観葉植物の肥料おすすめ15選｜肥料がいらない植物は？100均の肥料や栄養剤も

観葉植物を健やかに育てるには、肥料が必要不可欠です。観葉植物は土の栄養を吸収して育つので、鉢植えなどの限られた土では栄養が無くなってしまいます。しかし観葉植物の肥料を使えば、不足する栄養を補ってキレイな観葉植物に育てられます。

一方で、ほとんど肥料がいらない植物もありやりすぎると枯れる可能性もあるので、植物の性質に合わせて肥料を使わなければなりません。肥料はハイポネックスなどのメーカーから発売されており、種類もさまざまです。肥料は100均でも購入できるかどうかや栄養剤についても気になるところです。

そこで今回は、観葉植物用肥料の選び方やおすすめ肥料15選をご紹介します。肥料の与え方・与えるタイミング・コーヒーや乾燥剤を代用品として使う方法もご紹介します。ぜひ、最後までご覧ください。

葉肥と呼ばれる窒素は、三要素の中でも最も重要な成分です。窒素は葉や茎を生長させて植物を大きくし、光合成を行う葉緑素の原料にもなります。観葉植物が大きく育たなかったり、葉の色が悪かったりする場合は窒素不足が疑われます。 逆に窒素が過剰だと、葉の数は多くなるものの花や実の数が少なくなり、害虫も付きやすいです。

リン酸は花や実が付くのを助ける成分で、花肥・実肥とも呼ばれています。根の生長を促す成分でもあります。リン酸が不足すると花や実が少なくなり、葉や茎にも影響が出やすいです。花や実が多い植物だとリン酸の必要量が多いので、花や実が少ない場合はリン酸不足が疑われます。

リン酸肥料は、すぐに溶ける水溶性・溶けるのに時間がかかるク溶性・2つの中間に当たる可溶性リン酸の3種類があります。

根肥と名前が付けられたカリウムは、根を生長させる成分です。タンパク質を合成し、細胞の浸透圧を維持するためにも重要です。カリウムが不足すると観葉植物の抵抗力が弱くなり、根腐れや葉の生育不良などが起こります。

カリウムが過剰になるとマグネシウムの吸収を邪魔してマグネシウム欠乏になるので、注意が必要です。

二次要素はカルシウム・マグネシウム・硫黄の種類があり、三要素の次に大切な栄養素です。日本の土は硫黄を多く含んでいるので、肥料にはほぼ不要な成分です。石灰と呼ばれるカルシウムは根を生長させ、細胞壁を強くする効果があります。

また、アルカリ性のカルシウムは酸性の土を中和するためにも使われます。 マグネシウムは肥料の中には苦土として含まれており、光合成を行う葉緑体の原料となります。

微量要素が必要な量はごくわずかですが、植物に必要不可欠な栄養素です。鉄・ホウ素・マンガンなどの種類があり、日本の土壌には十分な量が含まれています。基本的に微量要素の入った肥料は必要ありません。

しかし、同じ肥料ばかり与えると土のバランスが崩れて、微量要素の量が少なくなる場合があります。微量要素が少なくなると発育障害が起こるので、肥料を使って調整します。

粒状・錠剤型の固形肥料は、土の上に乗せるタイプと混ぜ込んで使用するタイプの2種類です。水やりをした時に、水に溶けた成分が植物に吸収されます。完全に溶けるまで時間がかかるため効果は遅効性ですが、1ヶ月など長い期間効果が持続します。

元肥として使う場合が多く、土の上に置いて追肥としても使います。固形肥料が観葉植物に触れると根焼けが起こりやすいので、直接触れないようにしてください。

液体肥料は、素早く吸収される即効性のある肥料です。そのまま使えるストレートタイプと、薄めて使う濃縮タイプがあります。粉状の肥料は水に溶かして液体肥料と同じように使用します。 即効性があるので栄養不足になった場合、肥料切れを防ぐ追肥として使うのが一般的です。ただし、持続性はないので固形肥料とうまく組み合わせて使いましょう。

