論語のおすすめ人気ランキング20選｜孔子とはどんな人？中学生向けや現代語訳付きも

「論語」とは、中国春秋時代の中国の思想家である孔子の言葉を弟子たちがまとめた偉大な哲学書として有名な書籍です。古典の授業などで「子曰く」という書き出しのフレーズを耳にした方も多いですよね。

実は、この論語は単なる古典ではなく、その名言は現代の私たちにも大きな影響を与えてくれるものでもあります。孔子が説く「仁・義・礼」といった儒教の道徳観念は、私生活や仕事などさまざまな場面で考え方や行動の規範ともなり得ます。

そこで今回は、手元に置きたい論語の本の選び方やおすすめ商品をランキング形式でまとめました。現代語訳がついたわかりやすい本や、小中学生におすすめの面白い本も紹介します。孔子の人生やその思想、心に響く言葉も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

孔子は貴族などの裕福な家庭に生まれたわけではありませんでした。14歳～15歳の時に学問を志したといいます。具体的にどのように学んだのかは分かっていません。しかし、特定の師に学んだのではなくあらゆるところで学問を学んだといわれています。その後、下級役人から出世し、政治に関わるようになります。

孔子は政治改革を行いましたが、うまくいかず政治の世界では大成しませんでした。しかし、わからないことがあればどんな相手にでも頭を下げる謙虚な性格で、多くの人に慕われていたといいます。

私塾を開いて後進の育成に力を注いでおり、弟子は3000人以上ともいわれています。孔子が亡くなった後に弟子の記憶の中から孔子の言葉や行いをまとめ、それが論語として編まれました。論語は三国志時代の人々にも影響を与えています。

孔子の創始した儒教は、五常または五徳と呼ばれる5つの徳性を守ることが大切とされています。五常とは「仁・義・礼・智・信」5つです。仁は周囲に対して正しい行いをなすこと、義は私利私欲にとらわれずになすべきことをする己の強い精神と考えられます。

礼は仁を具体的な行動に移し、後に人間の上下関係で守るべき秩序とされました。智は学問に励むことです。信は嘘を言わず真実を告げること、約束を守ること、誠実であることなどです。

儒教は五常を守り、五倫（父子・君臣・夫婦・長幼・朋友）と呼ばれる人間関係を維持します。政治に関しては刑罰や重税、軍隊の力などで治めるのではなく、統治者の仁や徳で人民を治める徳治主義を理想としていました。

五常以外に孔子の道徳的思想として「忠」「孝」「恕」が上げられます。「忠」というと上下関係での「忠誠」が思い浮かびますが、孔子のいう「忠」とは友人関係においての話です。相手に対して真心を尽くす、誠意を尽くすという意味があります。

また、「孝」とは、いついかなるときでも親に対して敬愛を持って接し、決して心配をかけてはならないという意味です。親孝行を通して社会までも良くしていくことが期待されています。

「恕」とは思いやりのことで、他人のことを自分事のように思う大切さを解いたものです。

小学生や中学生には、面白く読みやすいイラスト・漫画のある本がおすすめです。孔子と弟子のやり取りは、文字だけでは理解しにくいです。具体的なビジュアルを伴って提示されれば、小中学生でも理解や共感が得られやすくなります。

物事の本質を軽快に提示する論語は、イラストや漫画にするとその面白さに大人でも引き込まれてしまうほどです。ひとりで悩んでしまいがちな友達との関係や学校生活における、素晴らしい座右の銘が見つかるかもしれません。

大人向けの分かりやすい本を探しているならば、現代語訳つきのものがおすすめです。中国の古典である論語は、漢字の羅列で書かれた漢文です。オリジナルである漢文の原文や、日本語の語順に並べ替えただけの書き下し文では、内容を理解するのはどうしても困難となります。

現代の言葉遣いで書かれた現代語訳ならば、読みやすく無理なく内容が理解できます。訳文は本によってさまざまです。自分に合った文体の現代語訳の本を探してみましょう。

論語には、全部で500以上のエピソードが収録されています。中には、誰もが知っている有名なフレーズもあります。「温故知新」「過ぎたるは猶及ばざるが如し」「和を以て貴しと為す」など、なじみ深い言葉が入っている本は、読み始めるきっかけになります。

知っている部分から読み始めて深く論語の世界に入り込めば、全体的な理解もしやすくなります。知っている単語やフレーズ、興味を持った言葉から読むなら、論語のすべてが収録された本もおすすめです。

論語の本は、原文に訳文が付いたものがほとんどです。しかし、訳文や解説がわかりやすいとは限りません。解説が簡単すぎるものや解説が詳しくても、内容が高度で難解なものもあります。初めて論語の本を読むなら、できるだけわかりやすい入門書がおすすめです。

入門書でも論語がすべて収録されたものもありますが、内容を絞って詳しく解説したものもあります。面白さを優先した入門書もあるので、初めての方が興味を持つには最適です。原文を読むのに抵抗がある方には、論語の現代語訳のみ収録された入門書もあります。

好きな作家の出した論語の本であれば、手にとるまでのハードルが低くなります。他の本と比べても読むのが楽しいです。論語の翻訳ではなくても、好きな作家が論語について書いた本があれば、それから読み始めてみる方法もあります。

