【2023】テニス用ガットおすすめ15選！種類や初心者・中上級者の選び方など

ガットとは、ラケット面に張り上げられた糸です。実際に球を捉えているのはラケットではなくガットであり、打球のよしあしに多大な影響を与えます。テニス用ガットは未使用の状態であっても徐々に性能が失われていくため、3カ月周期で張り替えるのが基本です。

ガットを見直すとラケット全体の性能を高められるため、ガット選びは慎重に行う必要があります。ただし、ガットは非常に奥が深く、どれを選んだらいいのか迷ってしまう方も多いです。特に、部活動などで活躍する中学生や高校生は必見です。

ガット選びでは、構造・材質・ゲージ（繊維）などの要素を総合的に見て判断するのが重要になります。この記事では、テニス用ガットの選び方と人気おすすめ商品15選を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

プレーにおいて、ガットは最も大きな衝撃・負担を受ける箇所です。程度の差はあれど、球を受け止め打ち返すたびに瞬間的に大きな負荷が加わり、徐々に緩んだり切れたりします。ガットが傷むと反発力・スピンのかけやすさ・球の伸びが失われるため、定期的なメンテナンスと交換が大切です。

ガットは一般的には3カ月周期で張り替えるのが基本ですが、種類によって張替え時期の目安が異なります。種類別張替え時期の目安は以下の通りです。

ゲージ（繊維の太さ）には太めと細めがあります。それぞれの特徴を知り、自身のプレースタイルに対する適性を見極めていきましょう。

細めのガットとは、一般的には1.25mm以下のものを指します。細めのガットの代表的な特徴は、以下の通りです。

• 反発力が高い
• ホールド感・弾き感が強い
• 飛びが安定している
• 軽くて振りぬきやすい

細めのガットは反発力が高く、スピンをかけやすいメリットがあり、球の伸びもよく安定したプレーができます。また、非力な女性でも簡単にスピンをかけられる点も魅力の1つです。ただし、細い分耐久性は高くないため、パワープレーを好む方には不向きといえます。

ゲージの太さは1.1mm～1.4mmまであり、その中で太めのガットは1.26mm以上のものを指します。太めのガットの代表的な特徴を以下で紹介します。

• 飛び・弾き感は悪いが直線軌道になりやすくコントロールしやすい
• ミスショットの頻度が減る
• 重さがあるためパワーのあるショットが打てる
• 耐久性が高い

太い分耐久性に優れているため、パワープレーヤーでも安心して使用可能です。また、球の伸びや軌道が抑えられる一方で、優れたコントロール性を発揮するのが特徴です。バランスを考慮するなら、厚めのラケットには太めのガットをおすすめします。

テニス用ガットの断面構造には、主に「モノフィラメント」と「マルチフィラメント」の2種類があります。ここでは、両者の特徴と違いについて解説します。

一本の太い芯糸で構成されている単芯構造をモノフィラメントと言います。シャープな打感で弾き感がよく、パワープレーを好む方には特におすすめです。構造がシンプルなので耐久性が高く、価格もリーズナブルなものがほとんどです。

後述するマルチフィラメントに比べると反発性は高いですが、硬い打感で食いつきが悪いためスピン性には劣ります。

複数の細い糸を組み合わせて構成された複芯構造がマルチフィラメントです。ソフトな打感で球持ちがよく、インパクト時の肘への負担も少なく済みます。モノフィラメントに比べると価格は高めですが、繊維の組み合わせによってさまざまなバリエーションがあるため、自分にとっての至極の一本に出会える可能性は高いです。

マルチフィラメントは性能バランスに非常に優れており、扱いやすいのが特徴です。迷った際には、まずはマルチフィラメントをおすすめします。

それぞれの材質のメリット・デメリット・向いている方をまとめました。

ナイロンガットは比較的安価で流通量も多く、数多くの一般プレーヤーが使用する定番中の定番版ガットです。ナチュラルガットを目指して開発を行ってきた経緯から、「反発力」「打球感」「スピン性能」などの性能特化型モデルも多く販売されています。