化学肥料は無機肥料とも呼ばれ、鉱物を分解・化学的に合成するなどして作られた肥料です。成分を調整して作られているので、三要素とその他の成分がバランス良く含まれています。即効性のあるものが多いですが、効果が長持ちするタイプもあります。

臭いがしないので室内でも使いやすいです。栄養バランスが良く分量も調整しやすいので、初心者でも容易に扱えます。

油かす・骨粉・動物のフンなど、天然の成分を発酵させたのが有機肥料です。少しずつ分解が進んで植物に吸収されるので、効果が長続きします。微量要素を含んだものが多く、土壌環境を改善する効果もあります。

原材料によっては臭いが強いものも多く、虫が発生しやすいです。内容成分が明確にわからないものが多く、初心者には使いづらいのもデメリットです。　

元肥は、植え付け時や植え替え時に土に混ぜて使う肥料です。土中に不足している栄養を補うために使用します。一般的に土の中で、ゆっくり溶けて吸収される固形肥料を使います。元肥が最初から混ざった培養土も販売されています。土壌改善効果のある固形肥料だと、土を繰り返し使用できるものもあります。

追肥は土の中の栄養が無くならないように、観葉植物を植えた後に与える肥料です。効果の早い液体肥料のほか、置き肥として使う土の上で少しずつ溶ける固形肥料もあります。花が咲く時期や実を付ける時期は、栄養不足になりがちなので追肥で栄養補給します。

ただし、冬など観葉植物が休眠する時期に追肥をすると、栄養が多すぎて肥料焼けになるので注意が必要です。

季節ごとの肥料の与え方は以下の通りです。ただし、観葉植物の種類によっても変わるのであくまで目安です。

春から夏に、薄めで液体タイプの肥料を2週間に1回程度あげましょう。冬は肥料を与えませんので注意が必要です。そして春から秋にかけて、緩効性化成肥料を2ヶ月に1回のペースで与えます。パキラは成長が早いので、定期的に大きな鉢に移し替えるといいです。

観葉植物は肥料の与え過ぎに注意しましょう。栄養が足りないと生育不良になりますが、肥料が多すぎると土の栄養を吸収できなくなります。根の水分が奪われてしまう可能性もあり、肥料が過剰だと観葉植物を枯らす原因になります。

ほとんどの肥料は適切な量が記載されているので、指示通りの量を与えましょう。休眠期の観葉植物は肥料焼けを起こしやすいので、基本的に肥料は与えません。

植え替えたばかりの観葉植物に、肥料を与えると逆効果になります。植え替えたばかりの観葉植物は、根がダメージを受けている可能性が高いです。肥料を与えても害になりやすいので、根の状態が回復するのを待ちましょう。肥料を与える時期の目安は、植え替えから2週間ほど後です。

観葉植物が弱ったら肥料を与えたくなりますが、栄養不足以外で弱っていると逆効果になります。根腐れ・根詰まりなど根の状態が良くないのに肥料を与えると、かえってダメージを与えてしまいます。

まずは日当たりや通気のいい場所に移して、弱っている原因はないか調べましょう。観葉植物の育つ環境を改善してから、肥料を与えてください。

観葉植物の栄養補給は大事ですが、サボテンのようにほとんど肥料が要らない植物もあります。生育期の栄養補給に肥料は役立ちますが、適切な量を与えないとかえって害になります。肥料が必要な植物か把握した上で、植物に合った適量の肥料を与えるようにしましょう。

複数の肥料を混ぜるのは絶対に避けましょう。肥料を混ぜると栄養豊富な肥料ができそうですが、化学反応が起きる場合があります。化学反応を起こした肥料は観葉植物の害になるだけでなく、有毒ガスなどを発生させる場合もあるため危険です。 観葉植物だけでなく周囲に被害が出る可能性もあるので、絶対に肥料は混ぜないでください。

肥料がいらない観葉植物というより、痩せ地を好む観葉植物があります。植物の元気がないときは栄養剤の方向いています。その植物にあった環境で育てていれば 特別肥料をあげる必要はないので、育てる環境や状況によって適切に肥料を活用するのがポイントです。

