培養土のおすすめ20選｜100均で売ってる？【初心者向けや観葉植物用も】

家庭菜園や庭の花壇で花を育てたいと思っても、うまくいかず枯らしてしまった経験はありませんか？失敗の原因はいくつか考えられますが、初心者に多いのは「土選び」と「肥料配合の割合を間違える」失敗です。野菜には野菜用、蘭には蘭の土などそれぞれに適した土があります。

また、最近はダイソーやセリアなどの100均でも土を販売していますが、コスパがよくても育てたい植物に適した土を選ばないと意味がありません。初心者には肥料配合の手間がかからない「培養土」がおすすめです。

しかし、培養土にも種類があるのでどれにしていいか迷ってしまいます。そこで、この記事では培養土の選び方やおすすめ商品を紹介します。記事の最後には役立つ情報も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

培養土とは、いわゆる土の「基本用土」に、肥料や機能性を高める「補助用土」を混ぜ合わせたものです。それに対して、腐葉土とは落ち葉などが醗酵して土となり堆肥となったもの。つまり、腐葉土は「補助用土」にあたるものとなります。

補助用土だけでは、植物がしっかり根を張れません。また、基本用土だけでも栄養分が足りず生長が難しいものです。基本用土と補助用土を植物に合わせてブレンドした培養土でこそ、植物も元気に育ちます。

植物の主たる肥料として三大要素のチッソ・リン酸・カリウムがあります。チッソは植物の葉や茎の成長に、リン酸は開花や実をつけるのに、カリウムは根の発達や植物の抵抗力をつけるのに必要であり、食用の植物の育成に欠かせません。

さらに、タンパク質を形成するアミノ酸入りの肥料を与えると収穫物の味がよくなります。

庭の土は取り換えるのが難しいうえに、酸性雨により土が酸性に偏りがちです。古い土は植物が成長しやすいように耕したうえで、1㎡に一握りくらいの苦土石灰（くどせっかい）を撒き、混ぜ込んで中和させます。

土が馴染んだ1週間後に腐葉土を混ぜ入れ、また1週間馴染むのを待ちます。有機肥料である腐葉土は、土壌の菌の働きを活発にします。そしていよいよ苗植えです。土壌の菌が育ったフカフカの土で植物も生き生き育ちます。

観葉植物にも三大栄養素のチッソ・リン酸・カリウムが必要です。美しい葉を作る上でチッソは特に必要な成分となります。肥料には、油かす・牛ふんなどの有機物を含む有機肥料と、鉱石など無機物から化学的に作られた化学肥料（化成肥料）があります。

室内での観葉植物などでは、有機肥料特有の臭いのあるものは向きません。そのため化学肥料を与えましょう。しかし、やりすぎには注意して生長期の春から秋にかけて少しずつ与えるようにします。

サボテン・多肉植物は目に見える生長がないので、肥料など必要ないように感じます。しかし、植木鉢の中では土がだんだん痩せていくので肥料は必要です。2年に1回は土の入れ替えをしますが、そのときに栄養がゆっくり届く粒状の肥料入り培養土を入れます。

サボテンなどは冬が休眠期で春に生育期となるため、生育期に土の入れ替え・肥料やりをします。真夏を避けた春～秋には、水やりも少し多めです。

庭でのバラ栽培では極端に酸性・アルカリ性に偏った土にならないよう、pH値が6～7の弱酸性に保ちます。また、土は腐葉土などの有機肥料で熟成させておく必要があります。

ランの場合は鉢植えが多いのですが、あまり肥料を与え過ぎないように気を付けます。観葉植物と同じく春から秋の温かい頃が生長期になるので、そのころに肥料を与えます。きれいな花を咲かせるためにはリン酸を多めにします。

黒土は関東ローム層の表層部分の土で、枯れた植物が混ざり合った柔らかい土です。保水性・保肥性に富んでいますが、通気性・排水性が悪いのが欠点。黒土はリン酸を吸収してしまうため、リン酸を必要とする植物には不向きと言えます。

