溶接メガネおすすめ10選｜自動遮光やメガネの上から付けれるタイプも！

溶接作業で発生する強烈な光や熱から目を保護するための溶接メガネ。仕事はもちろん、在宅時間が長くなりDIYを始めた方にもぜひ用意していただきたいアイテムです。しかし、溶接メガネにはさまざまな商品があり、どれを選ぶのか迷うことが多いでしょう。

溶接メガネには適した溶接の種類・ゴーグルやサングラスなどのタイプ・視力矯正用メガネと併用できるものなどがあります。また、熱に強い材質や自動で遮光できる便利なアイテムもあるので、まずはどのような種類があるのかを知ることが大切です。

本記事では、溶接メガネの適切な選び方や、おすすめの商品10選をご紹介します。溶接メガネに関する疑問にもお答えしているので、購入時の参考にしてください。

溶接メガネは強い光から目を守るアイテムです。目を保護するために使用するものには、溶接メガネのほかにも「溶接面」があります。溶接面は広い範囲を保護できる反面鉄素材で重量があり、さらに片手を塞がれて作業効率が悪いのが難点です。

一方、溶接メガネはとても軽量で、サッと着用できる上に両手で作業ができます。顔に密着するゴーグルタイプなら、舞い散る粉塵から目を守ることも可能です。作業製と快適性を上げるためにも、溶接メガネは必要です。

ガス溶接の種類は複数ありますが、ここでは「ガス溶接」と「アーク溶接」の2つについて説明します。それぞれに必要な遮光度を満たす専用の溶接メガネを使うことで、目をしっかりと保護して安全な作業ができます。

ガス溶接には3〜5番（#3〜#5）程度の遮光度を満たす溶接メガネが適しています。ガス溶接は可燃性ガスと酸素を燃焼させた炎を利用して金属をつなぎ合わせる方式で、このあと解説するアーク溶接よりも発せられる光がやや弱くなります。

このため、アーク溶接用の遮光度が高い溶接メガネを使用すると、レンズの色が濃すぎて手元の溶接部位や周囲を見渡しにくくなり危険です。ガス溶接にはガス溶接専用の溶接メガネを使用しましょう。

アーク溶接にはTIG溶接・プラズマ溶接・MAG溶接などの種類があり、それぞれ使用するガスや溶接機器の出力により光の強さが異なります。家庭用の低出力機器を使用する際に適している遮光度は8〜9番（#8〜#9）です。

一方、工場などで活用される高出力の機器で溶接する場合には、11番（#11）ほどの高い遮光度の溶接メガネが必要になります。遮光度が低い溶接メガネでは目を傷める恐れがあるため、ガス溶接用メガネの兼用は避けましょう。

作業時の安定性を求める方にはゴーグルタイプの溶接メガネがおすすめです。ゴーグルタイプは頭部にぴったり密着するのが特徴で、下を向いて行うことの多い溶接作業に向いています。また、汗をかく溶接中でも溶接メガネがずり落ちにくいのもメリットです。

さらに、ゴーグルタイプは目の周辺を覆い隠す形状なので上下左右からの光の侵入をブロックしてくれます。フィット感が高く、作業中に移動することが多い方にも適しています。

簡単に着脱できるサングラスタイプは、短時間の溶接作業に適しています。最も手軽に使えるタイプですが、汗や動作によってずり落ちやすいのがデメリットです。また、ゴーグルタイプのように目の周辺をしっかり覆うことができないため、隙間から強烈な光が入り込むことも考えられます。

サングラスタイプは家庭で行う程度の溶接作業や、工場での作業補助に活用するのがおすすめです。一般的なサングラスでは代用できないので注意しましょう。

クリップタイプの溶接メガネは、ヘルメットのつばや帽子にクリップで取り付けて使用します。顔面とレンズの間を空気が通るため、汗でずり落ちる心配がありません。また、湿気がこもらずレンズの曇りを気にしなくていいのもメリットです。

日常的に視力矯正用のメガネをかけている方にも使いやすいタイプですが、急に動いた拍子にクリップが外れて落下の危険性があるのが難点です。万が一落下すると光が直接目に入るので注意してください。

溶接中に目を保護するための溶接メガネは、強度の高いポリカーボネート製がおすすめです。プラスチック製の安価なタイプは、あくまでも簡易的なものと考えましょう。落下や接触で破損しやすく、熱により歪みが起きることもあります。

ポリカーボネートはプラスチックの中でも最高の耐衝撃性を持つ素材であり、耐熱性にも優れています。ガラスと同等の透明性もあるため、視界をしっかり確保しながらスムーズで安全な作業が行えます。

溶接メガネを選ぶ際には、さまざまな機能性にも注目しましょう。ここでは特に大切な「視力矯正メガネとの併用」や、光に応じて遮光度が変わる「自動遮光」について解説します。

コンタクトレンズを使用している方は裸眼の方と同様に、どの形状の溶接メガネでも使用できます。現在販売されている遮光できる溶接メガネには度入りの商品がないので、視力矯正にメガネを使う方は選択肢が限られます。度入りメガネと併用できて安全性を確保した「オーバーグラス」設計のタイプを選べば快適に使用できるでしょう。

自動遮光機能とは溶接部位から光が出たことを感知して自動で遮光をスタートし、光が消えたら遮光を終了する便利な機能です。また、光の強さに応じて遮光の度合いが変化する特徴も併せ持ちます。このため、自動遮光機能付きの溶接メガネを1台持つことで、ガス溶接用とアーク溶接用など複数の溶接方法に対応できるのがメリットです。

アウトドア商品が豊富なワークマンのオンラインショップでは、現在3種類の保護メガネが販売されています。

• 帽子取付け用 防じんメガネ
• TOYO JIS 防じんメガネ（メガネタイプ）
• TOYO JIS防じんメガネ（ゴーグルタイプ）

また、約500円で購入できる「オーバーグラス」も人気です。ぜひチェックしてみてください。

ガス溶接の技能講習会を受講する際に、自前の溶接メガネを持っていきたい方もいるでしょう。通常は講習元が貸与してくれることが多いようですが、主催者によっては遮光メガネの持参を呼びかけていることもあります。

ガス溶接講習に適した溶接メガネを準備する際には、4番（＃4）程度の濃さのものがおすすめです。タイプの指定は特にないので使いやすいものを持参しましょう。

透明な溶接メガネがあれば便利なのにという声もありますが、透明では溶接の光を遮ることができません。ECサイトなどで検索すると、透明な溶接メガネが見つかることもあります。

しかし、透明なタイプは花粉や粉塵から目を守る保護メガネにあたるアイテムです。遮光度が高いほどレンズの色が濃くなるため、溶接用には必ず色付きのメガネを選びましょう。

視力矯正用のメガネを日常的に使用している方には、強化ガラス素材を使用した溶接メガネが適しています。強化ガラスは耐熱性に優れているため、比較的長時間の溶接でも熱による保護能力が低下しにくいことが理由です。

メガネの上から着用するオーバーグラスタイプや、ヘルメットのひさしなどに留め付けるクリップタイプが使いやすいでしょう。

おすすめの溶接メガネをご紹介しました。溶接メガネは見た目のデザインだけでなく、行う溶接の種類に必要な遮光度・着脱のしやすさ・メガネと併用できるかなどさまざまな要素を考慮して選びましょう。安全に作業できる商品を見つけてください。