【2023年最新】照度計おすすめ8選｜使い方も解説！

自宅や職場などで、照明の明るさが気になったことはありませんか。照明は場所によって適度な明るさがあるので、もし必要以上に部屋が暗いと、視力低下や疲れ目などの症状を引き起こす可能性があります。

そこで役立つのが、照明の明るさ(照度)を数値で測定し、各場所の最適な照度を確保できる照度計です。照度計を使えば、部屋の照明を適度な明るさに調整できたり、園芸・熱帯魚の育成に利用したりできます。

この記事では、照度計を選ぶ時に押さえるべきポイントや、おすすめ商品8選、基本的な使い方などをご紹介します。また、スマホを照度計として扱える無料アプリについても解説するので、照度計を手軽に試したい方はぜひ参考にしてください。

照度計を選ぶ時には、用途に適した表示形式や計測上限を考慮する必要があります。また、JIS規格のランクや、より正確に測定するための便利機能にも種類があるので、それぞれのポイントをここで押さえておきましょう。

照度計は用途や表示形式の違いにより、昔ながらの「アナログ式」と液晶ディスプレイ表示の「デジタル式」の2種類に分かれています。さらにデジタル式は、受光部と本体が一体になっているタイプと分離されているタイプがあるので、それぞれの違いを比較してください。

アナログ式はメーターの針によって表示結果を読み取る、簡易点検用のシンプルな照度計です。主に蛍光灯や白熱灯などの明るさを調べるために使われますが、光度を測るだけなのでそれほど電力を消費しません。

アナログ式は機種によって低照度用・中照度用・高照度用と分かれていることが多いです。そのため、使用場所の明るさや目的に合ったものを選ぶ必要があります。

一体型デジタル式は受光部と本体が一体になっているタイプです。アナログ式に比べ便利機能が多く、初心者でも楽に測定できるため、現在では主流となっています。特に移動しながら測定を行いたい時は、一体型の取り回しの良さが便利です。

また、測定上限を高めに設定しているものが多く、強い照明にも対応しやすいことから、屋外で使用するのに適しています。

セパレート型デジタル式は受光部と本体を切り離して測定できるため、測定者自身の影による誤差を減らし、より正確に測定することが可能です。また、手が届きにくい高い所や狭い場所などを測定する時も、測定部分をしっかりとらえて正確な結果を確認できます。

セパレート型には、初めから受光部と本体が別々になっているタイプと、一体型としての利用も可能な2WAYタイプがあります。

測定の精度をより高めたいなら、製品のJIS規格(産業製品に関する規格・測定法を定めた国家規格)を確認してください。照度計は一般形(A級・AA級・精密級)と特殊形の4つのランクに分かれており、一般的に販売されているのはA級とAA級の2種類です。

自宅でちょっとした照度を測定する場合といった、一般的な用途に使うのならA級のJIS規格で十分です。AA級に比べて精度は劣りますが、誤差が生じてもその範囲はプラスマイナス5%程度なので、誰が使用しても信憑性のある数値を算出できます。

AA級の照度計は測定時における誤差の範囲が2%と、市販製品の中では最も精度に優れています。AA級は信頼度が高いため、会社や学校などに提出する公的書類の証明に最適です。なお、現在は廃止されている一般型B級の照度計も一部市場に残っていますが、B級を公的書類に利用することは控えましょう。

照度計では、明るさの基準としてルクス(lx)という単位が用いられます。用途ごとに必要なルクスは異なるので、それぞれに適した計測上限の照度計を選ぶことが重要です。

一般家庭での照明基準は、リビングでは約200ルクス、勉強や読書をするには約750ルクスが必要です。高照度レンジ非対応の照度計であっても上限が2,000ルクスあれば、一般家庭で照度を計測するには十分です。市販されている多くの照度計は、一般家庭で必要な照明基準をクリアしています。

快晴日の太陽光の照度は、午前10時で約65,000ルクス・午後3時で約35,000ルクスが目安です。ただし、真昼には照度が10万ルクスに達することも考えられます。このことから、農業といった室外で照度を測定する場合は、計測上限10万ルクスの照度計がおすすめです。また、日光が反射しやすい海岸や雪山などにおいても、計測上限の高い照度計が求められます。

照度計は手術室のスポットライトのような特殊器具を計測したり、スタジアムの建設に使われたりもします。家庭や仕事以外での研究・開発に照度計を使う場合は、計測上限10万ルクス以上のタイプが不可欠です。デジタル式の中には20万ルクスまで対応できる製品もあるため、対応範囲が広いものを選んでおくと、あらゆる場所での計測を行えます。

照度計には、数値を正確に測定するためのさまざまな便利機能があります。表示形式や計測上限だけで選ぶのが難しい場合には、使い勝手のよい便利機能が搭載されているかどうかも参考にしてください。

照度計の受光部は、人の目に合わせて緑の感度を高めた設計になっています。しかし、LEDは青色チップを利用しており、蛍光灯や白熱電球とは光の波長が異なります。そのため、一般的な照度計でLED照明を計測すると、照度を低く見積もるといった誤差が生じやすいです。よってLED照明の照度を測りたい場合は、LED対応のモデルを選んでください。

照度計は測定可能なレンジ(範囲)が広いため、照度に応じたレンジの切り替えが必要です。中にはレンジが2段階や3段階に分かれたタイプもありますが、オートレンジ機能が搭載されていれば、光を感知して自動的に最適なレンジへと切り替えます。

