精製塩を選ぶのがポイント。料理好きの人は珍しい風味の塩を選ぶと、料理のレパートリーが増えます。同じ料理でも塩の風味によってまったく違った味を堪能できおすすめです。

大容量やまとめて塩を買う場合も、できるだけコスパにこだわると何気なく使っているいつもの塩も、ちょっと違った風味の塩にシフトチェンジできます。毎日料理で使うものだからこそ、コスト面にもこだわって選んでください。

塩にかかるコストを考える場合は、高い塩と安い塩を用途に合わせて使い分けるのもおすすめです。以下を参考にして選んでみてください。

• 100gあたり200円以下：食材の下茹で・塩抜き用
• 100gあたり300円以上：焼き魚・スープ・鍋の出汁など料理の味付け用

「伯方の塩」は、200円前後で買える高いコスパ力があり、スーパーなどでも売られている有名な塩です。メキシコ・オーストラリアなどから輸入した海外の天日塩を、日本の海水で溶かして作っており、苦みを適度に残しているため、しっとりとした質感の粗塩なのが特徴といえます。

振りかけるよりも溶かして使うような煮物・スープづくりのほかに、パン・麺づくりにもぴったりです。サラサラした質感が好きであれば、伯方の塩を焼いて水分を飛ばした「伯方の塩・焼塩」がおすすめ。

「ぬちまーす」は、モンドセレクション最高金賞・発明功労賞など数多くの賞を受賞しているミネラルたっぷりの塩です。沖縄県宮城島沖野美しい海から作られた塩で、世界初の常温瞬間空中製法を採用しています。

21種類のミネラル分を含んだ「ぬちまーす」は、ギネス認定されるほどの高い栄養価があるとされています。サラサラとした手触りや、えぐみが控えめになっている点が特徴であり、沖縄のお土産店などで購入できます。

価格は900円程度とやや高価ですが、栄養価・風味ともに高く評価されているため健康を目的として塩を摂取したい場合にはおすすめのブランド。料理研究家や、調味料のプロが選ぶ塩にも選出されています。

KALDI（カルディ）は、おもにショッピングセンターや駅ビル・商店街のテナント。全国展開をしているお店で、コーヒーをはじめ瓶詰・パスタソース・調味料などいろいろな商品が揃っています。

カルディで販売されている「南の極み」は、気候条件のいいオーストラリアの太陽と風の力で作られたサラサラした塩です。そのほかにも、日本全国から世界中の塩が種類豊富に販売されているので、メニューや好みに応じて使い分けるられます。

シンプルな食材で簡単な調理をする機会の多いキャンプ。キャンプにぴったりの塩を持参すると、そのクオリティは大きく上がります。持ち運びにしやすい人気の商品をいくつかご紹介します。

まず、一つめは「マキシマム」。マキシマムの原材料は、塩・ガーリック・かつお調味粉末・ナツメグ・クミン・ローレルなど。宮崎県の精肉店「中村食肉」が製造した特製万能スパイスで、お肉のみならず魚・スープ・炒飯あらゆる料理に振りかけるだけで味に深みを出しおいしく仕上げます。

「黒瀬のスパイス」や「ほりにし」といった商品も、マキシマムと同じく塩とスパイスがバランスよく配合されており、キャンプに合う味わいとして人気を博しています。ぜひ、いろいろ試してみてお気に入りを見つけてください。

食塩と塩の大きな違いは製造方法の違いと、含有成分です。塩とは本来の自然の方法で作った塩で、海水を組み上げて天日干しした海塩や岩塩、湖塩があります。塩化マグネシウムや硫酸ナトリウムなどのミネラルが豊富で、ミネラル含有量のバランスがいいためまろやかな味わいです。

一方食塩とは、海水を電気分解して作られた塩。99％以上が塩化ナトリウムのため塩辛く食卓塩として用いられています。大量生産が可能なため、希少な天然塩よりも入手しやすく世の中に多く普及しているのが特徴です。

一日に必要な塩の量は、厚生労働省による基準で、男性7.5g未満・女性6.5g未満です。これは健康な人の一日の目安量であり、疾患のある患者であれば、さらに少ない摂取量が目安となります。

たとえば、高血圧の人は6g・腎臓病患者は3gから6g・人工透析患者は6g未満が一日の塩分摂取量となっていますが、これはあくまでも目安です。持病があって不安な人は、かかりつけ医に食事の塩分量を相談しておきましょう。

塩に賞味期限はありません。塩は基本的に時間の経過による品質低下はなく、腐らないのが特徴であり、賞味期限を省略してもいいと定められていて、開封したあとに何年経っても食べられます。

塩は水分が塩に移動する浸透圧の働きによって雑菌が繁殖しにくい特性があり、ストックとして長く備蓄できるのが魅力といえます。しかし、湿気が多いと固まる可能性があるため正しく保存してください。

塩の中にはなるべく買ってはいけない塩があります。たとえば、極端に値段が安い塩です。価格が安い塩は精製塩と呼ばれているもので、海水から塩化ナトリウムだけを取り出して作られています。そのため、ミネラルなどの栄養素がほとんど含まれていません。

また、良く知られていない海外メーカー産の塩には塩化ナトリウムが多く含まれており、今まで使用していた日本産の塩と同じ量を使っていると塩化ナトリウムの過剰摂取につながる恐れがあります。

ほかの食品と同じように食品添加物が多く含まれている塩もあるため、パッケージに記載されている表示をしっかり確認するのも大切です。さらに、せっかく買った塩を無駄にしないために、自分に合わない味のものも避けるようにするのがポイントです。

今回は塩の選び方や天然塩・精製塩別おすすめ商品、さらに塩に関するQ&Aについて紹介しました。毎日の食生活の中で欠かせない調味料だからこそ、ミネラル分といった健康志向成分やコスパ力など考慮しながら探してみましょう。