コアドリルのおすすめ14選｜使い方やミヤナガなどのメーカー・種類もご紹介

エアコンの配管などで鋼材やコンクリートの壁に対して穴あけ加工が必要になったことはありませんか。コアドリルを使えば、接続用のパイプを設置するための穴を開けられます。コアドリルは電動ドリル・コアビットの2つのパーツに分かれていて、両方を取り入れることで穴あけ加工が施せるのが特徴的です。

またコアドリルは6種類に分類され、それぞれ作業に適した素材が異なります。自分が行いたい作業に合った作りか、扱いやすい操作方法かどうかなどをチェックしてコアドリル・コアビットを取り入れることが大切です。

こちらの記事では、コアドリルの選び方のコツや使い方のポイントについて紹介しています。コアドリルのおすすめなメーカーや製品の実例も説明しているので、配管用の穴開けを自分で行ってみたい方はぜひチェックしてみてください。

コアドリルとはコンクリートの壁などに穴を開けるために用いられる工具を指す言葉です。ホールソーも円形の穴を開けるという意味では共通点があります。

しかし、ホールソーは薄い鉄板・木や樹脂の板などを円に切断して穴を開けられるのに対し、コアドリルはより厚みがある壁に円柱状の穴を開けられるのが違いです。コアドリルは木製・樹脂製・鉄製の素材以外に、コンクリート・石材といったより硬い素材に穴あけする用途で活躍します。

振動用コアドリルはドリル部分を振動させつつ穴あけができるので、硬い材質の壁も砕きながらドリルを進められるのが魅力です。通常のコアドリルはドリルを回転させる力だけで穴あけをしますが、振動用コアドリルは振動する力も追加されるため、さらにスムーズに穴あけしたい方に適します。具体的にはコンクリート・ブロック・モルタル・レンガといった厚みがあり砕く力が有効な材質に穴あけしやすいです。

乾式コアドリルは水を活用せずに使っても粉塵が舞いづらく、ドリルが消耗しにくいという強みがあります。その他のコアドリルは基本的に水を用いて穴あけしないと、粉塵の発生を押さえる・軽い力でドリルを進めることができません。

しかし、乾式ドリルは工夫が施された設計で、水を使わない場合の問題点を解消しているという特色があります。水に濡らさずに作業する必要がある場面でもよりスムーズに穴あけ加工をしたい方におすすめなタイプです。

ALC用コアドリルは、セメント・発泡剤として使われるアルミ材・生石灰・硅石などを混ぜて作られたALCパネルへの穴あけに適した工具です。ALCパネルはピアノ線で補強されることでより頑丈になり、主に業務で使われる工場・住宅の壁に活用されています。

ALCパネルに対処できるよう個性的な刃の形に作られているため、専門的な工具として活用可能です。取り入れる前に作業したい場所にALCパネルが用いられているか確認することも大事になります。

複合材用コアドリルは2種類以上の素材を合成して作られた複合材に穴あけするのに適した工具です。複合材は1つの素材で作られた板や壁よりもさらに丈夫に作られているため、専用の工具を用いないときれいに穴あけしづらくなります。

複合材用の開発されたコアドリルは刃の形状が工夫されているため、丈夫で密度が高い材質に対してもスムーズに穴あけしやすいです。仕上がりのきれいさにこだわりたい方にも適します。

マルチ用コアドリルはより多くの材質に対して穴あけできるという強みがある工具です。具体的には、複合材・ベニヤ板・石膏ボード・塩ビボードなどを使った壁や床に穴あけが行えます。ある程度の硬さまでなら複合材に対しても作業できるため、用途が広いコアドリルがほしい方におすすめです。

