猫用ストルバイトフードおすすめランキング15選｜食べてはいけないものも紹介

猫の食べ物に含まれているマグネシウムやカルシウムなどのミネラル類である栄養成分は、猫の健康維持に欠かせません。これらは体内に入り栄養成分としての役目を終えると、老廃物となり排出されます。

猫が膀胱炎になっていたり、飲んだ水の量が少なかったりすると、オシッコの回数が減り、オシッコの濃度が高くなった状態が続きます。濃度が高くなってアルカリ性尿の状態が長く続くと、マグネシウムとリン酸、アンモニウムが結合してしまうのが原因で、ストルバイト結晶ができてしまうのです。

• 原因①偏った栄養バランス　　尿がアルカリ性に傾くと尿路結石ができやすくなるため、栄養バランスを意識するのが大切です。タンパク質やミネラルの過剰摂取は止め、結石の元になりやすいマグネシウム・リンなどが少ないフードがおすすめです。
• 原因②ストレス 　　ストレスにさらされた猫は、水を飲む量が減り、トイレの回数も減る場合があります。すると尿が濃くなり、尿路結石のリスクが高くなります。ストレスの原因は騒音・家族や同居猫の増減・トイレの移動などがあります。
• 原因③オス猫の去勢　　オス猫はメス猫より尿道が細く長いため、もともとリスクが高いです。特に去勢手術後、ホルモンの変化で肥満になってしまうと、ますます結石が詰まりやすくなるので注意しましょう。
• 原因④寒さ　　冬場など寒い時期は水を飲む量が減りがちです。尿が濃くなると結石になりやすいので、寒い時期の水分摂取量はこまめにチェックしましょう。

一度ストルバイト結晶ができ、ストルバイト尿晶になるとなかなか治らないので病気になる前から注意が必要です。なるべく水分を摂らせる、フードに気をつける、ストレスをためさせないといった生活を心がけてあげましょう。

猫のストルバイト予防には、食事の栄養バランスが最も大切です。嗜好品であるウェットフードやおやつは調味料・香料・塩分など添加物が多いものもあるので、与えすぎないように注意しましょう。ウェットフードは尿の量を増やすメリットもあり、水分摂取量が減っている猫には有効な場合もありますので、添加物を確認しながら選びましょう。

ウェットフードやおやつの中でも食べていいもの・食べてはいけないものについて、以下にまとめます。

ストルバイトの猫に食べさせていいもの　

• ミネラルバランスが調整されたもの（カルシウム：リン：マグネシウム＝1.2：1：0.08が推奨されている）
• 消化がいいもの
• 尿を酸性化する成分を含むもの（卵黄、玄米、マグロ、鶏肉、サーモン、豚肉、牛肉、ソラマメ、白米など）

ストルバイトの猫に食べさせすぎてはいけないもの　

• リン酸を含むもの（レバー・魚など）
• マグネシウムを含むもの（ほうれん草・かぼちゃ）
• シュウ酸を含むもの（サツマイモ・ビーツ・ほうれん草）

猫のストルバイト尿石は、食事に含まれたリンとアンモニアとマグネシウムを原料にして作られます。尿が膀胱に留まる時間が長くなり、尿のpHが極端にアルカリ性に傾いてしまった時に発生しやすくなるのです。

そのため、「溶解食」として作られた療法食は、ストルバイトフードの中でも尿のpHをより強く酸性に傾ける効果を高めて、尿の通り道にできた結石が溶けるように作られています。

また、飲水量を増やして尿を作り、どんどん排泄を促して尿が濃くならないように薄める利尿効果を高めているタイプも。レントゲン検査やエコー検査などで、ストルバイト結石（尿路結石）が確認された時には最初に溶解食を選んで、食事で結石が溶けるか確認するのがおすすめです。

溶解食で結石を溶かした後の尿の健康維持や、結晶のみ確認された尿の状態を改善するために作られているのが、「予防食・維持食」としてのストルバイトフードです。溶解食に比べると尿のpHを酸性に傾ける力がマイルドになっているので、継続して食べ続けるのにもぴったりです。

また、溶解食に比べて風味や形状のバリエーションが多いのが特徴になっています。そのため、好き嫌いが多い愛猫のために各メーカー、シリーズでローテーションしながら試してみたい飼い主さんにもおすすめです。

特定のメーカーでないと便がゆるくなったり吐いてしまう子でも、1社あたりが複数種類の味で展開している場合が多いので、猫に多い食事に対する「飽き」にも対応しやすいです。

ストルバイト尿石など、猫の下部尿路疾患を引き起こすリスクの1つが肥満です。太ってしまうと体を動かす頻度が減り、それと同時に水を飲みに行ったりトイレに行く回数も減るため、膀胱に貯まった尿が濃くなってストルバイトができやすい環境が作られてしまいます。