一方で耐久性は低く、比較的早い時期に張り替える必要がある点はデメリットといえます。

ポリエステルガットはガットの材質の中で最も硬く、伸縮性が小さい特徴があります。ボールをつぶせる重くて速い打球で回転がかかりやすため、中級者から競技志向の上級者まで多くのプレーヤーが愛用しています。

また耐久性に優れている点から、中学生や高校生にも人気です。ただし打感が硬く、ハードな練習をすると手首・肘・肩にけがをする危険性があるため注意しましょう。

ナチュラルガットはテニス創成期から使用される、最上位の性能を持つガットです。動物の腸を原料に作られており、現在では主に牛の腸が使用されています。ナチュラルガットのよさといえば、テンション維持性や球の飛びなど数々ありますが、特筆すべきは圧倒的な飛距離と打球感です。

軽い力で球がシュンと飛び出すため、安定したボレーやスライスが打てます。ただし、天然素材のため水分には非常に弱く、原則雨天時での使用はできません。

ナイロンポステルガットとポリエステルガットのいずれもあまり気に入らない方には、この2つを組み合わせたハイブリッドガットをおすすめします。縦糸と横糸で使い分け、2種類の糸を組み合わせる方法です。

それぞれのデメリットを補完し合い、メリットを生かしています。ただし、張り方がさまざまで難しい点と、長持ちはしない点がデメリットです。

BabolaT（バボラ）は、フランスの老舗ラケットスポーツ専門メーカーです。楽器の弦製造の技術を活かしてテニス用のガットを制作し、テニス業界の発展にも大きく貢献したブランドとして知られています。

ポリエステルガットからナチュラルガットまで網羅的に製造しており、ラインナップが非常に充実しているため一般プレーヤーの定番ガットとして定着しています。

ゴーセンは、大阪府に本社を置くラケットスポーツ用品メーカーです。原糸の製造から製品化に至るまですべての工程を自社で手掛けており、品質の高さには定評があります。長年ナイロンガットの開発、製造に注力していて、以前はポリエステルガットの製造には消極的でした。

しかし、近年のポリエステルガット需要の高まりを受けて、現在では材質問わず満遍なく製造、販売しています。ゴーセンのガットは性能が最小限である分価格が抑えられている点から、学生人気が高いのが特徴です。

ヨネックスは、東京都に本社を置くスポーツ用品メーカーです。ヨネックスのテニス用ガットといえば「ポリツアーシリーズ」が有名で、ポリエステルガットの代名詞的な存在となっています。大坂なおみ選手をはじめ数多くのトッププロが愛用しており、求める性能やプレースタイルに応じて選べるよう、いくつかのモデルが用意されています。

テンションとは、ガットの糸を張る強さです。テンションでは単位としてポンドを用いており、ポンドの数値が高ければ高いほど張りの度合いが強くなります。テンションはまず基準を50に設定して、そこから細かく調整していくのがおすすめです。

ガットのテンションはラケットの影響を大きく受けるため、調整はラケットの特徴を考慮した上で行ってください。目安としては、52～55ポンドが高テンション、45～47ポンドが低テンションです。また、筋力やプレースタイルなどにも合わせて選びましょう。

実際にガットを張り替える場合にいくらくらいかかるのか解説します。まずは、テニスガットでも硬式と軟式では扱いが異なり、硬式はスポーツ店で貼ってもらわないとなりませんが、軟式は自分で張り替え可能です。ただし初心者には難しいので、慣れるまではお店で張り替えてもらってください。

張替えに掛かるお金は、ガット代と張替え料金の2つです。ガット代は種類によって異なり、ナイロンは安価・ポリエステルは比較的安価・ナチュラルは高価格となります。張替え料金は、一般的に1,000円前後のお店が多いです。

この記事では、テニス用ガットの選び方と人気おすすめ商品について紹介しました。テニス用ガットは構造・材質・繊維の太さなどの要素を確認した上で慎重に選ぶのが大切です。ぜひこの記事を参考にして、お気に入りの一品を見つけてください。