おすすめの猫用歯ブラシ10選！360度設計ブラシも｜歯磨きしてないとどうなる？

「野生のネコ科の動物は、生肉を食べているから歯周病にならない」と言われます。しかし、食材が細かく砕かれ調理されたキャットフードを食べる飼い猫の場合は、口内に食べかすが残りやすいため歯周病に悩まされることがあります。

歯周病を予防するためには日々のデンタルケアが大切です。しかし歯磨きを嫌がる猫は多いため、無理だとあきらめてしまう飼い主さんも多いでしょう。実は、猫用歯ブラシにはブラシタイプの他にも、抵抗されにくいシートや指サックタイプも販売されています。

そこで今回は、猫用歯ブラシの選び方や人気おすすめ商品10選を形状タイプや成分などに注目して紹介します。愛猫のお口の健康を守るために、効果のある最適な猫用歯ブラシを見つけてください。

愛猫のお口のにおいが気になっても、猫用歯ブラシで歯磨きケアをしていない飼い主さんが多いのではないでしょうか。猫も人間と同じで、歯茎まわりに食べかすが残ったまま放っておくと、歯石がたまり歯周病になってしまいます。

歯周病がひどくなるとフードが食べられなくなり、重度の歯周病は全身麻酔での抜歯が必要になることもあります。そのため、歯周病は歯磨きで予防するのがベストです。生後4～6カ月永久歯が生え揃うまでに、歯磨きトレーニングを開始するのが望ましいとされています。

歯磨きが初めての猫や、歯ブラシ・指サックなどの異物を嫌がる猫にはシートタイプがおすすめです。飼い主さんの指に巻きつけて拭き取るだけなので、多くの猫が最初から受け入れてくれます。

シートタイプでは奥歯の方まで届きにくいのと、歯茎や歯間などの細かい汚れや食べかすは落としにくいです。デンタルケアのガムなどと併用すると効果が高まります。

シートタイプでの歯磨きに慣れてきたら、指サックタイプへのステップアップがおすすめです。表面の凹凸やブラシの先が付いたものがあり、シートタイプでは除去しにくかった食べかすなどを絡めとれます。

お口の中にものを入れる練習に最適なアイテムです。指サックタイプなら歯磨きを嫌がって噛まれてもケガをしないので安心です。

指サックタイプの歯磨きにも慣れたら、本命のブラシタイプにチャレンジしてください。ブラシタイプなら、歯茎や歯間の細かい食べかすや歯垢もしっかり除去できます。

なるべく小さなヘッドで柔らかく細い毛先・円形の商品を選ぶと磨きやすいです。360度設計のビバテック・シグワンや、マイクロヘッドのマインドアップ・ティースブラシなどが人気があります。

歯垢をそのままにしておくと硬化して歯石になります。歯石は猫の歯肉炎や歯周病の原因となりますし、歯石には歯垢がたまりやすいため口内環境として悪循環です。

歯石は通常の歯磨きでは取れないので、専用のスケーラーで除去します。金属製の鋭いスケーラーで猫の口内を傷つけないよう細心の注意が必要です。難しいと感じたら、かかりつけの動物病院に相談してください。

上記で説明した4タイプの特徴を表にまとめたので、チェックしてください。

愛猫の小さな口内を隅々まできれいに磨くためには、マイクロヘッドで毛の短い円形の歯ブラシがおすすめです。ビバテックのシグワンのような360度設計なら、回転させずに細かいところまでしっかり磨けます。

人用の歯ブラシは猫には異物感が強いため使用しないでください。猫用歯ブラシは猫の口内を研究したうえで設計されているので、愛猫の歯磨きには猫用歯ブラシを使用するのが鉄則です。

歯ブラシの毛は、歯茎や歯間の食べかすを除去しやすい細い毛の商品がおすすめです。また、猫の小さな口内を隅々まできれいにするためには、できるだけ毛が短くコンパクトな商品が向いています。

猫用歯ブラシをお口の中に入れさせてくれない猫には、少し長めの毛の歯ブラシで外側からアプローチするのも有効です。

スムーズに歯磨きをするためには、飼い主にとっての持ちやすさも大切です。歯磨き時間が長いと猫は嫌になってしまうので、できるだけ短時間で終わらすために持ちやすく扱いやすい商品を選んでください。