「低カロリー食」とは、そんな肥満体型の猫のために、尿のpHを整えるだけでなく、1gあたりのカロリーを低く設定してあるタイプです。体のエネルギー代謝を高める効果を加えた予防食が各メーカーから販売されています。

食物繊維を多めに配合して腹持ちを良くしているものが多いのもこのフードの特徴です。獣医師から減量をすすめられていたり、自身の愛猫には脂肪がつきやすいと実感している場合は、このタイプのストルバイトフードがおすすめです。

猫用ストルバイトフードは、水分の量によって2つに分かれます。水分の量により、風味、食感、食べやすさなどが変わりますので、それぞれ押さえておきましょう。

水分を多く摂取して体の中で作られる尿を増やせば、アルカリ性に尿が傾いたり、リン・アンモニア・マグネシウムといった物質がくっついてストルバイト結晶・結石になる前の、薄い尿のままで排泄できます。

また、「ウェットフード」は含まれる水分が多いためドライフードよりも風味が豊かです。そのため、食欲が落ちた老猫や、好き嫌いが多い偏食傾向のグルメな猫でもよく食べてくれる場合が多い形状のキャットフードになっています。

しかし値段が高い・開封後は保存期間が短い・猫の噛む力が衰えるなどのデメリットもあります。缶詰やパウチは1gあたりのカロリーが低い分、愛猫の食べたい気持ちを増すための匂いづけ・トッピングとしても活用できるため、ドライフードと併用するのもおすすめです。

食感にこだわる猫の中には、水分が多くべたついたウェットフードが好きではない子も多くいます。「ドライフード」はサクサクした食感を楽しめ、1粒1粒に栄養素がぎゅっと濃縮されているため、1回に食べる量が少なくて済みます。

内容量で比べてもウェットフードよりも安いので、価格が高くなりがちな療法食を継続するなら、「ドライフード」の方が家計に優しくなります。また、少量ずつ1日に何度かに分けて食事をとる猫であれば、ウェットフードよりも劣化のスピードが緩やかなドライフードがおすすめです。

さらに、「ドライフード」はウェットフードに比べると種類が多く、中には「ドライフード」のみ製造しているメーカーもあるほどなので、選択肢を増やしたいのであればこちらを選ぶのがおすすめです。

猫にとってそのキャットフードを食べるかどうかの基準となるものの1つに、「フードの形状」が食べやすいかどうかがあります。食べにくいと感じるキャットフードには、猫たちは見向きもしません。

ドライフードでは、丸く平べったいものや、俵型でより立体的なものがあり、製品によって粒の大小も異なります。ウェットフードなら、具材の形が残っているものと、ほとんど具材の形が見えないペーストやスープのような形状のものがあります。

同じ風味のはずなのに食べる・食べないの差がはっきり現れるなら、ストルバイトフードの中から愛猫の好きな形状を探してみましょう。

猫は幼い頃から食べてきた食事内容によって、成猫になった後の味の好みがはっきりと分かれる場合が多い動物です。そのため、好みを把握しつつ、味に飽き指さない工夫が重要となります。

食へのこだわりが強い猫の場合、形状以外にも原材料が影響する味の好みが関わる猫もいます。多くの猫の好みが分かれるのは、「チキン」を始めとしたお肉系か、「フィッシュ」を加えたお魚系かです。

ストルバイトフードの多くは、「猫が同じ味で飽きてしまい食べなくなってしまう」といったよくある悩みに合わせて、さまざまなメーカーがチキンとフィッシュの2タイプの味で展開しています。

飼い主さんの中にはチキンかフィッシュのどちらかに限定して、メーカーだけ変えながらローテーションして食べさせている人もいます。これまで食べてきたキャットフードの原材料のメインが肉か魚かを確認して、まずは食べ慣れた味で試してみるのがおすすめです。

ペットフードはメーカーごとの特色がとても強く、よく使う原材料の組み合わせや仕入れに使う生産地、製造方法など、味・匂い・食感を左右する要素が大きく異なります。

人でも幼い頃から食べ慣れた食事が安心できるように、猫も昔から食べてきたキャットフードに体や舌が慣れています。まったく違うメーカーに変えると、製造方法や原材料の違いから下痢や嘔吐を引き起こしてしまったり、食べたくないと拒否する猫も少なくありません。

元からのキャットフードをよく食べていて、同じメーカーでストルバイト用の療法食があるのであれば、そこから選んであげましょう。新しい食事であるストルバイトフードが招く猫の体調の悪化や、好みでない味を拒否する確率が低くなります。

最初はよく食べていたのにだんだんと食いつきが落ちてしまう場合の原因の多くはフードの劣化です。ドライフードもウェットフードも、開封した瞬間から中身が空気に触れると酸化が始まり、匂いや味がどんどんと落ちていきます。