黒土は水はけのいい赤玉土・鹿沼土、栄養分のある堆肥・腐葉土を混ぜると土が元気になります。そのためガーデニングや畑に使うのがおすすめ。新しく黒土を使う場合は高温で殺菌しておきます。

赤玉土は関東ローム層の赤土であり、粒の大きさで分けられています。赤玉土は弱酸性でpH6ので、無機質な用土です。赤土もリン酸を吸収しやすいので、堆肥・腐葉土などを混ぜると使いやすくなります。

ただし、粒状は通気性・排水性・保水性・保肥性に優れているので、プランターでの家庭菜園に向きです。古くなり形が崩れてくると赤土の粘土質により排水性が悪くなるので、そのときは新しいものと取り替えましょう。粒の大きなものは鉢底石としても利用されます。

鹿沼土も火山灰の無機質な土で、軽石が風化したものです。保水性・排水性・通気性があり、土の粒は比較的潰れにくくなっています。土が濡れているときと乾いているときでは色が変わるので、土の乾き具合が目で確認できます。pH4～5で赤玉土よりやや酸性です。

酸性の土を好む植物かどうかで、赤玉土と使い分けます。微酸性を好むツツジなどの低木・果樹・多肉植物におすすめの土です。

軽石タイプは穴がたくさん開いているうえに軽く、排水性・通気性に優れています。そのため鉢・プランターの植物を植えるときには鉢底石にも使われます。

洋ランなどの水はけの良さを必要とする植物を植える場合には、少し多めに鉢底に軽石を入れます。また、サボテン・多肉植物の栽培にも利用されています。

化成肥料は自然の中の鉱物を分解し、必要な要素を取り出して作ります。チッソ・リン酸・カリウムの他にも、カルシウム・マグネシウム・イオウなど、植物の生長に合ったミネラル類が配合されています。それぞれ8％ずつ入っているものが通常バランスがいいとされています。

育てたい植物に肥料を適量で与えられるため、化成肥料入りは初心者にも使いやすい培養土です。

有機肥料は植物・動物由来ですが、それを土の中の微生物が分解させ、チッソ・リン酸・カリウムやミネラルとなり、植物が根から吸収します。化成肥料と栄養分は同じですが、土の中の微生物が栄養素を作り出すまでの時間がかかります。

土壌づくりからコツコツと始める手間はかかりますが、一度土壌ができると栄養分が土壌全体に広がり、味わいのある作物を作ったり活き活きとした花を咲かせたりできるのがメリットです。

培養土にはさまざまなタイプがあるので、品質表示をしっかり確認しましょう。品質表示には以下のような点が示されていますので、購入時に確かめてください。

1. 適応植物名
2. 内容量
3. 主な配合原料名
4. 肥料配合の有無（有機肥料か化成肥料かも確認する）
5. pH値（水素イオン濃度　酸性かアルカリ性か）
6. EC（電気伝導度　mS/㎠　土壌の栄養度がわかる）
7. 製造業者と住所

ほとんどの植物は弱酸性のpH6～6.5の状態を好みますが、植物によって、酸性を好むものとアルカリ性を好むものとがあります。それぞれの性質をチェックしてから、培養土のpHも確認します。以下のような植物の好みがあります。

• アルカリ性（pH7くらい）を好む植物･･･ホウレンソウ・ネギ・トウモロコシ・ブドウ

• 酸性（pH5.5くらい）を好む植物･･･ジャガイモ・サツマイモ・イチゴ・ソラマメ・ダイコン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

アイリスオーヤマは、園芸用品にも力を入れており、培養土と土の再生材も豊富です。またコスパがいいのも人気となっています。「ゴールデン粒状培養土」が配合されている培養土がイチオシの商品。栄養分が多いつ粒状は、通気性・排水性に優れ、根の生育を妨げません。

天然有機物も含まれているので土壌も改良します。育てる植物によってさまざまなタイプがそろっているので、用途に合わせて選べるのもポイントです。

戦後アメリカで開発された化成肥料に着目し、今日に至ったハイポネックス社は園芸肥料の老舗です。三大栄養素が入った化成肥料「マグァンプK」は白くさらさらとした粒状で、目玉商品となっています。