強度が高いALCパネルに対してはドリルが消耗しやすいため活用できませんが、1台でさまざまな材質に穴あけできる工具として活躍します。

ダイヤモンドコアドリルは回転力のみでも鉄筋コンクリートなどに強力に穴あけができるため、騒音を抑えつつ作業ができるという利点があります。小型サイズから大型サイズまで種類が豊富で、持ち運びやすい軽量タイプ・トンネル穴があけられる業務用タイプなど用途に合った製品が選びやすいです。ダイモドリルと呼ばれることもあり、より大きなサイズに穴あけしたい方に向いています。

湿式のものが多いですが、乾式のものもあります。いくつか違いがあり、例としてビットが熱を持つかどうかや水を使えない現場で使えるかどうかなどです。

手持ち式は価格設定が安く、薄い壁や床に対して活用しやすいという特色があります。自身の力で持ち上げて固定する必要があるので、長時間作業する際には体に負担がかかる、という点には注意が必要です。

また硬い材質の壁に深く穴あけしたい時にはパワー不足となる場合もあります。短時間の作業のみに使う方や、コストを抑えたい方におすすめです。

ポールベース固定式はダイヤモンドコアドリルによく採用されていて、ベース部分を活用することで壁や床に固定できるのがメリットです。手持ち式とは違い、自身で支えることなく壁や床に密着させた状態にできるため、レバーを回すだけで手軽かつ正確に作業ができます。

またよりパワーが求められる素材への穴あけも行いやすく、耐久性が高いのもポイントです。価格設定が高めなので、プロ向けの工具がほしい方に向いています。

ハイブリッド式は手持ち式にポールベースを追加した設計となっています。ポールベースが使えない薄い壁に対しては手持ちで固定し、厚みのある壁にしっかりと固定したい時にはポールベースを活用可能です。

手持ち式・ポールベース式どちらのメリットも取り入れられますが、設計が複雑なのでさらにコストがかかりやすくなります。1台でさまざまな場面に対応できる工具を探している方におすすめです。

コアドリルの取り付け軸であるシャンクは、形状によって対応できる用途が変わります。コアドリルのシャンクは以下の2つに分類が可能です。

取り付け軸にストレートシャンクが採用されている場合、10mm・13mmのどちらのサイズか確認することが大切です。コアドリルは10mm・13mmどちらにも対応している製品が多いですが、念のため規格に合ったサイズかどうかをチェックしましょう。

また、ストレートシャンクであれば電動ドリルなどに取り付けて活用でき、用途が広いのもメリットです。コアドリルのように厚みのある壁や床への穴あけは難しいですが、より手軽に穴あけ加工ができます。

SDSシャンクは溝が設けられた作りが特徴的です。軸の太さが10mmのSDSプラス・18mmのSDSマイナスという2種類があり、コアドリル本体によって規格が異なるため事前に確認することが大切になります。

また、ストレートシャンクとは異なり電動ドリルに取り付けて使うことはできません。より専門性が高いシャンクとなるため、コアドリル本体と同じメーカーで統一した方がトラブルが少ないです。

ビットの取付け規格について確認すれば、どのコアビットを取り付けて使えるのかが判断できます。ダイヤモンドコアドリル本体が対応しているコアビットの規格をチェックしたら、同一の規格のビットを探しましょう。コアビットはコアドリルと表記されることもあるため注意が必要です。

本体とビットの規格が違う場合は、レジューサーと呼ばれる変換アダプターを使用することで取り付けられます。規格はサイズが小さい順からG1/2・Cロッド・Aロッド・M18・M27と表記されるのもポイントです。

コアドリル本体の最大穴あけ寸法をチェックすれば、どのくらいの大きさの穴あけ加工が施せるかイメージできます。最小穴あけ寸法は製品によって異なりますが、最大寸法よりも小さいビットはほぼ使用できるのがポイントです。

また、口径が200mm以上のパワフルな製品の場合、よく用いられる単相100Vよりも上の単相120V・単相230Vの電源が必要になる場合もあります。使用できる電源に適しているかあわせて確認することが大切です。

