札幌の法律・法務事務所9選【選び方も解説】

債務整理は、質のいい人気の事務所を選びたいですよね。しかし調べると事務所はたくさんあり、全国対応しているところも多いので選択肢が多く迷ってしまいます。ここからは、債務整理を依頼する法律事務所の選び方をご紹介します。ぜひポイントを抑えて役立ててください。

債務整理を行う上で、任せられる弁護士・司法書士のいる法律事務所を選びましょう。実際手続きを行うのは弁護士・司法書士なので、法律事務所の累計実績だけで選ぶのはあまりおすすめできません。

債務整理の中でも任意整理は裁判所を介さず貸金業者や金融会社などの債権者と直接交渉するので、弁護士や司法書士の能力によって借金の減額幅が変わります。弁護士や司法書士個人の実績や腕を重視して選ぶのが債務整理で後悔しないためのコツです。

法律事務所がどの分野に力を入れているのかは、事務所のホームページやCMなどで確認できます。年間の解決実績数や解決例を公開している場合は、債務整理や借金問題の実績が一定以上ある大きな事務所であることがわかります。

債務整理の依頼は、弁護士か司法書士かによって費用や解決方法が異なります。一般的には司法書士の方が費用は安くなりますが、司法書士は依頼できる内容に制限があるため要注意です。

弁護士は依頼人に法的なアドバイスをし代理人として交渉を行えますが、司法書士は不動産や会社などの登記手続きをするのが本来の職務です。司法書士は1社の借金が140万円以下の場合に限り法律相談や交渉、訴訟を行えます。そのため140万円を超える依頼は弁護士に依頼しましょう。

借金を減らすために多額のお金をかかるのは避けたいですよね。事務所弁護士・司法書士への費用は依頼する法律事務所によって大きく異なるので、納得のいく料金設定のところを選びましょう。ここでは「相談料」「着手金」「報酬金」「減額（返還）報酬」について解説します。

弁護士・司法書士に債務整理を依頼する際は、大きく分けて次の4つの費用が必要です。着手金は依頼内容によっては必要のない場合があります。

＜弁護士・司法書士へ債務整理を依頼する際の費用＞

法律事務所への依頼は「相談」から始まります。相談は面談が基本ですが、法律事務所によっては初回相談に限り電話やメール、LINEでの受付も行っています。メールやLINEは24時間対応がほとんどで、「初回30分」などの条件で無料相談を実施している事務所も少なくありません。

それ以降の相談料は1回5,500円（税込）が相場です。しかし、無料相談を実施していない事務所が相場より高い費用がかかるとは限りません。費用を計算する際は、トータルでかかる費用で考えるのがポイントです。

ここからは、お金がかかる仕組みについて解説しています。どれも事前に覚えておいて損はない知識なので、これについても電話・メール相談の際弁護士・司法書士に確認できるとよいでしょう。

着手金は弁護士費用とも呼ばれ、依頼を受けた弁護士が活動に着手するために必要な費用を意味しています。 原則として、途中で依頼を解除したとしても着手金は返還されないので把握しておきましょう。

着手金の費用は債務整理の種類や依頼する法律事務所によって異なりますが、任意整理の場合は1社あたり22,000円～44,000円（税込）が相場と、弁護士よりも司法書士の方が費用が手頃なのが一般的です。

着手金は債務整理にかかる費用の中でも高額なため、1回で支払えない人も少なくありません。ほとんどの法律事務所では着手金の分割払いが可能ですが、依頼する前に支払い方法を確認しておきましょう。

「報酬金」は依頼が成功し、弁護が終了した時点で支払う費用です。着手金に報酬金が含まれている場合もありますが、着手金と報酬金は別で支払うことがほとんどです。依頼が失敗した場合は原則として報酬金を支払う必要はありません。

また報酬金も債務整理の内容によって異なり自由化されているため法律事務所によって費用に差がありますが、任意整理の場合は1社あたり33,000円～44,000円（税込）が相場です。