近年では化成肥料だけでなく有機肥料にも力を入れており、バンブーパウダーなど天然素材を中心の原料とした商品もそろっています。

自然応用科学はその名の通り、自然の原料を中心とした培養土が豊富です。植物の特性に合わせた培養土を多数そろえており、初心者でも気軽に栽培に取り組めます。

家庭園芸用では、有機肥料として樹皮を発酵させて作った「パーク堆肥」に注目です。特殊なコーティングにより植物にゆっくり肥料が届くように作られた培養土「栽培名人の土」シリーズがあります。

品揃えが豊富でオリジナル商品も扱うカインズは、園芸用品も充実しています。培養土だけでも豊富なラインナップが揃っており、野菜・多肉植物・サボテン・花・観葉植物・プランター用まで用途に合わせて選べるのも魅力です。

カインズで培養土を購入した方の口コミでは、安いのに配合バランスが絶妙であるところや、オリジナル商品のクオリティーの高さを評価する声が多く見られます。カインズは公式ネット通販もあるので、店舗で商品を確認して通販で注文すれば重い荷物を運ばずに済むのもメリットです。

ホームセンターは地域に特化したところが多い中で、コメリは全国展開しているのが特徴です。品揃えも豊富ですし、園芸用品も充実しています。培養土のラインナップも豊富ですし、農家や園芸のプロはもちろん、初心者やプランター栽培まで幅広く対応しているのも魅力です。

口コミでは、安いのに質の高い培養土を高く評価する声が多く見られました。園芸用品一式も揃うので、これからガーデニングや家庭菜園を始めたい方にもおすすめです。また、コメリも公式通販サイトからも購入できますし、近くに店舗があればネットで注文して店舗受け取りもできます。

元肥として入っている肥料も、植物の成長と共に減ってきます。一般的な培養土では、植え付けた1か月後くらいに追肥を行います。鉢・プランターだと土も少ない上、水やりで栄養分が流れてします。栄養分が足りなくなると、葉や花に元気がなくなり、枯れてしまうので注意しましょう。

追肥は粒状・粉末・液体とありますが、液体の方が即効性があります。しかし、やりすぎは逆効果になるので、説明に書いてある分量を守って与えてください。

一度植物の栽培に使った培養土は、再生利用が可能です。しかし、その前に土を清潔な状態に戻さないといけません。次のような手順で行ってください。

1. 使った土をふるいにかけ、古い根・葉などを取り除く。
2. 土を黒いビニール袋に入れ、太陽光に1週間くらい当てて、雑菌を消毒する。
3. 土の酸性度を苦土石灰などで、中性に戻しておく。
4. 3～4割ほど肥料を混ぜ込み馴染ませる。有機肥料の場合は土を熟成させる。

最近では100均でも少量から土が売られていて便利です。確かに、軽石の鉢底石や水で膨らむヤシの土は便利に使えますが、普通の土は安価な分衛生面での問題があります。コバエがわいたり、キノコが生えたりする可能性があるので注意しましょう。

家でしっかり消毒をしてから使う手間を考えると、少し高くても園芸メーカーの培養土を買って栽培する方が安心です。

培養土は基本用土に補助用土を混ぜたものです。経験を積んだら、培養土づくりにも挑戦してみましょう。有機栽培での花や野菜の培養土は、黒土または赤玉土：腐葉土では7：3がいいとされています。微生物に肥料の三大栄養素を作ってもらうよう手入れをします。

化成肥料を使う場合は、表示にある分量を土によく混ぜ込みます。その上に、保水性のある海藻由来のピートモス・通気性のある鉱石のパーライト・排水性や保肥性のある鉱物のバーミキュライトなども必要により混ぜ込んで、理想の土を作りましょう。

春から初夏にかけてホームセンターにはたくさんの苗が並びます。夏から秋の収穫に向けて、園芸に取り組んでみてはいかかですか？植物に合った培養土を使えば、実りの多い収穫が期待できます。培養土を通してぜひ土に触れる時間を作ってみてください。