スコッチグレインの革靴おすすめ7選｜百貨店限定モデル・欠点はある？

近年、飲食物を代表とするさまざまな商品の原材料が高騰しています。ファッション業界も例外ではなく、革製品を中心として値上がりの動きが止まりません。特に海外ブランド品は顕著で、いっそう敷居が高くなったといえるでしょう。

そこで現在、相対的にリーズナブルな日本製が再評価されています。紳士靴の分野ではリーガル・ユニオンインペリアルといったリーズナブルで高コスパなブランドが大人気。中でもおすすめしたいのが、今回取り上げるスコッチグレインです。

本記事ではスコッチグレインの評判や選び方・定番おすすめモデル・人気モデル・おすすめ商品7選をご紹介します。ケア用品・アウトレット品の情報についてもまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。

日本メーカーであるスコッチグレインでは、モットーの1つとして日本人の足に馴染みやすいフィッティングを掲げています。やや幅広の傾向がある日本人の足型に合わせて、ウィズをE～EEEまで豊富にラインナップ。

また多くのモデルが24.0～27.0cmまでのサイズに0.5cm刻みで対応しており、選択肢も幅広いのが特徴です。

スコッチグレインのアウトソールはグッドイヤー製法で底付けされています。雨・汚れに強く堅牢な上にソール交換も可能なため、メンテナンスしながら履き続ければ十年単位の使用もOK。またパーツ類を工夫して軽量化を図っており、他ブランドのグッドイヤー靴に比べて軽いのも大きなポイントです。

近年は革を中心とした原材料の高騰が進んでいるものの、スコッチグレインの価格帯は3～5万円台をキープしています。価格に対して品質が非常に優れており、海外ブランドの競合モデルと比較すると5～7万円台の製品と比べても遜色ないものが多いです。

またモデルやシリーズによって国内・海外の有名タンナーの革を柔軟に使い分けており、長期利用とエイジングに堪え得るアッパーを提供しています。

スコッチグレイン・リーガルとも、アウトソールの底付けにグッドイヤーウェルト製法を採用している点は共通です。主な違いとしては内部の構造が挙げられ、中物の素材が異なります。

リーガルではクッション材にコルクを採用する一方、スコッチグレインの場合は特殊なスポンジを投入する点がポイントです。この工夫により劣化しにくく、高耐久な品質を実現しています。

スコッチグレインは長期利用を想定して設計されています。優れた耐久性を活かして、履き心地・足馴染み・アッパーの経年劣化を楽しみながら長く愛用するのにおすすめです。

特にアッパーに関しては元から施された塗装や光沢だけでなく、靴クリームを塗り込んでケアしつつ、エイジングの風合いも味わうことでより深い魅力を堪能できます。

革靴は履き込むうちに足に馴染んでいきます。グッドイヤー製法の靴はこの特性が顕著で、着用歴に伴って内部の素材が足の形にフィットしていくのが特徴です。

スコッチグレインもグッドイヤー製法を採用しているため、はじめから余裕のあるサイズを選ぶとフィット感が緩くなってしまう場合があります。ぴったりの履き心地を求めるなら、わずかにタイトなサイズを選ぶようにしましょう。

ビシネスシーンではスーツを基本としたクラシックな服装が基本となるため、靴のデザインも落ち着きのあるベーシックなトーンに統一しましょう。外羽根・内羽根のスタイルは好みで構いませんが、デザインやカラーは控えめにするのが無難です。たとえば、来客応対時に派手な靴を履いていると失礼な印象を与えてしまいます。

プライベートでは肩の力を抜いて、おしゃれなカジュアルラインにシフトしましょう。装飾性の高いフルブローグや、チェルシーブーツなども遊び心があっておすすめです。

私服と紳士靴を合わせるのに不慣れな場合は、ジャケット+パンツスタイルからチャレンジしましょう。スーツスタイルを起点として、少しずつ服装のトーンを柔らかくしていくのがコツです。

内羽根は甲とハトメ部分が一体化したタイプです。靴ひもを適切に通した場合の見え方が整然としており美しいため、フォーマルの用途に適しています。ただし外羽根と比べて羽根の開く範囲が狭く、フィット感を調節する余裕は限られる点には要注意です。

外羽根は甲とハトメ部分が分かれており、ハトメで甲を覆う形にして靴ひもを締めるタイプです。羽根の部分が全開するため着脱が簡単なほか、フィット感も調節しやすい利点があります。ビジネスシーン・カジュアル両方に対応できるものの、内羽根に比べてラフな印象を与えるためフォーマルには使えません。

ストレートチップはトゥ部分に横1本のステッチラインを施すタイプで、紳士靴の中でも最もスタンダードなスタイルです。冠婚葬祭のほか、ビジネス・カジュアルすべてのシーンに投入できるメリットがあります。「ストレートチップ 05T0016」などの人気モデルをはじめ商品のバリエーションが豊富で選択肢が多いため、初心者にもおすすめです。

プレーントゥはトゥ部分にステッチワーク・パンチング・パーフォレーションを施さないタイプです。装飾性を排除するため、木型をダイレクトに見せる効果があります。ストレートチップと並んでクラシックなスタイルでフォーマルにも使える一方、キズ・汚れが目立ちやすいためこまめな手入れが必要です。

パンチドキャップトゥはストレートチップのスタイルをベースとしつつ、横1本のラインをパーフォレーションで飾るスタイルです。セミブローグ・クォーターブローグと比べて迫力を抑えつつも適度に洒落ており、ドレスカジュアルとしても使いやすい魅力があります。