コアドリル本体を買う場合やビットのセットを買う場合、コアドリル刃が何種類付属しているかチェックしましょう。コアドリル刃の種類が豊富であれば、よりさまざまな材質・場面に対応しやすくなります。

また、コアドリル刃が別売りになっている製品は、ドリル刃が消耗した時に新しい刃を購入しやすく、スムーズに交換可能です。コアドリル刃を探す場合も、フロア木材用・アクリル用・ステンレス用などどの用途に活用できるのかチェックしましょう。

シブヤはダイモドリルという名称でダイヤモンドコアドリルを数多く販売しているメーカーです。コンパクトな製品や乾式・湿式どちらにも対応できる製品などを取り扱っていて、よりさまざまな場面に対応できる工具を探している方に適します。

プロ仕様のパワフルに穴あけできる工具もあり、公式サイトにて取扱説明書のチェックもできるのが利点です。

ユニカはさまざまな種類のコアドリル刃を販売しているメーカーです。自身が作業したい材質に適したコアドリル刃を追加で取り入れたい時にも適します。シンプルで価格設定が安い単能型のドリルや、塩ビ管用のドリル・換気扇用のドリルなど、細かな用途に役立つ製品を探しやすいです。

ホールソーやドリルの販売もしている実績があり、円形の穴をきれいにあけられる高品質な工具として活用できます。

マキタは電動式の工具を数多く取り扱っていて、AC電源式のコアドリルも販売しています。充電式の工具のバッテリーは共通のものを使えるため、同一のメーカーで工具を揃えることでコストを抑えられるのも利点です。

また、コアビットの販売もしているため、刃が消耗した場合にはコアドリル刃部分のみ買い替えられます。技術サポートグループによるアフターサービスも充実しているのが魅力です。

コンセックは建築工事用品、穿孔・切断機器などの販売をメインに行っているメーカーで、プロ仕様のパワフルに作業ができるコアドリルを探している方におすすめです。取扱説明書やパーツリストを公式サイトで確認できるので、製品の取り扱い方や構造について購入前にチェックできるというメリットがあります。

またレジューサーの取り扱いもあり、コアビットとコアドリルの規格が違う場合に接続しやすくできるのもポイントです。

ミヤナガは1916年に創業した歴史あるメーカーで、コアドリルビットやホールソー・ダイヤモンド工具などを取り扱っています。ハンマードリルに取り付けられるコアビットを販売しているのが特徴的です。軽量なハンマードリルに大きなサイズの穴あけができる機能性を付与できます。

コアビットにはセンタービンを搭載していて位置決めが正確に行いやすいのもメリットです。

コアドリルの使い方を把握すれば、どのように活用すればいいか想像しやすいです。こちらでは、以下の2つのポイントに分けて使い方を説明します。

• 取付け方と外し方
• 穴あけ方法

コアドリル刃を取り付けたい時は、コアドリル刃をシャンクの溝部分に合わせて差し込み、シャンク側に押しつけるように回転させます。ロックが働き、カチッと固定されていることを確認してから使いましょう。

コアドリル刃を外したい時には、まずストッパーを引き下げてコアドリル刃を取り付けた時とは反対の方向に回し、引き抜くようにします。

穴あけをする際には、センタービンを基準にして位置を決め、コアドリルを起動して2mmほど切り込みます。コアドリル刃が食い込んだことを確認したら一旦コアドリルを止めてセンターピンを取り外し、再度ドリル本体を起動させて目標の位置まで切り込みましょう。

コアドリル刃の長さ分まで切り込めたらコアドリルを引き抜きます。切り込んだ穴の部分にタガネという工具を差し込み叩いてコンクリートを折ると円筒状の穴をあけることが可能です。

コアドリルで配管用の穴あけ加工をしましょう。コアドリル刃やコアドリル本体は、操作方法・シャンクの形状・ビット取付け規格・最大穴あけ寸法などをチェックして探すことが大切です。自身の用途に合ったコアドリルを用いて、スムーズに穴あけをしましょう。