水草肥料のおすすめ10選｜液肥や固形肥料で栄養を！水草液肥【いらないって本当？】

近年、自宅で過ごす時間の増加とともにアクアリウムを自宅で楽しむ方が増えてきています。自分好みの空間に作り上げていくのはとてもワクワクしますよね。そんなアクアリウム作りに欠かせないのが水草です。

水草があることによって見栄えが良くなるのはもちろん、アクアリウム内の環境も整いやすくなります。ただし、せっかくの水草が栄養不足ではそのメリットが享受できなくなってしまう可能性があります。液肥や固形肥料など、それぞれの水草に適したタイプの水草肥料を与えると水草たちを元気に育てられますよ。

今回の記事では、そんな水草液肥のおすすめや種類・選び方についてご紹介します。水草を発色良く元気に育てていくために、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

アクアリウム内の水草は肥料がなくてもある程度魚のフンや餌の食べ残しなどを栄養分として生きていけるため、水草肥料はいらないという人もいます。しかし、栄養分が足りないと水草の元気がなくなり色が悪くなってしまったり、枯れたりしてしまいます。

アクアリウムを華やかに演出してくれる水草たちを元気に長持ちさせるためにも、水草肥料は必要不可欠です。ここからは適切な水草肥料を探すためのポイントをご紹介していきます。

適切な水草肥料を探すためにはまず肥料のタイプを確認しましょう。それぞれの肥料の特徴について知り、ご自身のアクアリウムに必要なタイプを見つけてください。

液肥の特徴はアクアリウム全体に栄養を行き渡らせ、即効性がある点です。水槽の立ち上げ時よりも後から追加する場合が多いタイプです。

葉っぱや根から養分を吸収するタイプの水草におすすめ。ただし、効果が割と短時間のため定期的に追肥や水換えをする必要があります。こまめにお世話ができる人に向いています。

固形肥料はゆっくりと時間をかけて溶けるため、長期間養分をを与えられます。アクアリウムの立ち上げ時にセッティングしたり、水草の配置を変える際などに使いやすいタイプです。

また特定のエリアに絞って栄養を与えられるのが特徴です。水草の根元に埋め込めるため、根から養分を吸収するタイプの有茎水草におすすめです。

根を張るタイプの水草は基本的に根から養分を吸収しますが、葉からも養分を吸収できます。このタイプの水草には固形肥料がおすすめです。

水草の根元にしっかりと埋め込むので、ピンポイントでじっくりと栄養を与えられます。初心者でも育てやすいのは、アヌビアス・ナナ・ミクロソリウム・アナカリス・ハイグロフィラ・ポリスペルマなどです。

浮遊タイプの水草は葉から養分を吸収するため液肥の使用がおすすめです。浮遊タイプの水草は、アクアリウムを上から見た時も美しく、植え付ける必要もないので買ってきてすぐに浮かべられるメリットがあります。初心者でも育てやすいのは、マツモ・ドワーフフロッグビット・アマゾンフロッグビットなどです。

苔タイプの水草は、浮遊タイプの水草と同じく葉から養分を吸収します。したがって液肥の使用が効果的です。苔タイプのいいところは、流木や岩に活着させられるため、アクアリウムのレイアウトの幅が広がります。小エビや小型魚の隠れ家としてもおすすめです。初心者でも育てやすい代表的な苔タイプの水草はウィローモスです。

3大栄養素の中で最も不足しがちなのがカリウムです。カリウムは水槽内で発生しない栄養素のため定期的に肥料で与えてあげる必要があります。カリウムが不足すると光合成がうまくできなくなり葉の色が落ちる、成長がとまるなどの見た目として現れます。

水草の葉が黄色くなったり、一部葉が落ちているような場合はカリウムが不足しているサインです。原因がわからないときは、カリウム液肥を添加して水槽全体にカリウムを行き渡らせてみるのがおすすめです。

窒素は水草の葉や茎を形成するために必要な栄養分です。生物がたくさんいるアクアリウムの場合、生物のフンや食べ残しなどが窒素を生み出すため基本的には不足しにくい栄養素です。

