飲み比べもできる！京都の日本酒おすすめ10選|人気の銘柄や日本酒バーも紹介

京都の日本酒の生産量は全国でも2位となっているほどの日本有数の酒処です。銘酒が揃っていることでも有名。大手酒造メーカーも京都で造られている日本酒が多く、「日本酒と言えば京都」と連想する人も多いでしょう。

また、京都では「京野菜」も作られていて、京都でしか味わえない料理も多いので、京料理に合わせたお酒を飲む機会も多いと言えます。中でも、伏見の酒は「日本三大酒どころ」の1つとしても有名です。

伏見の酒は灘の酒ともよく比べられるほど有名で、好みが分かれるところでしょう。酒造観光のために伏見を訪れる人も多い京都のお酒。今回は、京都の酒の魅力・選ぶポイント・おすすめの商品をご紹介します。

京都伏見の酒は、兵庫の酒とも比べられることが多く「灘の男酒、伏見の女酒」という言葉もあるほどです。この違いは日本酒造りには欠かせない水の違いにあります。鉄分の少ないまろやかな水を使っている伏見の酒は、芳醇な香りとまろやかな味わいと表現されます。

灘の酒のような力強い酒とは違い、柔らかく包み込むような味わいが特徴。京都のお酒は、初心者でも飲みやすいのでおすすめです。

伏見を中心に京都には多くの酒蔵が存在します。中には女杜氏がいる酒蔵もあり、酒蔵巡りだけでも十分楽しむことができるので人気です。ここで、京都の酒蔵を覗いてみましょう。

京都にはどのような地酒があるのでしょうか。多くの種類があるので、京都ではまだ知らない地酒を見つけることもできます。

伏見の藤岡酒造と言えば「蒼空」です。蒼空は酒米の違いや製造技術も違い、多くの蒼空シリーズが作り出されています。中でも、「特別純米生原酒・短稈渡船」は店頭販売でしか手に入らない日本酒。短稈渡船は山田錦の父親の酒米です。

藤岡酒造では、10年に一度しか作らないお酒や、季節限定商品や本数限定、店頭販売のみのものもかなりの数があるので、HPで確認してみてください。また、藤岡酒造ではバーも併設しており、レアなお酒を飲むことができます。

伏見を代表する松本酒造の人気銘柄「澤屋まつもと」の守破離（しゅはり）にはさまざまなシリーズがあります。酒米を特定した守破離シリーズの山田錦は、原酒でありながらアルコール度数を抑え、食中酒として楽しめるのが特徴です。

心地よい苦味・酸味・旨みのバランスが調和されており、開栓してからもまろやかな味わいになります。ゆっくりと飲める1本です。守破離シリーズには「雄町」「五百万石」もあり、酒米によって味が変わるのが面白いポイントと言えます。

享保11年に創業された松井酒造は、積極的な営業や販売はせず酒造りだけに力を注いできました。松井酒造のおすすめ銘柄と言えば「五紋神藏KAGURA」です。こちらのお酒は香りだけのものや辛口だけのものではありません。

甘味・酸味・辛味・苦味・渋味の5味を最大限に引き出した、米の旨味を感じられるお酒です。松井酒造は旨い酒、味のある酒を常に造りだしているのが特徴。松井酒造では季節限定商品もあり、すぐに売り切れてしまいます。

斎藤酒造の歴史は面白く、もともとは呉服商を営んでいましたが、明治28年に酒造業に転業した酒造。斎藤酒造と言えば「英勲」が有名です。酒蔵では200円で3杯の試飲ができます。英勲の飲み口はすっきりとしたタイプで、酒米によってはすっきりとした飲み口に最後にキレを感じる辛口のものもあります。酒蔵に行き飲み比べて、好みの味を購入するのも楽しいでしょう。

ここからは誰もが知る酒造メーカーの紹介です。お酒を飲まない人でもその名前は聞いたことがあるほど有名なメーカーです。伏見のお酒は全国で愛されるお酒とも言えるでしょう。

大正14年に創業した「黄桜」は社長が黄桜の花を好んだことから名づけられました。ロングセラーの「呑」は「黄麹」と「白麹」の2つの麹を使用した「合わせ麹」で作られています。黄麴はまろやかな甘みのある味わいと旨みを引き出し、白麹はすっきりとした爽やかな酸味とコクのある味わいが特徴です。

更に吟醸酒造りで用いる酵母を仕込んだお酒もブレンドしており、飲んだ後に、香りがふくらむようなお酒です。

月桂冠も大手の酒造メーカーです。月桂冠の酒造りは長年の歴史と革新的なアイデアで確立されています。全体の6割程度しか使用できない贅沢な米を使った吟醸酒は、高級感のある味に仕上がっています。