ドラえもんなどのイラストや漫画が入っている本も、好きな作家が参加している本に近いです。子供向きに作られている場合でも、初心者が理解しやすい入門書として読めます。

有名人が書いている論語の本を選んでみるのも、読み始めるまでのハードルが低くなります。テレビやインターネットなどで、話している姿を見ていると親しみを持てるからです。親しみが持てるだけでも、なんとなく読みやすくなります。

テレビに出演する有名な著者の書いた本は、初心者でもわかりやすいものやとっつきやすいものが多いのもポイントです。必要以上に堅苦しく考えずに、スムーズに論語を読みやすくなります。

論語には、512の文章が20篇にまとめられています。、すべて読んでみたい場合には20篇が全部入っている本を探す必要があります。20篇すべて読める論語の本はとても多いので、ページ構成などをチェックして読みやすいものを見つけるがおすすめです。

入門書や初心者向きの論語にも、20篇すべてが入っているものはたくさんあります。初心者の場合には20篇全部読めて、かつ平易な文章で書かれているものを読んでみましょう。

20篇すべてが入っているわけではないけれども、充実した内容の論語の本もあります。独特のユニークな切り口で考察・現代の世相と組み合わせて、論語が解説されているものなども面白いです。マンガのシーンをまじえたものも人気です。

「孔子とドラッカー」の組み合わせなど、どのような考察がされているのか好奇心をそそられるようなタイトルの本もあります。ビジネスや人間関係に生かす論語など、実用書として作られているものもおすすめです。

論語の短文がすべて収録されているわけではなくても、解説がわかりやすいものや一部の内容を詳しく解説したものなどがあります。初心者が読む場合は、短文を多く収録したものよりも解説がわかりやすいものがおすすめです。

孔子が生きた時代の政治情勢など、時代背景が解説されていると論語をより深く理解できます。詳しい解説は理解を深めるだけでなく、読者の興味をかき立ててくれます。わかりやすく詳しい解説のある本は、深く勉強してみたい方と初心者両方におすすめです。

論語の意味を著者独自のユニークな視点で解釈した「超訳」ものもおすすめです。超訳ものは原文に忠実なものではなく、現代に合わせた大胆な解釈で解説しています。とっつきやすく、親しみやすい内容のため、論語に対して堅苦しいイメージを持っている方には特におすすめです。

これは、孔子最晩年の言葉です。これは30歳になって独り立ちし、40歳で自信ができて迷いがなくなり、50歳で天が自分に与えた使命が理解できるようになったという意味です。さらに「六十にして耳順う、七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えず」と続いています。

これは60歳で他人の言葉を聞くだけで細かい気持ちまでわかり、70歳になると思うままに行動しても規定・規範から外れなくなったと解釈されています。ただし、「六十にして耳順う」は、60歳でようやく人の話を素直に聞けるようになったという解釈もあります。

「子曰く、学びて思わざれば則ち罔し（くらし）、思いて学ばざれば則ち殆し（あやうし）」も有名な言葉の一つです。学ぶだけで自分で考えなければ知識は身につかず、自分で考えるだけで学ばなければ偏ってしまい危険であると伝えています。

知識を得ても自分で考えなければ成長がなく、学んだことが無駄になります。一方、学ぶことなく独自の考えを突き通しては、偏りが出て危険な道にそれる可能性があります。「学ぶこと」と「自分で考えること」、両者のバランスを取るのが大切だと孔子は解いているのです。

「巧言令色鮮なし仁」は、「口が上手く表面だけ愛想がいい人に、本当に思いやりのある人間はいない」という意味になります。「巧言令色」は、上辺だけ取り繕うの意味でも使われます。笑顔で感じがいい人とも解釈できるので、なぜ良くないのかわからないと感じる人も多い言葉です。

ただ、口が上手く愛想がいい人は、詐欺師の特徴にも当てはまります。真の人格者や口が重く、愛想がないともされています。あまり口が上手い人は表面を取り繕っているかもしれないので、注意しましょう。

「過ちを改めざる、これを過ちという」は、過ちを犯すのが間違いではなく、過ちを認めて改めないのが本当の過ちという意味です。過ちを犯してもそれを認めて改めるなら、過失にならないとも考えられていました。

間違いがあったのにそれを認めないと、間違いは直せないですし、成長もありません。間違いを認めないせいで、更に事態が悪化する場合もあります。自分の間違いを認めるのは難しいですが、心に止めておきたい言葉です。

温故知新とは、「もともとあった古い教えに習熟することで新しい解釈を得る」ということです。考え方や方法論はすでに考えつくされて新しいものはないと考えずに、本質をつかんで応用する重要性を説いています。

元々は学問に関する教えでしたが、現代の日本では社訓や人生の指針として引用されています。元々は「古い教えから新しい解釈を得られるようになれば、人に教える師になることができる」という意味もありました。

「女は画れり」は、弟子の冉求（ぜんきゅう）が「先生の説かれる道に心をひかれないのではありませんが、力が足りず、実践できません」と言った際に、孔子が返した言葉です。限界まで努力をしていないのに、自分の力に見切りをつけているという意味です。

生まれもった才能ではなく、努力や習慣によって能力が伸びるといった教えが込められていて、多くの人の心に響きます。

論語は現代でも世界中の人から愛読されている古典の名著です。心の中に留めておけば、さまざまな出来事が起こる毎日の中で行動の指針になります。ぜひ論語の本で楽しく知識を広げてください。視野をひろげてくれるその他書籍のおすすめ人気ランキングは下記の記事で紹介しています。