着物ハンガーのおすすめ9選｜どこに売ってる？ニトリやセリアは？

私たちが普段着ている洋服と同様に、着物もハンガーにかけて保管する必要があります。しかし、着物用のハンガーはどんなものを選べばいいのか悩んでしまう方も多いですよね。

着物用ハンガーは場面や用途に合わせ、さまざまなものが販売されています。中には小さく折りたためるタイプもあり、持ち運びにも便利です。見た目が美しくインテリアとして機能するものもあります。また、着物用ハンガーはホームセンターの商品でも代用も可能です。

そこで本記事では、着物用ハンガーの選び方とおすすめ商品をご紹介します。着物用ハンガーを使用するメリットやどこに売ってるのか・セリアなど100均やニトリで販売されているハンガーで代用できるのか・自作方法についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

いわゆる本格的な和装ハンガー「衣紋掛け（えもんがけ）」は、呉服屋で売っています。着物のプロに相談しながら確実に選びたい方は、呉服屋で購入するのをおすすめします。数十年単位で勤めているベテランのスタッフさんも多く、持っている着物に合わせた最適な商品を紹介してもらえます。

着物用ハンガーと聞くと高価なイメージがありますが、実はダイソーなどの100均でも購入できます。ダイソーでは100円の簡易タイプのものから、200円するものの折りたたみ式の本格的な着物用ハンガーも販売しています。価格の安さを重視する方は、まずは100均の商品をチェックしてください。

着物用ハンガーではありませんが、カインズ・コーナンなどのホームセンターやニトリで販売されている大型ハンガーもおすすめです。着物用ハンガーほどの機能はありませんが、一般的な着物のサイズなら問題なく使用できて価格も安いため、着付けの先生でも愛用している方がいます。

結論からいうと、着物をお持ちの方であれば着物用ハンガーは必要です。着物を長い間収納していると、シワや型崩れが起きてしまいます。また、着物は通常の洋服と比べて湿気がこもりやすく、定期的に虫干しをして空気に触れさせなければなりません。

着物用ハンガーを使用するメリットは、大きく分けて3つあります。

1. 長い間着物をしまっていると発生するシワを伸ばせる
2. 着物が日焼けしてしまうのを防げる
3. 着物にこもった湿気を追い払える

一般的なハンガーでは袖に弛みが生まれやすく、結果として生地がヤケてしまったり、湿気を十分に払えなかったりします。

裄丈(ゆきたけ)とは、うなじの辺りから手首までの長さを指します。男性用の着物から子どもが七五三で着るようなものまで、長さはさまざまです。着物用ハンガーを選ぶ際、持っている着物の裄丈に足りる長さかどうかを確認する必要があります。

もし、購入したハンガーの長さが裄丈に対して短い場合、袖を十分に伸ばしきれずシワになってしまう可能性があります。しかし、基本的には裄丈の2倍以上の長さがあれば大丈夫です。 大体120cm以上のハンガーが適しますが、着物の裄丈が長い場合は、長尺の140cmの商品がおすすめです。

着物はさまざまな細かいパーツからなる衣服であり、帯もその1つです。なるべくまとまったスペースで着物を保管したい場合、帯掛けがあるハンガーを持っていると余分な場所を使わずに済みます。

ハンガーが2段構造になっていて、着物を吊るした下に帯も掛けられるタイプが一般的です。着物用としても便利ですが、剣道着や柔道着を保管する際にも使えます。子どもの多い家庭や外出先など、収納スペースが限られている場合に役立ちます。

着物の保管に使っている間だけはなく、使い終わったあとの収納性も重要なポイントです。サイズの大きいハンガーをそのまま保管していると、かさばってしまったり壁にぶつけて壊してしまったりします。

折りたたみタイプのハンガーであれば、使わない間は小さくまとめて引き出しなどにしまえます。また、用途に合わせて伸縮可能なハンガーが手元にあると、縮めて洋服用としても使用できて便利です。

プラスチック素材の特徴は、他の素材に比べて軽く扱いやすい点です。持ち運びに余分な力を必要とせず、女性や年配の方でも安心して使えます。値段も比較的安いものが多く、気軽に購入できるのが魅力です。

中でもポリカーボネート樹脂で作られているものは、耐久性が強いので長く使い続けられます。

竹や木などの天然素材で作られたハンガーは、見た目が美しくインテリア性も抜群です。着物用ハンガーを収納のための道具として使うだけでなく、インテリアの1つとして機能させたい方はぜひチェックしてみてください。竹・木いずれも日本人の生活文化に身近な素材であり、温もりと高級感の両方を味わえます。

