ファーストミットおすすめ10選｜硬式・軟式の違いは？少年野球におすすめのミットも

ファーストは、ボールを捕球する機会がキャッチャーの次に多いポジションです。ファーストは野手からの投球を確実に捕球しなければなりません。一塁側に飛んで来たゴロやフライ・ライナー・バントなど、バッターが打ったボールも捕球します。

ライトがベースカバーに入る場合が多いですが、捕り損ねたら3塁ランナーがホームインしてしまうリスクが大きくなります。ミスをしないファーストは、チームに安心感をもたらし、戦績アップに貢献できます。

この記事では少年野球でも活躍するファーストミットについて、おすすめのミットの紹介を中心に、軟式・硬式用ミットとの違い、ファーストミットの必要性・選び方などさまざまなポイントから掘り下げました。ぜひ参考にしてみてください。

軟式野球と硬式野球では使うボールが違います。以下に軟式用・硬式用のミット違いをまとめているのでチェックしてみてください。

【軟式野球用ミット】

• 軟式用のボールは中が空洞・ゴムで作られており、跳ね返る性質を持つため、ミットはしなやかである必要がある
• 合成皮革と芯材にニードルフェルトを使っているものが多い
• 本革よりも価格が安い

【硬式野球用ミット】

• 硬式用のボールはコルクやゴムを芯にして糸が巻きつけてあるものが多い
• 硬くてスピードのある打球を捕ったときに痛くないよう、軟式用に比べて硬く丈夫に作られている
• 硬式用は軟式用より高価

先ほどもふれましたが、ファーストはキャッチャーと野手の中間のようなポジションです。キャッチャーミットは横に広い円のような形のミットですが、ファーストミットは縦に長い形をしています。

ファーストは、ピッチャーのボールを捕るキャッチャーのように野手からの送球を捕り、野手のようにゴロやバント、フライなどを処理します。よって、ファーストだけがキャッチャーを除いた野手の中でミットを使えるのです。

プレイスタイルはプレイヤーによってさまざまです。ファーストの守備の場合なら大きく分けて、各ポジションから送られてくるボールを捕る捕球重視、バッターが打ったボールを処理する打球処理重視の二通りがあります。

バッターが打ったゴロやフライ、ライナーなどを捕球して、適切なポジションへ送球し、ランナーをアウトにするプレイを重視するなら、小さめサイズのファーストミットをおすすめします。

小さめのミットなら操作性が高いので、捕るのが難しい変則的なバウンドのボールや、スピードの速いライナーなどに対応しやすくなります。

打球を処理するよりも、野手がファーストに送って来たボールを確実に捕球できるファーストを目指すなら、大き目のファーストミットをおすすめします。

野手が送って来るのは必ずしも捕りやすい球ではありません。難しい体勢で捕球しなければならない場合も多いです。大き目のミットをしっかり広げればボールを捕れる可能性が高くなります。

よく使われているのは、ステアハイドレザーとキップレザーです。ステアハイドレザーは生後2年以上たった雄牛の革です。丈夫で柔らかく、厚みが均等なのでミットやグローブによく採用されています。

キップレザーは生後6か月から2年未満の牛からとった革です。高級な革で、各メーカーのハイクラスの製品に使われる場合が多いです。

芯材とは縫い合わせると指の部分になるパーツです。人間でいうなら骨にあたるパーツで、硬式用のミットやグローブには化繊やウールが使われます。

キャッチャーミットやファーストミットの芯材は化繊が中心です。化繊は硬くて軽いのでミットには最適です。ウールは形が崩れにくいため、野手が使うグローブに向いています。

平裏はミットやグローブの手が触れる部分で、袋でいえば裏地にあたるパーツです。一般的には本体と同じ革を柔らかくしたものを使いますが、違う素材を使う場合もあります。

鹿からとったディアスキンは高級品で、しっとりとして手触りがよく、吸湿性に優れた革です。ただし、使い込むと汚れたりくたくたになったりします。

ふつうのミットやグローブは指5本すべて違う指袋に入れて使いますが、「小指2本入れタイプ」は、薬指と小指を同じ指袋の中に入れるタイプです。

小指2本入れタイプだと、ミットやグローブを開きやすく、ポケットが深く大きくなるので確実にがっちり捕球できます。また、逆シングルで捕りやすいといったメリットもあります。

ミットを買う時は実際にはめてみて感触を確かめましょう。その際、まず指袋と指とのフィット感をチェックしてください。また、グローブ自体が手の大きさに合っていれば、背面側の窓から指の第2関節が隠れるはずです。