「減額報酬」は交渉により借金を減額させたことに対して支払う費用で、成功報酬の1種と考えられます。減額報酬は主に任意整理が成功した際に求められる費用で、1社につき減額できた金額の11%（税込）が相場です。

「事務手数料」「経費」は、法律事務所により呼び方や区分が異なります。事務所によっては事務手数料に経費を含む場合や、事務手数料が着手金に含まれている場合もあります。事務手数料の費用内訳が気になる人は直接問い合わせるか、ホームページに掲載がないか確認してみましょう。

どんなに優秀な弁護士・司法書士でも、対応や相性が悪ければ気持ちよくスムーズに手続きを行うのは難しいと感じる方は多いですよね。そんな時は電話や面談の際に事務所の雰囲気や担当となる弁護士・司法書士の人柄も確認しておきましょう。

女性専用窓口を設けていたり、LINEでの相談が可能など、ご自身が相談しやすいと思う事務所を選ぶのがベストです。無料相談をしたら必ず契約しなければいけないことはないので、複数の事務所で相談を行い比較して選ぶのがおすすめです。

法律事務所を選ぶ際は信頼性の高さも重要です。CMなどで見かける大手事務所は信頼性が高いと思われますが、大手事務所でなくても信頼性の高い事務所が多数存在します。事務所の信頼性を確認する目安として、利用者の評判や口コミを参考にしてみるのもいいでしょう。

ただし、インターネットや広告で見かける評判や口コミは客観性に欠けるものもあるため、あくまで参考程度にとどめておきましょう。

債務整理を法律事務所に依頼したら、解決までに1～4回は面談の必要があります。そのため、自宅や職場からアクセスの良い事務所の方が通いやすく、経済的な負担も少なく済みます。

自宅や職場から通えるエリアに事務所がない場合でも、全国対応や出張サービス、オンライン面談などを実施している事務所であれば問題はありません。事務所を選ぶ際は、事前に対応エリアと相談方法を確認しておきましょう。

ここからは、札幌で債務整理をお考えの方に相談できる法律事務所9選をご紹介します。いずれも借金問題に期待の弁護士・司法書士が在籍する法律事務所なので、ぜひ債務整理を依頼する際の参考にしてください。

任意整理は一般的に、弁護士や司法書士が利息の軽減、長期にわたる分割返済などについて債権者と交渉する手続きです。裁判所などの公的な機関を通さずに済むのが特徴で、手続き期間は3～6カ月ほどで3年から5年ほどに借金を分割して返済を行います。

月々の負担が少ない返済が可能で難しい手続きを行う必要がなく裁判所を通さないため、債務整理の中では比較的簡単な手続きとして多くの人に選ばれている方法です。

「任意整理」とは、利息制限法の上限金利（15～20％）で取引開始時から再計算して（引き直し計算）で借金を減額し、この先に支払う利息の軽減を交渉する手続きです。一般的には利息や遅延損害金はカットし、元本のみを3～5年程度で返済する交渉で和解に持ち込みます。

債権者（貸金業者）との和解交渉は、弁護士・司法書士が債務者（借り手）の代理人となって行い、債務者から依頼を受けた代理人は債権者に「受任通知」を送付します。受任通知を受け取った債権者は取り立て行為が禁止されるため、これで債務者は取り立てから解放されます。

任意整理が成功すると借金の総額が減り返済期限が延長されますが、それで借金がゼロになるわけではありません。和解成立後も返済を続ける必要があるため、任意整理は継続した収入が見込める人に適しています。

利息の返済に追われてなかなか元本の返済ができない人や時間がかかっても返済する意志のある人に有効的な解決法と言えます。

任意整理は借金が減額できる点が魅力ですが、同時にデメリットも存在するため任意整理のメリット・デメリットを確認しておきましょう。

＜任意整理のメリット＞

• 返済額が軽減される可能性がある
• 無理のないペースで返済できる
• 貸金業者からの催促がなくなる
• 交渉する債権者を選べる
• 過払い金が戻ってくる可能性がある
• 家や車など財産を処分されることはない

