懐中時計おすすめ20選｜初心者向けやアンティーク調・シンプルな普段使いも！

スマホさえあれば時間も確認できる今、レトロな雰囲気の懐中時計がふたたび注目を集めています。しかし、懐中時計をポケットからさりげなく取り出して時刻を確認する、そんな仕草は映画でしか見たことがない方も多いでしょう。

日常的に身につけるのは腕時計が主流で、懐中時計は「古臭い」「ダサい」といった印象が先行することも。しかし近年は、クラシックで入手困難なコレクターズアイテムだけでなく、ソーラー電波式の最新モデルなどラインナップが増えています。

そこで今回は、懐中時計の選び方とともにおすすめの商品20選をご紹介します。実用的なモデルから一生ものまで、多くの商品の中からお気に入りの懐中時計を手にしてください。

懐中時計とは、ポケットに入れて持ち歩くための小型の時計のことです。17世紀ごろにドイツで開発され、英語では「Pocket Watch」と呼ばれています。当初は時計を制作する技術を持つ職人が少なく、上流階級の人々しか持つことができないアイテムでした。

懐中時計が日本で初めて生産されたのは1879年で、芸術品のような装飾や構造の美しさが最大の魅力。金属アレルギーや袖口への引っ掛かりから腕時計を敬遠する方にもおすすめです。

懐中時計のケースにフタがないタイプをオープンフェイスと呼びます。もっともオーソドックスなフォルムで、ポケットから取り出せばすぐに時刻を確認できるのがメリットです。フタがないため落下などで破損の恐れがあるのが難点でしょう。

一方で、ホコリなどが内部に入りにくい構造のため、シンプルなものを長く使いたい方におすすめ。また、鉄道関係や看護師のように、素早く時間をチェックしなければならない職業の方にも適しています。

懐中時計の風防（ガラス）全面を覆うフタがついているのがハンターケースです。傷を気にせず使用できるため、ポケットやバッグに他の物と一緒に収納したい方に適しています。ただし、フタを開けなければ時刻を確認できないのがデメリットです。

ハンターケースは、懐中時計が上流階級の持ち物だった頃の名残。ハンティングなどでも風防や時計自体の損傷を防ぐために備わっています。懐中時計ならではの雰囲気を感じたい方におすすめです。

ハーフハンターケースは、風防を守るケースの中心に穴が開いたタイプ。穴には傷がつかないようガラスがはめ込まれ、フタを閉めたまま時刻の確認が可能です。視認性の高さと堅牢性を併せ持ち、かつてナポレオンも愛用したことから別名ナポレオンケースとも呼ばれます。

フタ自体にも12時間表示がついたものが多いのも特徴。時刻を即座に確認できて、懐中時計を衝撃から守りながら長く愛用したい方におすすめです。

文字盤やケースをクリアなガラスで作製したタイプがスケルトンケース。歯車やゼンマイなど、精巧に作られた懐中時計のムーブメントが動く様子が見えるのが特徴です。スケルトンケースには表だけのものや、裏側までガラスになった両面スケルトンもあります。

メーカーごとにムーブメントが異なり、その美しさは芸術品にも例えられる装飾が施されたものも。時刻の確認だけでなく、時計のギミックを愛でたい方におすすめです。

機械式のムーブメントは、電池が必要なく長年愛用できるのが特徴です。懐中時計では機械式の中でも「手巻き式」が広く採用されています。1日1回ゼンマイを巻き上げ、巻かれたゼンマイが解ける力で歯車を動かして時を刻む仕組みです。

毎日ゼンマイを巻くのが面倒という方には向かないものの、きちんとメンテナンスをしながら一生使える懐中時計を求める方におすすめ。多少の進みや遅れがありますが、時計コレクターに人気の方式です。

クォーツ式は懐中時計だけでなく、現在の時計に使用されるムーブメントの主流です。電池を使用して水晶振動子を動かす仕組み。電池交換のスパンも2〜3年ほどと長く、メンテナンスの手間がかからないのもメリットです。

1秒ごとに秒針が進むのがクォーツ式の特徴で、非常に精度が高いのが魅力。また、電池交換以外のメンテナンスがほぼ不要なのも利点で、機械式ほどのコストがかかりません。比較的リーズナブルな価格で購入できます。

太陽の光を駆動力に変えて時針を動かすのがソーラー式です。定期的な電池交換が必要なく、環境にも優しいことから近年各メーカーが採用を始めています。このため、製品ごとに充電時間や充電可能な光線の強弱に違いがあるのも特徴です。