活力剤は、肥料とは異なる植物を元気にするための栄養剤です。肥料に比べて三要素の量が少ないのが特徴で、ミネラルやアミノ酸などの微量要素を補給します。弱った植物に活力を与えたり、春先など栄養が不足しがちな季節に使用します。

活力剤は液体のものが多く即効性が高いです。観葉植物が休眠している時期でも活力剤なら使えます。

100均でも、観葉植物に使える固形肥料・液体肥料・活力剤・栄養剤などが販売されています。100均で販売されている肥料の効果を疑問視する声もありますが、100均の肥料で観葉植物を育てている方も大勢いるので効果はあります。また、ダイソーの栄養剤は肥料と違いどんな植物にも与えらるので人気があります。

ただし、100均の肥料は量が少なく、メーカー品の肥料と比べて割高な場合もあります。少量の肥料で十分なら100均の肥料を使うのもいいでしょう。量が少ないので置き場所がない方にはおすすめです。ただし、店舗によって取り扱いがない場合もあるので、事前に確認するのをおすすめします。

観葉植物は日光を浴びて育つので、適度な日差しが必要です。しかし、中には強い日光が苦手な観葉植物もあります。最適な量の日光は、植物によって異なります。直接当たらないようにカーテン越しに日光を当てて、植物の育ちが一番良くなる時間を見つけましょう。 

日光の当たる時間は半日ぐらいから初めて、少しずつ時間を調整していきます。

観葉植物に必要な水やりも、やり方を間違えると根腐れの原因になります。水やりは土が乾いてから、たっぷりと勢いよく与えるようにしましょう。大量の水が勢いよく流れると、無駄な成分が土の外に流れてキレイになります。

空気が流れないと土が乾くのが遅くなって、根腐れが起きるので風通しを良くしましょう。風通しを良くするのが難しいなら、扇風機やサーキュレーターで空気の循環を良くするのも有効です。

観葉植物は暖かい地域のものが多いので、冬の寒さで弱る種類が多いです。寒くなる場所に置かれている観葉植物は、冬場になったら暖かい部屋で世話をするようにしましょう。ただし、観葉植物は乾燥にも弱いです。部屋で世話をする場合は、エアコンの風などで植物を乾燥させないように注意しましょう。

観葉植物には、害虫がつく場合もあります。観葉植物につきやすい害虫は、アブラムシ・カイガラムシ・オンシツコナジラミ・ハダニなどがいます。屋外の観葉植物に発生しやすいですが、室内にも害虫は侵入します。害虫を見つけた際は、殺虫剤や粘着テープなどで早めに駆除しましょう。

観葉植物が害虫に対して抵抗力を持つように育てるのも大事です。

コーヒーや茶葉の出がらしは、観葉植物の肥料として利用できます。ただし、コーヒーや茶葉は土の中に入れると、成分を分解するのに窒素が使われます。観葉植物に必要な窒素が少なくなるので、腐葉土や牛糞肥料などに混ぜて分解されたコーヒー・茶葉を肥料にしましょう。

分解前のコーヒーは害虫除けとしても使えます。量が多いと観葉植物の成長を阻害するので、少しだけ撒くようにしてください。

食品用に入っている石灰乾燥剤は、観葉植物の肥料として使用可能です。乾燥剤の注意書きに、土壌改善効果があると書かれている場合もあります。乾燥剤の石灰の効果で、土をアルカリ性に変えられます。ただし、乾燥剤の石灰は水と混ざると反応して高熱を発するので注意してください。

水に付けた石灰乾燥剤も肥料に使用可能です。一方、シリカゲルの乾燥材は肥料としては利用できません。

野菜用の肥料も、観葉植物の肥料として利用可能です。植物に必要な栄養は基本的に同じなので、野菜用も観葉植物用も肥料の成分にあまり違いはありません。念のため、どんな成分が入っているか確認してから使用しましょう。

観葉植物用肥料の選び方やおすすめ肥料についてご紹介しました。必要な栄養が含まれた肥料を適切なタイミングで与えれば、観葉植物は丈夫で美しく育ちます。今回の記事を参考にして、ご自身の観葉植物にぴったりの肥料を見つけてください。