＜任意整理のデメリット＞

• 信用情報機関に最大で5年間事故情報として登録される（ブラックリスト）
• 最大5年間クレジットカードの発行・利用ができない
• 継続した収入が見込める人が対象
• 減額後の借金を3～5年で返済できる見込みのある人が対象
• 任意整理した債権者からは借入れができない
• 和解できないこともある

「特定調停」とは、簡易裁判所が仲裁役となって債務者と各債権者との話し合いを仲裁して返済額の軽減などの和解が成立するように働きかける制度です。任意整理と同じ目的で行われる手続きですが、弁護士（司法書士）を通さないため費用を節約できます。

＜特定調停と任意整理の違い＞

個人再生は、裁判所に借金の減額を申し立てる手続きです。返済総額に応じて任意整理よりも大幅に借金を減らせる、財産の維持や住宅ローン特例の適用などのメリットがあります。

個人再生には債務者が最低限返済しなければならない最低弁済額が民事再生法により定められていて、最低弁済額は「最低弁済基準」「清算価値保証基準」「可処分所得基準」のいずれかの基準によって算出されるので参照してください。

【最低弁済基準額】

個人再生は住宅ローンを除く借金総額が5,000万円以下の個人が対象です。住宅ローンを除く借金総額が5,000万円以上の法人・個人は「民事再生」の手続きが適用されます。

個人再生が認められると一般的には借金総額を1/5程度まで減額でき、返済期間が3年程度に設定されます。個人再生は住宅等の財産を維持したまま返済を続けることができるため、自宅を抵当に取られたくない人に適した解決法と言えます。

住宅ローンを抱えたまま借金の返済ができなくなった場合は「住宅ローン特例」が適用され、適用されると、住宅を保有したまま減額後の借金を返済できます。一般的に住宅ローン特例の適用を受ける場合弁護士費用が少し高くなる傾向があります。

住宅ローン特例が適用されても、住宅ローンは減額の対象とはならないので注意しましょう。住宅ローン特例の適用を受けるには、次の条件を満たす必要があります。

＜住宅ローン特例の適用条件＞

• 不動産に住宅ローン以外の抵当権がついていない
• 対象となる自宅を債務者本人が所有している
• 本人が居住するための住宅である

借金の減額と財産の維持の両方が叶う個人再生は非常に魅力的な手続きですが、デメリットも存在します。個人再生のメリット・デメリットは次の通りです。

＜個人再生のメリット＞

• 借金が大幅（1/5程度）に減額される
• 自宅や車などの資産を手放さずに済む
• 債権者からの催促がなくなる

＜個人再生のデメリット＞

• 信用情報機関に5～10年事故情報として登録される
• 5～10年間は新たな借入やローンを利用できない
• 官報（※1）に個人再生したことが記録される
• 税金を滞納している場合は住宅ローン特例の適用は難しい

自己破産が認められると、99万円を超える現金、及び時価20万円を超える財産（自動車など）は現金化して債権者に支払うことが義務付けられています。保証人・連帯保証人がいる借金は返済義務が移行されるため、注意が必要です。

自己破産のメリット・デメリットは次の通りです。

＜自己破産のメリット＞

• 借金がすべてなくなる
• 自由財産（※）は残せる
• 自己破産後の収入は自由に使える
• 債権者からの取り立てがなくなる

※自由財産：99万円以下の現金、及び時価20万円以下の財産（自動車など）

＜自己破産のデメリット＞

• 高額の財産は処分される
• 官報に記録される
• 信用情報機関に10年間事故情報として登録される
• 一定の期間は金融機関から借入れができない
• クレジットカードの発行・使用ができない
• 保証人・連帯保証人に返済義務が発生する

自己破産には「同時廃止事件」と「管財事件」の2種類があります。同時廃止事件とは自己破産を認めても問題のない人に対して破産手続きの開始決定と同時に破産手続きが終了する手続きのことで高額の財産や収入に見合わないギャンブルなどがない場合はすぐに手続きが完了します。