せっかく購入したストルバイトフードが開封後に空気に触れる時間を減らすため、袋についたチャックを閉めていたとしても、食事のたびに何度も開け閉めしているうちに酸化は起こります。キャットフードの傷みを、人には感じとれない範囲まで察知するのが猫です。

できるだけ新鮮な状態を保つためには、「小分け包装」になっているものや、1袋が500g以下など少ない量で入っている製品を選ぶのが、いつまでもおいしさを感じるフードであり続けるために必要な条件です。

「ROYALCANIN」は、犬用と猫用のペットフードを扱うメーカーです。ビタミン、食物繊維、プレバイオティクス、ミネラル等の含有量に拘り、犬や猫の健康を重視し、栄養バランスに気を使っています。

たとえば、単に減量を図れればいいと考えず、満腹感を得られるサポートや、リバウンドの回避なども意識した商品設計になっており、飼い猫の身体を本当に深く気に掛けてあげたい人におすすめです。

日本ペットフードは、犬・猫・魚・ウサギ・ハムスター・その他小動物など、さまざまなペットの餌を扱っているメーカーです。製品ラインナップが豊富で、猫の年齢や健康状態ごとに多くの製品を用意しています。

選択肢の多い日本ペットフードなら、愛猫の状態にピッタリのフードを選べます。愛猫のライフステージや好みに合わせて与えるフードを変えながら、生涯購入していけるメーカーです。

ニュートロは厳選した自然素材を使用し、製品を製造しています。独自の厳しい基準を設け、原材料は顔の知らない生産者と契約はせず、品質を保ちながら安全性に気を配っています。キャットフードは、体重管理・毛玉ケア・好き嫌い・年齢など尿路結石以外のさまざまな悩みにアブーローチし、飼い主は目的別に選択可能です。

中でもニュートロナチュラルチョイスは、高タンパク・低脂質のチキンの生肉がメインです。合成ビタミンC・アミノ酸・ミネラルも含まれているため室内飼いの猫におすすめします。

病状が改善してくると、いつまで療法食をあげ続ければいいのか期間が気になります。ここでは、療法食を続ける期間について、目安となる考え方を説明します。

ストルバイトフードは、ストルバイト尿症が治った後に食べ続けたからと言って、決して有害になるものではありません。むしろ、完全に治ったかどうかは素人目には分かりづらいため、一度ストライド尿症になった子には、一生あげ続けてもいいくらいです。

予防食・維持食を取ったり、低カロリー食を選んだりするのは、再発防止やストライド尿症予防にとても役立ちます。基本的には、ストルバイトフードは身体にいいおすすめの食べ物です。

病気に合わせて特別な栄養バランスで作られた療法食は、獣医師からの指示を元に食べ始めるか・継続するかを決めるペットフードです。飼い主さんの都合で止めてしまうと、猫の体調悪化に繋がりかねません。

ストルバイトフードを食べている間は、猫の尿の状態とストルバイト結晶・結石の有無を定期的に尿検査や画像検査で確認しながら、継続してあげるかを検討してみましょう。

ストルバイトフードで尿石の原因となる物質の量や尿pHを調節していても、おやつや歯磨きガムなどをあげてしまうと療法食の力が薄れ、ストルバイト尿の再発や、結石化を促してしまう可能性があります。

ごはんをたくさん食べたい猫であれば、1日の食事回数を小分けにして増やしたり、満腹感が高まるようにぬるま湯でドライフードをふやかしてかさ増しするといった対策を取りましょう。また、おやつとして手からあげたいのであれば、1日にあげるストルバイトフードの一部を取り分けておき、おやつとして活用するのがおすすめです。

いつも食べているフードを療法食に突然変えると食べない猫もいます。猫用ストルバイトフードを食べない場合は、いつも食べている食事と混ぜて、少しずつ療法食を増やしてあげて最終的に全部切り替えるようにしましょう。

また、ドライフードタイプはお湯を少し入れたり、ウェットタイプはレンジで人肌程に温めたりすると食べてくれる場合もあります。さらに、ドライフードをウェットタイプに変えたり、その逆を行ったりすると気に入ってくれる猫もいます。

療法食はたくさんのメーカーが販売しているので、メーカーを変えるなどして愛猫が食べてくれるタイプを選ぶのもおすすめです。

ストルバイトフードは栄養バランスに優れていますが、「ストルバイトフードをあげているから絶対に大丈夫」と断言はできません。尿路結石の症状があるときはまず獣医に相談し、診断後も異変や気になる症状が出てきたら、すぐ病院へ連れていくのをおすすめします。

今回はたくさんの種類があって迷う方が多いストルバイトに対応した市販の猫用療法食をご紹介しました。皆さんもぜひ今回ご紹介したおすすめ商品を参考に、愛猫が好むストルバイトフードを見つけてみてください。