次にミットをはめてみて、腕を下ろしたときにミットが外れそうになるのはミットが大きすぎるサインです。

社名の「SSK」は創業者の佐々木恭三の「佐々木（SaSaKi）」からとったものです。野球用品を主力として製造・販売しています。

エスエスケイのミットは他社のミットよりも軽いのが特徴です。日本で初めてプロ選手とのアドバイザー契約を結んだのもエスエスケイでした。選手のフィードバックを取り入れて製品を作っています。

ゼットのミットやグローブは、厚い革を使い丈夫で手によく馴染むと好評です。値段は高くて手を出しにくいですが、きちんと手入れをすれば長持ちします。本格的に野球をやりたい人におすすめのメーカーです。

アドバイザー契約を結んでいる野球選手はパ・リーグ9人、セ・リーグ11人の計20人で、ミズノに次いで人数が多いです。

超有名メーカーのミズノの製品は使いやすいと好評です。野球の初心者からプロ野球選手までたくさんの人が使っています。少年野球・硬式・軟式・ソフトボールと種類が多く、価格帯が広いのも人気の理由です。

ミズノ独自の仕様や構造を採用しており、「ミズノプロ」や「グローバルエリート」などブランドも多く持っています。

ローリングスはメジャーリーガーに愛用者が多いメーカーです。HOHグレードとHYPER TECHグレードがファーストミットを扱っています。ポケットが深めのものだけなので、捕球重視の人におすすめのメーカーです。

手にほどよくフィットし、柔らかいのが特徴です。メジャーリーガーだけでなく、野球初心者にも人気があります。

久保田スラッガーは、社名を久保田運動具店といい、1936年に創業した大阪市北区に本社を置くメーカーです。製造販売分野では野球用品に特化しています。

ファーストミットの種類が多いメーカーです。ウェブの種類やポケットの深さなどがモデルによって大きく違っています。また、型付けしやすいのも魅力の一つです。

ハタケヤマは大阪に本社を構える野球用品に特化したメーカーです。マイナーなメーカーですが、多くのプロ野球選手からも愛用されています。さまざまなプロ選手から特注でのオーダーを受けており、その質の高さは他メーカーにも劣りません。

ハタケヤマで販売されているミットは黒毛和牛革や人工皮革など機能性の高い素材が使用されています。ただ単に使いやすいだけでなく、使用者を考慮しての手首へのフィット感や耐久性も優れています。初心者から上級者までおすすめのミットばかりです。

買ったばかりのファーストミットは硬くてすぐには使えません。革を柔らかくして使いやすくするのを「型付け」といいます。型付けはオイルを使って自分でするのがベストです。

オイルを塗って、ソフトボール1号球をミットにはさみ、保形バンドで止めます。動画サイトでも型付けの方法が紹介されているので参考にしてください。

ミットは各社オーダーで作れます。ミズノ・ローリングス・久保田スラッガーなどはウェブでオーダーできます。

基本となる既存のモデルを選び、各パーツの仕様や色を選んでオーダーします。ローリングスやミズノでは出来上がりのイメージが3Ｄ画像で表示されるので、出来上がりがわかりやすいです。納期は2～3か月が目安です。

ソフトボール用のミットは機能や見た目が大きく違うわけではありませんが、野球よりも大きいボールを使うため、ポケットが野球用のミットよりも大きくて深いのが最大の特徴です。

ルール上は野球用のミットを使っても問題はありません。しかし、ボールがポケットに収まりきらず、落球してしまう可能性が高くなります。

公認野球規則で定められた大きさを超えなければ、ファーストミットでキャッチャーをしても規則違反にはなりません。キャッチャーミットの大きさは、たとえばミットの先端から下端の長さが39.4cm以下など細かく決められています。

現に兼用のミットが販売されています。「キャーストミット」と呼ばれる場合もあります。

ファーストミットを長く使用するためにはきちんとお手入れをする必要があります。以下にお手入れの方法をまとめているので、参考にしてください。

1. ブラシでミットの汚れやホコリを落とす
2. レザーローション・クリーナーを少量とり、ミット全体に伸ばした後すぐに拭き取る
3. ローション・クリーナーを十分乾かした後、オイルを塗布する
4. 一晩乾かした後、きれいな布で乾拭きする

ファーストミットの寿命は一般的に約3年と言われています。ですが、お手入れや修理、使用頻度によって長持ちします。長く同じものを使っている選手もいるので3年以上使うのは可能です。なのでグローブは大切に扱い、しっかりとお手入れをしましょう。

野球をプレイするには質のいいミットを使用するのが大事です。守備をする側にとって必須アイテムであり、ミットがないとまともにプレイできません。それはファーストのポジションも同じです。質のいいファーストミットで安心感あるプレイを行いましょう。