人用の歯ブラシと同じブラシタイプの商品なら、初心者の方でも直感的に扱いやすくおすすめです。猫用歯ブラシに慣れるまでは磨き足りなさを感じても短時間で切り上げます。

最も汚れを落とす効果が高いのはペーストタイプです。人用と同じく粘り気があり、愛猫の口内の汚れをすっきり落として清潔にしてくれます。

飲み込んでも無害な成分でできているため、歯磨き後に口をゆすぐ必要はありません。歯ブラシを嫌がる猫には指で塗りこんでも効果があります。

ジェルタイプの歯磨き粉は粘り気がないため、ペーストタイプが苦手な猫でも使用できる場合が多いです。歯ブラシが使えればベストですが、指で塗りこんだり舐めてもらうだけでも口内に広がり効果を発揮します。

お口を開けてくれない猫の場合は口周りや前足に付けるなど、舐めてもらえるように工夫してください。

スプレータイプは猫の口内にシュッと吹き付けるだけなので、猫のストレスが最小限で済むデンタルケアアイテムです。成分が口内に広がり口臭抑制などの効果がありますが、食べかすや歯垢除去はできません。

猫用歯ブラシとの併用が理想ですが、どうしても口を触らせてくれない猫には最低限のケアとして行ってください。口の両端を挟むように押すと、簡単に開口させられます。

猫の飲み水に入れるだけでデンタルケア効果のある液体歯磨きも、口を触らせてくれない猫のケアにおすすめです。口臭抑制効果はありますが、食べかすや歯垢除去はできません。できれば液体歯磨きやスプレータイプを使用しながら、猫用歯ブラシのトレーニングをしてあげてください。

ペーストタイプの歯磨き粉を嫌がる猫には、フレーバー付きの商品がおすすめです。チキン・ビーフ・バニラなどフレーバーの種類も豊富なので、愛猫の好みのにおいのものなら受け入れてくれるかもしれません。

美味しいにおいに興味を持ってくれれば抵抗が弱まるため、猫用歯ブラシを初めて口に入れるときにも有効です。

猫の歯磨きは、歯茎に対して約45度で食べかすを除去するように横方向に動かします。口内を傷つけないように、力を入れないでやさしく動かすだけで十分です。ブラシタイプなら360度設計でこまわりのきくマイクロヘッドのものがおすすめで、まんべんなく動かして汚れを落とします。

できれば毎日歯磨きできるのが理想ですが、あまり歯磨きが好きではない猫の場合は週2～3回を目安に行ってください。また、歯磨きの時間帯は夜寝る前が効果的です。

歯磨きがはじめての猫は、突然口の中に歯ブラシや指サックが入ってきたらびっくりしてしまいます。歯磨きトレーニングの準備として、まずお口を触られることに慣れさせるのが大切です。

お口を触っても嫌がらなくなったらシートタイプでの歯磨き、それに慣れたらブラシタイプなど、段階を踏んで歯磨きに慣れさせてください。

猫に歯磨きをするタイミングは、横になってリラックスしているときがおすすめです。リラックスしているときなら、お口まわりを触っても受け入れてくれます。

顎やお口をやさしくなでながら自然な流れで歯磨きまで持っていって、短時間で済ませるのがポイントです。あまり時間をかけ過ぎると、猫は歯磨きを嫌いになってしまいます。

猫に歯磨きするときは、やさしくコミュニケーションをとりながら行ってください。嫌がる猫をつかまえて無理に行うと歯磨きを嫌いになりストレスを感じるようになってしまいます。

力加減もできるだけやさしく、口内を傷つけないように気をつけながら歯磨きしてあげてください。日々のケアなので、終わったらデンタルケアおやつなどのご褒美をあげるのも有効です。

どうしても歯磨きをさせてくれない場合は、かかりつけの病院やトリミングサロンに相談してみてください。愛猫の口内環境のチェックだけでなく、デンタルケア方法のアドバイスをもらえるかもしれません。専門家の方の意見はとても参考になります。

猫用歯ブラシでの歯磨きをさせてくれない猫には、代用として歯磨きガムやデンタルケアおやつがおすすめです。歯垢を絡めとる成分入りのガムやおやつを噛むと歯垢が除去できるので、おいしく食べて歯周病予防になります。

また、噛みつくと食べかすや歯垢を絡めとってくれるメッシュ素材のけりぐるみやおもちゃを与えるのも効果的です。愛猫のストレスにならないデンタルケア方法を見つけてください。

この記事では、猫用歯ブラシをタイプ・成分などに注目して紹介しました。最初は嫌がっても、徐々に慣らしていけば歯磨きをさせてくれる猫は多いです。シニアになっても健康な歯と歯茎でフードをおいしく食べてもらえるように、愛猫の性格などを踏まえたうえで最適な猫用歯ブラシを見つけてください。