管財事件は、申し立てを受けてから裁判所が破産管財人を選任し、債務者の財産や借金の理由などを調査して破産を認めても問題がないかを調査する方法です。管財事件は破産が認められるまでに半年～1年程度かかり、費用が比較的かかります。

＜同時廃止と管財事件の違い＞

管財事件の中には「少額管財」と「通常管財」の2種類がありますが、現在では所持している財産が少ない方に適用される少額管財で手続きするケースがほとんどです。通常管財では最低50万円、少額管財では最低20万円の予納金が必要となります。

また、少額管財を司法書士に依頼した場合裁判所とのやり取りは債務者が行わなければならず、結果的に通常管財で処理されてしまうケースも少なくありません。そのため、少額管財で自己破産手続きをする際は弁護士への依頼をおすすめします。

管財事件は同時廃止よりも時間とお金がかかります。なるべくなら同時廃止で解決したいところですが、次のようなケースでは管財事件と判断される可能性が高くなります。

＜管財事件になる可能性が高いケース＞

• 収入に見合わない浪費（ギャンブルなど）を繰り返している
• 住宅ローンを除く借金の総額が400万円以上ある
• 33万円以上の現金を保有している
• 現金以外（不動産・自動車・保険）で20万以上の価値がある財産を保有している
• 債務者が法人の代表者や経営者である
• 隠し財産が疑われる
• 自己破産の申し立て後に特定の債権者のみに返済している

最後に、債務整理に関するよくあるQ&Aをご紹介します。債務整理には手段がたくさんあってかかる費用がバラバラなので、ここまで紹介しても疑問が残っている方は多いですよね。ぜひここで債務整理に関する疑問を解決して、自分に合った方法を選んでみてください。

債務整理にかかる弁護士費用（トータルの費用）は手続きの種類によって異なりますが、裁判所に支払う費用と弁護士に支払う費用のトータルで最低3万円、高ければ70万円程度かかります。債務整理の種類別の弁護士費用の相場は次の通りです。

＜任意整理にかかる費用相場＞

＜個人再生にかかる費用相場＞

＜自己破産にかかる費用相場＞

債務整理をすると、クレジットカードが作れなくなる可能性があります。任意整理、個人再生、自己破産は「信用情報機関」に事故情報として登録される（ブラックリストに載る）ため、クレジットカードの発行審査にマイナスの影響を与えるためです。

債務整理をしても信用情報機関の登録が抹消されれば、原則としてクレジットカードを作れます。登録期間の目安は任意整理で5年、個人再生で5年～10年、自己破産はおよそ10年です。

札幌在住の場合、東京や大阪に本社を置く法律事務所はスムーズに対応してくれるのか不安に思われる方も多いですよね。しかし、東京や大阪の大手事務所は実績を積んだ優秀な弁護士・司法書士が集まりやすく、費用も一律で分かりやすいなどのメリットがあります。

実績や費用で選びたいなら東京や大阪にある大手事務所を選ぶのがおすすめです。相談や面談も大手事務所であれば、TV会議やZOOMなどでオンラインで行えます。電話やメール、LINEの活用でタイムラグを感じることなくやり取りできるため、地方からでも気軽に依頼できます。

法テラスは国が設立した法人なので、営利目的の機関ではなりません。一方、法律事務所は私的に設立された営利目的の法律相談所です。法テラスへの相談は誰でも無料で受けられますが、立て替え制度を受けるには収入が一定の基準以下でなければなりません。（単身世帯は182,000円以下）

法テラスを通して法律事務所に依頼する場合は、法テラスと民事法律援助利用契約を締結している事務所でなければなりません。そのため、法テラスは自分で弁護士を選べない点が法律事務所と異なります。

ここまで札幌の債務整理事務所のおすすめ9選を紹介してきましたがいかがでしたか？ひとくちに債務整理といっても手続きの種類はさまざまで、法律事務所によって費用も得意分野も異なります。

今回ご紹介した内容を参考に最適な法律事務所を見つけていただき、ぜひ無料相談を利用してみてくださいね。