アクアリウム内の生物が少ない場合は不足する場合があるため、水換え時などに様子を見て与えるようにしましょう。与え過ぎると苔発生の原因になるため気を付けましょう。

リンは水草の発芽や新芽の成長、実をつけるのに必要な栄養素です。魚の餌にも含まれているため、窒素と同様に基本的には不足しにくいです。また、花が咲く水草・生き物が少ない水槽で使うと、藻の繁殖にもつながりやすくなります。

アクアリウム内の環境を変えていないにもかかわらず、水草の生長が遅くなる・新芽が出ず成長していないように見える場合には様子を見ながら少しずつ与えてみましょう。

鉄は水草が成長するための光合成に必要な栄養素です。主に赤みのある水草に必要で、水草の赤い色は光合成が活発に行われることによって保たれています。

アクアリウム内の鉄分だけでは足りないため、赤い水草の発色が落ちてきたなと感じたら鉄肥料を与えましょう。三価鉄より二価鉄の方が吸収しやすいので購入時に確認しましょう。

初めて肥料を使う初心者の方には、水草に必要な栄養素がバランスよく配合された総合栄養剤タイプがおすすめです。まずは説明書にしたがって適切な量の栄養剤を与えてみて水草の成長の様子を観察し、不足していると思われる栄養素を後からプラスしていくのがおすすめです。

3大栄養素以外にもカルシウム・マグネシウム・硫黄などの各種微量元素が含まれているため手軽に満遍なく栄養補給できる優れものです。

肥料は一度入れたら、永久に効果があるわけではありません。しかし、肥料をその都度与えるのが大変な場合は、できるだけ効果持続期間が長いものを選ぶといいです。逆に、こまめに水槽内の様子を観察して、肥料を与えたい方は、効果が短いものをおすすめします。特にこだわりのない方は、水草の量に応じて説明書の指示に従いましょう。

たくさんある中からどれを選べばいいかわからないときは、メーカーからチェックするのも1つの方法です。ADA・テトラといった有名メーカーにはこれまでの実績があるので、品質・効果で失敗しにくいメリットがあります。メーカーによっては購入できる場所や方法が限られている場合もあるので、あわせてチェックしてみてください。

水草肥料は基本的に魚への影響はありませんが、過剰に与えてしまうと魚が激しく動き回る場合があります。魚の健康を損なわないためにも説明書を読み少しずつ量を調整しましょう。

また肥料を与える前にはアクアリウム内の藻類の発生状況を確認してください。藻類が発生している状況で肥料を過剰に与えると藻類の大量発生につながります。

液肥の場合は持続期間が短いため、水換えのタイミングに合わせて肥料を与えるのがおすすめです。固形肥料の場合はセッティング時と、肥料の持続期間が終わる頃に追肥を行いましょう。

個々の栄養素を与える場合は、日々水草の変化をじっくりと観察しながら、それぞれの水草が必要としている栄養素を少しずつ与えてあげてください。

肥料の種類の使い分けとしては、水槽全体に満遍なく栄養を与えたい方は液肥、特定の水草にだけ栄養を与えたい方は固形肥料をおすすめします。また、浮草系や、苔などの地衣類は固形肥料よりも液肥が有効です。

肥料を与える場合は、水草だけではなく、水槽にいるメダカやエビなどの生物にも配慮して与えましょう。たとえば、水槽に肥料を投入したときに、メダカやエビなどが過剰反応を示した際は、肥料を与えすぎている可能性があります。これらの生き物は、餌以外の肥料からも大きな影響を受けるため、全体のバランスを考えながら与えましょう。

昨今、安価で手に入るなどので園芸用肥料であるハイポネックスを水草肥料として使う人も増えているようです。ただし窒素とリンが過多になり藻類が大量発生する可能性が高いためおすすめできません。

一方その特徴を利用してメダカなどの生育に適しているグリーンウォーターが作れます。その点では効果がありますが、アクアリウム内の他の生体に悪影響を及ぼす可能性があるため、安価だからといって100均の園芸用液肥をハイポネックスの代用として使用するのは避けましょう。

一見簡単そうで、実は慣れるまで難しい水草肥料ですが、コツをつかめば健康的で発色のいい水草をキープできます。まず初めは総合栄養剤から使ってみて、それから必要な栄養素をプラスしていってみましょう。ここまでご紹介してきたおすすめの水草肥料10選を参考に、皆さんのアクアリウムに合った商品を見つけてみましょう。