Uチップはトゥ部分にU字形のステッチワークを施したスタイルです。イギリス靴で伝統的に採用されており、ぽってりとしたラウンドトゥとの相性が抜群です。ただし最近はイタリア靴のロングノーズにも採用されるようになってきており、レトロモダンなデザインも珍しくありません。

フルブローグはトゥを中心としてW字状にパーフォレーションを施したスタイルで、羽根を広げたような形状からウイングチップとも呼ばれます。スコッチグレインのフルブローグは高級感・親しみやすさが同居しているため、チノパン・デニムなどカジュアルにコーディネートしてもマッチします。

モンクストラップは教会修道士の靴をヒントに開発されたスタイルです。甲側にストラップを取り付けるタイプで、シューレースの代わりにベルト穴を利用して固定します。ベルト穴は2～3つ空いているのがスタンダードで、サイズ感を調節しやすいため足幅の広い方におすすめ。緩めれば甲の高さにもゆとりが生まれるため一石二鳥です。

同じスコッチグレインでも、実は価格の幅がかなり広くなっています。20～30代で初めて購入するなど、リーズナブルなものを探している人には3万円台で購入できるアシュランス・シャインオアレインなどのシリーズがおすすめです。

人とは違う足元のおしゃれにこだわりたい人や、ハイグレードな革靴を求めているなら、オデッサ・インペリアルといった6万円程度のものがおすすめです。美しい革の光沢と、なめらかな履き心地を味わえます。

スコッチグレインの限定モデルがほしいなら、全国有名百貨店限定モデル「クラシック」がおすすめです。内羽根ストレートチップ・内羽根セミブローグの2種類から選べます。ライニングには厳選された牛角のヌメ革を採用していて、アウトソールにはイタリアのCMC社の底革を採用。

ビジネス・フォーマル・カジュアルなどどんな場面でも履きやすいデザインです。カラーのラインナップも豊富にあるのも嬉しいポイント。気になる方はお近くの百貨店でチェックしましょう。

アシュランスは高級感・コスパの両方を兼ね備えた、スコッチグレインを代表する定番おすすめモデルといえるシリーズです。イギリスクラシックを基調とした木型をベースとし、スタンダードなストレートチップやスタイリッシュなダブルモンクなど豊富なバリエーションが揃っています。価格帯もリーズナブルなため、入門用としてもおすすめです。

オデッサはクラシコイタリア寄りのおしゃれでスタイリッシュなデザインを基調としたシリーズです。若年層におすすめの明るいカラーリングや、独自のポリッシュ技術「モルトドレッシング」による光沢仕上げを施したモデルがラインナップされています。ファッションに遊び心を求める方におすすめです。

インペリアルはラインナップの中でも最高級のシリーズです。細身の木型を使った細身のシルエットと、パーフォレーションを贅沢に施したデザインが光ります。靴紐は編み紐でロウ引きされた本格仕様。ヒールの上から下にかけてやや丸みがかった傾斜があるのも特徴です。

ちなみに直営店のみの限定販売につき、ネットショップでは新品を入手できません。

フレキシブルはラインナップの中でも珍しいローファーデザインです。メダリオン入りの3510とシンプルな3511の2タイプ展開で、上質な国産カーフと滑りにくいグリッパーソールを採用しています。オーセンティックなデザインのためカジュアルだけでなく、ビジネスシーンにもおすすめです。

シャインオアレインは晴天・雨天の両方に対応できる靴をコンセプトにしており、ラバーソールで統一されています。アッパーに国産撥水カーフを使用しているほか、靴底には磨耗性やグリップ性に優れているラバー製のSGソールを採用。雨の多い日本の天候に適したシリーズです。

ただし欠点として、完全に防水できるわけではない点が挙げられます。雨天専用靴ではないので、水浸しで放置するような使い方は避けましょう。

以下ではスコッチグレインを実際に購入したユーザーの、使用感に関する口コミ・レビューをピックアップします。購入前の参考情報としてお役立てください。

スコッチグレインの欠点は、取り扱い店舗が少ないところです。スコッチグレイン取り扱い店舗は少ないので、ネットで購入する人も多いでしょう。革靴は実際に試着してから購入したい人からすると少しストレスに感じてしまいます。

靴のメンテナンスにはポリッシュだけでなく、シューキーパーも欠かせません。シューキーパーは靴の形状記憶・復元・脱臭・除湿など、複数の効能を持つ優れものです。簡素なプラスチック製のものでも形状維持の効果は得られるものの、脱臭・除湿の効果が得られません。

長期利用を想定するなら、木製の本格的なタイプがおすすめ。特に有名ブランドの高級仕様の製品は高機能なだけでなく、工芸品としても美しいです。

堅牢なスコッチグレインも、購入時そのままのコンディションは維持できません。特にアッパーには適度な湿度と栄養が必要で、放置すると乾燥してひび割れを起こす場合もあります。

ケアの仕方としては、紳士靴用の専用クリームを薄く塗って磨く（ポリッシュする）のがおすすめ。アッパーに潤いと養分を与えるほか、薄い膜を形成できるので、汚れを防ぐ効果も得られて一石二鳥です。

匠ジャパンはスコッチグレインを専門に扱う靴修理工場です。メーカーと同じ知識・ノウハウを持ったプロの職人が修理を担当するため、最適な処置が期待できます。トップリフト・つま先の捕集はもちろん、オールソール交換にも対応するため困ったときは気軽に相談しましょう。

スコッチグレインのアウトレット品は、全国4つの店舗で購入できます。下表をご参考ください。

スコッチグレインはコストパフォーマンス抜群な上に、おしゃれでラインナップも豊富です。ドレススタイルはもちろん、カジュアルにも対応できるものがたくさんあります。ぜひお気に入りのスコッチグレインを履いて、街に出かけてください。