麹菌は各メーカーによって作られているため、味に違いが出ます。麹菌から作られた酵母を使い酒造りを行った後、月桂冠では6ヶ月～1年ほど貯蔵し、それぞれの酒の持ち味をいかした調合が行われ、1本のお酒に仕上げています。

宝酒造の代表的な酒は「松竹梅」でしょう。松竹梅には様々なラインナップがあり、酒米も山田錦や五百万石を使用しています。中でも昔から親しまれているものは「蔵付き半兵衛酵母仕込み」ではないでしょうか。

蔵付き半兵衛酵母で仕込んだお酒は軽快でなめらかな味わいが特徴です。和食だけでなく、さまざまな料理と味わってほしいと思います。冷酒でも熱燗でもおいしくいただけますが、45度前後に温めた上燗で味わってほしいお酒です。

京都では水だけでなく、酒造りに適した気候に恵まれています。京都は夏は暑く冬は寒さの厳しい土地でさまざまな水が存在するため、京都全土で酒造りを行えるのです。そんな京都にも希少な山廃仕込みの酒があります。木下酒造「玉川」、玉乃光酒造「玉乃光」などが代表的な山廃仕込みの日本酒です。

「山廃仕込み」とは明治・大正まで使われていた日本酒の製法「生もと造り」から派生したもの。山廃とは日本酒造りの重要な工程の1つ「酒母造り」の技法です。あらかじめ麹の酵素を浸出させた「水麹」を使用することで、乳酸が生成されやすい環境を作り出してくれます。

手間と時間のかかる山廃仕込みは、酒母造りを作り終えるまでに4週間もかかるため、山廃仕込みで日本酒を造る酒蔵も少なくなり、希少な日本酒です。

日本酒は作り方やさまざまな要素が関係してきます。山廃仕込みの日本酒は、天然の乳酸菌やさまざまな微生物のもとで育った酒母ならではの、適度な酸や深い味わい、濃醇なコクが特徴です。

「生もと造り」から派生した山廃仕込みの日本酒は、苦味や酸味をしっかりと感じられるどっしりとした味わいと言われます。生もと造りの日本酒は奥行きがありながら透明感のある味わいと全く違う味が楽しめます。

山廃仕込みの日本酒を冷酒で飲むと、強めの酸や苦みによってやや硬い味となります。山廃仕込みは冷酒では飲みにくいかもしれません。温めることで味がまとまり、口当たりも柔らかくなります。

冷や酒と燗酒を飲み比べてみると、その違いがわかるでしょう。燗の温度は少し高めの45～50℃ほどの熱燗が最適だと言われています。しかし、好みもあるのでいろいろな温度の燗酒を試してみてください。

京都には「日本酒バー」があります。一つのお店だけで、さまざまな京都の地酒を味わうことができます。日本酒バーで京都の地酒について語らうのもいいでしょう。

京都市下京区にある「たかはし」は日本酒好きな人には有名なお店です。カウンター席8席、4人掛けテーブルが1つとこじんまりとしたお店で、店内はライトを落としいるのでゆっくりお酒がいただける雰囲気。

どの日本酒を選んでいいのかわからなくても、マスターが好みの日本酒をチョイスしてくれます。日本酒は1杯650円～です。こちらは「予約不可」とですので、開店前から並びましょう。

日本酒バー　たかはし

営業時間　18：30～翌1：00

定休日　　月曜日

お問い合わせ　050-5595-5727（予約不可）

京都市中京区にある「壱」は落ち着いた雰囲気のお店です。立ち飲みバーですが、奥には小さなテーブル席もあります。友人とワイワイするお店ではなく、本当に日本酒が好きな人が訪れるお店です。

カウンターの後ろには日本酒が100種類以上並んでおり、珍しい日本酒も揃っています。また、京都らしく「鱧の湯引き」や「西京焼き」も味わえるので、京都を感じることができるます。

日本酒バー　壱

営業時間　17:00〜24:30

定休日　　火曜日

カード　　不可

京都市伏見区にある「伏水酒蔵小路」はちょっと変わったお店です。お酒だけを扱い、料理メニューは一切ありません。料理は出前で注文することになります。出前メニューに掲載されている「うまいもん専門店」の8店舗が提供する料理を注文すると、そのお店から料理が届く仕組みです。

もちろん普通の居酒屋のように店員さんがオーダーを取りに来てくれるので、安心してください。酒と共に京都の味が味わえるのが魅力的なお店です。

京都の地酒はお土産コーナーにも多く並べられています。種類やサイズも豊富なので、お土産として購入されるといいでしょう。ご自宅で飲み比べをしたい場合は、小さなサイズを購入して自宅で楽しむこともできます。こちらの記事を参考に、京都の日本酒を楽しんでくださいね。