着物は普通の洋服に比べて重いため、ハンガーの耐久性はとても重要なポイントです。金属素材のハンガーであれば、肌襦袢や帯などを一緒に吊るしても重みに耐えられ、壊れる心配がありません。

しかし、金属製の場合はサビが着物にうつってしまわないよう注意が必要です。慎重に手入れを行い、着物の状態をこまめに確認しましょう。

着物を保管するといったらタンスのイメージがありますが、中にはタンスがなく、クローゼットにしまいたい方もいますよね。しかし、一般的な着物用ハンガーを使用してクローゼットにしまうと、肩のところに跡が残るなどの問題があります。

そんなときは、クローゼット用の着物用ハンガーがおすすめです。袖をたたんだ状態で吊せるため、クローゼットに吊るしても跡がつかず、シワもできません。着物用ハンガーを選ぶ際は、タンスなのかクローゼットなのか、保管方法で選ぶのも大切です。

衿や袖口は特にシワができやすいため、着物用ハンガーに掛けてしっかり伸ばす必要があります。裄丈に足りるハンガーを用意できない場合、袖布の縫い目あたりにハンガーの両端がくるように長さを調整しましょう。中途半端な長さのハンガーでは着物が傷んでしまいます。

また、あまり長時間干すと型崩れを起こしてしまう恐れがあります。着物にこもった湿気を払うのが目的なので、3時間程度を目安に干すようにしましょう。

着物をしっかり伸ばしてハンガーに掛けたら、次は着物にシミ・汚れがないかチェックします。特に、袖口や衿は汚れやすい箇所なので注意が必要です。自力で落とせそうにない場合は専門店に依頼しましょう。

汚れの確認を行うと同時に、専用のブラシで優しく埃を払います。強く擦らないように注意しましょう。

着物をタンスに収納する際は、ハンガーにかけっぱなしにせずきれいに折りたたんでたとう紙で包む必要があります。ネット通販では10枚セットが1,500円～3,000円程度で購入できるため、まとめて用意しておくと非常に便利です。

着物を収納するタンスの素材は、通気性と虫除けの観点から桐がおすすめです。着物を購入した際に付いてきた紙の箱を使う場合は、短時間の使用にとどめるようにしましょう。紙は湿気を吸いやすく、カビやシミの原因になります。

着物はとにかく湿気が大敵です。そのため、湿気対策として以下の点を意識するよう心がけると、美しい状態を維持したまま長持ちします。

• こまめにタンスを開けて風を通しましょう。
  湿気のこもりにくい部屋にしまっておくのが理想ですが、難しい場合は扇風機や除湿機でも湿気対策になります。
  
• 8月・11月・2月と年に3度はタンスから出し、しっかり虫干しをしましょう。
  着物に溜まった湿気を追い出すのが目的です。
• せっかく着物をきれいに収納していても、たとう紙に汚れやシミがあると着物に移ってしまいます。たとう紙は定期的に交換しましょう。

着物用ハンガーの代わりとしておすすめなのが、ダイソー・セリア・キャンドゥといった100均やホームセンターで販売している「バスタオルハンガー」です。日用品としてすでに持っている方も多く、着物の袖を伸ばして吊るにはぴったりのアイテムです。

しかし、着物用ハンガーと比べると裄丈が足りないのでシワができやすい点は理解しておく必要があります。夏のお祭りシーズンで浴衣を着る程度であれば、バスタオルハンガーで足りる場合もあります。

「着物ハンガーを広げて掛ける場所がない！」とお考えの方には、狭い場所にも吊るせる便利な『クローゼット着物ハンガー つる子さん』がおすすめです。洋服と一緒にクローゼットにも収納できるコンパクトサイズなので、和ダンスやスペースがなくても心配ありません。

着物も絵羽織も簡単に袖畳みしてサッと掛けるだけなので、難しい作業がないのもメリットです。重ならないので湿気が溜まりにくく、シワを防ぐ紙挟み作業も不要。気軽に着物を収納できるので、出番も増えますね。

着物用ハンガーは、突っ張り棒を使うと自作も可能です。突っ張り棒は安い価格のものも多く販売されているため、費用が抑えられるメリットもあります。まず突っ張り棒の選び方ですが、伸ばした際の長さが紬の端から端までのサイズになるものにしましょう。

次に自作方法ですが、突っ張り棒を両袖に通して、突っ張り棒の中心にゴムなどで洋服ハンガーを取り付けて完成です。手軽に行えますので、気になる方はぜひこの方法も試してみてください。

今回は着物用ハンガーについて紹介してきましたが、いかがでしたか。着物は正しく丁寧に扱うと長く楽しめます。普段あまり着物を着ない方も、ぜひ着物用ハンガーや収納時の環境について、今回の記事を参考にして今一度見直してみてください。