手作りビール用モルト缶おすすめ10選｜ビールキット缶も

ここ数年需要が高まっている手作りのクラフトビール。最近趣味としてビール作りを始めた方や、これから挑戦したいと考えている方、「手作りビールはコスパがいいのでは？」と興味をお持ちの方もしゃるかと思います。

結論から言うと、ビールはモルト缶を使うことで簡単かつお得に手作りすることができます。ビールを手作りした場合、350mlのビールなら約70円で作ることが可能です。しかし、実際にビールを作ろうと思うとモルト缶の種類が多く、どれを選んでいいのか迷ってしまいますよね。

そこで本記事ではビール作りには欠かせないモルト缶の選び方や、まずく失敗する理由・手作りビールを美味しく成功させる方法についてもお伝えしていきます。本記事を参考に、自分好みのビールを手作りしてみましょう。

モルト缶はビールを作る際に必要な「ビールの素」となる材料です。「モルト」とは、発芽した大麦を乾燥させたもので、ビールの味わいを決める重要な役割を果たしています。

モルト缶は名前の通り、缶詰めの状態で販売されており、モルトを加熱処理して糖化させたものにホップを加え、濃縮したものが入っています。

ビール作りの工程で難しいとされている糖化の作業が済んでいるので、初めてビール作りに挑戦する方や気軽に手作りビールを楽しみたい方にオススメのアイテムです。

モルト缶を選ぶ際、まずは「ビールの種類」に注目してみましょう。ビールの種類は主に「エールビール」と「ラガービール」の2つに分けられます。選択する種類によって味わいや風味が異なりますので、自分の好みに合ったものを探してみてください。それでは、それぞれの特徴をお伝えしていきます。

エールビールの特徴は下記の通りです。

• 常温で発酵されたもの
• 発酵時間は2～3日と短い
• 熟成期間は2週間程度
• 華やかな香りが特徴的
• 濃厚でコクのある味わい
• 「旨口」と表現される
• 香りが強いので時間をかけてゆっくり味わう

エールビールはこの後紹介するラガービールと比べて歴史が古いにもかかわらず、日本ではあまり流通していない種類です。「少し変わったビールを味わってみたい」という方はこちらのエールビールがおすすめです。

ラガービールの特徴は下記の通りです。

• 低温(5～10℃程度)で発酵されたもの
• 発酵時間は1週間と長い
• 主に日本で流通している種類
• 爽やかな香りが特徴的
• キレがありさっぱりとした味わい
• 「淡麗辛口」と表現される
• のど越しがいい

ラガービールを選ぶ際に気を付けていただきたいのは、「XXXラガー」という商品名でも、種類としてはエールビールになるケースがあるという点です。購入の際は名称で判断せず、種類を見るようにしましょう。

IPA(インディア・ペールエール)は18世紀末に「ペールエール」の改良品として誕生したビールです。イギリスからインドへビールを輸送する際、ペールエールでは品質が劣化してしまったため、アルコール度数を高めて、ホップの使用量も増やされました。その結果現在でも苦みやアルコール感の強いビールとして流通しています。

ペールエールはリンゴや洋梨由来の酵母が使用されており、フルーティーな香りが特徴的。爽やかな香りの中に、アクセントとしてホップの苦みが効いており複雑な味わいです。18世紀のイギリスで誕生し、現在でも世界中で飲まれている伝統的ビーなルです。エールビールの代表格とも言えるでしょう。

ヴァイツェンはビールの国ドイツで14世紀に誕生しました。甘みある味わいが特徴で、ビールの独特の苦みが苦手という方にもおすすめです。

通常のビールは大麦を使う場合が多いですが、ヴァイツェンは小麦が50％以上使用されており、白濁した見た目となっています。ホップの使用量が少ないため苦みが柔らかく、クリーミーな泡も特徴的。「飲むパン」とも表現される濃厚な味わいのビールです。

ピルスナーは世界初の黄金色のビールとして有名です。日本でも親しまれているラガー系のビールで、キメ細かい泡とホップの苦み、しっかりとしたのど越しが特徴的です。

美しく透き通った見た目は、日本で最ももよく見かけるスタイルと言えるでしょう。普段飲んでいるビールに近いものがいいという方におすすめです。

シュバルツは「黒ビール」とも言われ、黒い見た目が特徴的です。インパクトはありますが、味わいはさっぱりとしていて比較的飲みやすい種類のビールです。

焙煎度が高いためこのような色になっており、コーヒーを連想させるようなローストされた香ばしい香りが楽しめます。スッキリした味わいが好きだけど、ひと癖欲しいという方におすすめです。

手軽にビール作りを楽しみたいという方には「ホップ添加済」のモルト缶がおすすめです。ホップ添加済のモルト缶を使うメリットは下記の通りです。

• ビール作りに必要な、ホップを加える工程が省ける
• (モルトエキス濃縮前にホップが加えられているので)ホップの風味を楽しめる

デメリットは風味や苦みの細かな調整ができない点です。自分でホップを加えなくていい反面「自分好みの味わいにこだわりたい」という方には物足りないかもしれません。とはいえ初めてビールを作る方や、手間を省きたい方には手軽に使用できる「ホップ添加済」のものがおすすめです。

これからビール作りに挑戦される初心者の方には「スターターキット」がおすすめです。ビールを作る際には、発酵させるための発酵容器やシール温度計・比重計など専門的な道具揃える必要があります。しかし、それらをすべて自分で揃えるのは手間が掛かりますよね。

その点スターターキットは、必要な道具や材料がセットで販売されているので、キットさえ購入すればすぐにビール作りを始めることができます。

最初はスターターキットを使用して作り方やコツを習得し、慣れてきたら自分好みの道具や材料にカスタマイズしていく、という流れがスムーズです。

実際にビール作りを進めていくと、「手順通り作ったのになぜか美味しくない...」なんてことも大いに起こり得ます。そういった事態を避けるため、手作りビールで失敗しないコツや美味しく作るポイントを最後にご紹介します。

【ビール作りで失敗する主な理由】

• 容器の消毒がきちんと出来ていない
• 温度管理ができていない
• イースト菌を投入する際の温度が適切でない(水温16～25℃が適切）

ビール作りで最も重要なのは消毒と温度管理です。ビールは発酵が命。最初におこなう容器の消毒が甘いと、他の菌に邪魔されてしまい、うまく発酵ができない場合があります。

また温度が高すぎると発酵が進みすぎてしまったり、逆に温度が低いと発酵が進まずにビールの味が出ない、なんてこともあります。少し手間はかかりますが、美味しいビールを作るためにも消毒と温度管理は徹底しましょう。

ビールを手作りした場合の賞味期限は、一般的には瓶の場合は冷暗所で保存した場合は半年くらい・ペットボトルは2ヶ月くらいです。しかし種類によって異なりますので、モルト缶・キットの説明書をよく読んでチェックしてください。

手作りビールを作るときには、あらかじめ酒税法について知識を習得しておきましょう。日本の酒税法では、アルコール度数が1％以上のビールを家庭で作ると違法になります。

しかしモルト缶・キットの説明書を守って作れば違反しないようになっていますので、安心してください。心配な方は比重計を使用するとより安心です。

今回の記事では、ビール作りには欠かせないモルト缶の選び方や、実際に作る際のコツについてもご紹介しました。結論、ビールはモルト缶やスターターキットを使うことで、簡単に手作りすることができます。本記事で紹介したポイントを参考に、是非美味しいビール作ってみてくださいね。