一般的なソーラー式は、蛍光灯よりも太陽光が適しています。また、ソーラー充電に加えて電波受信により時刻やカレンダーを合わせる機能を搭載したものも増えており、メンテナンスフリーで使いたい方におすすめです。

懐中時計を選ぶ際には、文字盤の見やすさにも注目しましょう。文字盤の表示にはアラビア数字やローマ数字、ドット表示・バー表示などがあります。一般的に見やすさを重視するならアラビア数字、おしゃれさをプラスするならアラビア数字がおすすめです。

また、懐中時計の中にはクロノグラフ機能を搭載したものもあります。ストップウォッチとして利用できるタイプもありますが、いずれも見やすさを重視して選びましょう。

懐中時計は腕時計よりも大きなサイズが主流です。手のひらに乗せて時刻を確認するものなので、見やすく握りやすいサイズがおすすめ。サイズはメーカーごとにさまざまですが、持ち歩くなら直径30〜55mmのものが適しています。特にメンズにはシンプルでポケットに収納しやすいコンパクトなモデルがおすすめです。

また、机上に乗せて置き時計として使用するなら、直径60mmほどの大きなサイズがベストです。女性はペンダントとしても使用できる、やや大きめのサイズを選ぶのもいいでしょう。いずれにしても自分が持ちやすくポケットへスムーズに入り、時刻を確認しやすいサイズを選んでください。

毎日持ち歩く懐中時計は、防水機能が備わっていると安心です。腕時計ほど水に触れる機会はないものの、急な雨に見舞われることも想定しておきましょう。また、キャンプなどのアウトドアに出かける方も防水機能の有無は要チェックです。

防水機能を搭載した懐中時計は少ないですが、オープンフェイスの中には5気圧防水仕様の商品もあります。うっかり水に落として破損することもあるので、購入の際には防水機能にも注目してください。

SEIKO（セイコー）は、世界で初めてクォーツ式ムーブメントを作り出したブランドです。その精巧な技術力は、時計の本場であるスイスでも高く評価されています。海外製品よりも小ぶりなサイズで、比較的リーズナブルに購入しやすいラインナップが魅力。入学や就職など、人生の節目の贈り物や記念品としてもおすすめです。

1924年に第1号の懐中時計を世に送り出したCITIZEN（シチズン）も日本のブランド。「長く愛され、寄り添い、ともに生きていく時計」をコンセプトに、数々の時計を製造しています。世界初のアナログ式太陽電池ウォッチを発売し、懐中時計でもソーラー電波式をラインナップ。メンテ不要で使いやすく、初心者にもおすすめです。

WALTHAM（ウォルサム）はアメリカ最古の時計ブランド。1860年には米大統領から14代将軍徳川家茂に送られたという記録も残っています。他にも、アポロ15号の月面探索や戦時中の軍用時計に採用されるなど、世界の歴史とともに語り継がれる時計です。金無垢や銀無垢を使用したアンティーク時計をお探しの方におすすめします。

1925年にスイスで生まれたepos（エポス）は、機械式ムーブメントにこだわり続けるブランドです。時計の本場ならではの技術と品質を最大限に生かし、さらにコストパフォーマンスにも優れているのが魅力。スケルトンや両開きタイプ、手巻き式などさまざまなラインナップの中から、一生大切にできる自分だけの懐中時計を選べます。

腕時計以上に見かける機会が少ない懐中時計。「古臭くてダサい」とネガティブな印象を持つ方も多いようですが、それを逆手にとって他の人とは違うセンスを表現する小道具にもできます。懐から出すのを躊躇するなら、フックでバッグに取り付けられるものがおすすめです。

フォーマルシーンでは腕時計よりも格上とされる懐中時計ですが、印象が気になる方は目立ちにくいシンプルなものや小さいサイズから始めるのがベター。気になる懐中時計を見つけたら、アクセサリー感覚で身につけてみてください。

一生ものとして使用できる懐中時計がほしい方は、高級有名ブランドの懐中時計をチェックしましょう。オメガ・パティックフィリップ・IWC・ティファニーなどの高級ブランドも懐中時計を販売しています。一生残るような記念のプレゼントとしても適しています。

スマートに時刻を確認できるおすすめの懐中時計をご紹介しました。懐中時計は安い実用的なモデルを毎日取り替えたり、一生もののアイテムを持ち歩いたりとさまざまな楽しみ方ができます。選び方のポイントを参考にして、持っているだけでおしゃれに見える懐中時計を手に入れてください。