測定場所の照度目安が分かりづらい時や、どのレンジで設定するのか見当がつかない初心者の方には、オートレンジ機能がとても重宝します。

前述でご紹介したように、明るさを表す基準として「ルクス」を用いるのに対し、光源(一定の範囲内に光がどれほど集まっているか)の明るさは「ルーメン」という単位が使われます。

照度計はルクスを示す計量器ですが、モデルによってはルーメン表示が可能です。ルーメン表示は測定場所の条件に関係なく一定の光束を示すため、照明の比較による選択がしやすくなります。

照度のデータを正確に測りたい方には、ホールド機能や記録機能を搭載した照度計がおすすめです。ホールド機能は測定した数値を固定表示させるため、移動や手ブレによる数値の変動を防げます。

測定結果をまとめてデータ化したい時は、SDカードに数値を保存できる記録機能が便利です。他にも、エクセルや専用ソフトでのデータ編集が可能な照度計もあります。

水族館での水中照明や、湖・海などの照度を測定するには、水中測定が可能な照度計が必要です。コードや受光部が防水仕様のものであれば、水中の照度を測定することができます。

ただし、防水機能を搭載している機種でも、水中へ沈める使い方には対応していないものがあります。そのため、水中で測定をしたい場合は、防水ではなく「水中対応」と記載された照度計を選んでください。

ここでは、照度計で人気の高いメーカー4社をご紹介します。それぞれ製品の特徴に違いがあるので、性能や使いやすさなどを参考にしてください。

シンワ測定は曲尺・直尺、上皿自動天びん、デジタル天びん、レーザー光学機器など、商品ラインナップが非常に豊富な測定機器メーカーです。時代ごとのニーズに沿った、高精度で扱いやすい計量機器を提供し続けています。

シンワ測定の照度計は家庭用や業務用以外に農業でも多く用いられています。動植物の育成をしている方はチェックしておきましょう。

日置電機は照度計のような電子測定器をはじめ、基盤検査装置や絶縁抵抗計などの専門機器も扱っている電気機器メーカーです。元々は国内での売上比率を伸ばしていましたが、近年では海外へも販路を拡大しています。

日置電機の照度計は低照度から高照度までをカバーできたり、影や反射による影響を抑える便利機能が付いていたりするので、用途に適したタイプを選びやすいです。

サンワサプライはパソコン周辺機器のカバー・ケース、USBメモリ、エアダスターなど、幅広い商品の企画・製造・販売を手掛けているメーカーです。時代の需要を見据え、どんなニーズにも対応可能な商品が用意されているという特徴があります。

サンワサプライの照度計は携帯性に優れた小型タイプや、単位切り替えが可能なタイプなど、あらゆる用途に応える機種を揃えています。

CEM Japanはさまざまな産業分野や科学分野へ技術革新を提供し、発展を遂げてきた企業です。測定機器の他にも、マイクロ波合成装置、有機合成機、水分・固形分分析装置など、多数の製品を取り扱っています。

CEM Japanの照度計は、軽量で使いやすいポケットサイズのものから、バックライト機能やピークホールド機能付きの多機能モデルなど、利便性に優れています。

ここでは、照度計の数値はどのように算出されるのか、さらに基本的な使用方法や目盛りの読み方についても解説します。また、学校で照度計を使用する場合は、規定に従って測定する必要があるため注意しましょう。

照度計は物質に光が当たると電流が流れる「光電効果」を利用しています。照度計の受光部には、光を電気信号に変換するフォトダイオードが内蔵されており、光量に応じた電流値が表示されます。光が強くなるほど比例して電流値も高くなるため、正確な照度を知ることが可能です。

照度計の使用方法はJISで定められているので、ここではJISの規定に基づいた基本的な測定方法を解説します。

1. 電源をオンにして測定場所に適したレンジを選ぶ(オートレンジ機能付きは自動)。
2. センサー部分のキャップが付いているのを確認し、アジャストボタンを押してゼロ調整を行う。
3. キャップを外し表示された測定値が安定したら、受光部に光を浴びせ測定する。

レンジの段階切り替えが可能な照度計には「0.4K/4K/40K」といった表記のダイヤルが付いています。例えば、ダイヤルが0.4Kで目盛り150を指していたら150ルクス、4Kで目盛り150を指していたら1.5キロルクスという読み方になります。このように、レンジを切り替えると単位も変わるため注意しましょう。

レーザー光のようにピンポイントで照射されている場合、機種によっては測定できないことがあるので、対応している専用の照度計であるかをよく確認してください。また、受光部への反射光混入による誤差を防ぐため、明度の高い衣服は避けて測定するのが無難です。

正確な測定を行うには、自分や物の影が入り込まないよう注意することも重要です。近づきすぎず離れすぎず、適切な距離を保って測定してください。

学校では教室・階段・運動場など、それぞれに照度の基準が定められています。また、測定方法・着衣・測定時の姿勢についても細かく規定されているため、注意が必要です。詳細については、以下の「学校環境衛生管理マニュアル」57ページ～をご参照ください。

iPhoneやAndroidに搭載されているセンサーを使い、照度を計測できる無料アプリが増えています。アナログ式とデジタル式から選べたり、車のヘッドライト測定に便利な機能があったりと、さまざまな種類から選ぶことが可能です。

無料アプリを利用すれば、肌身離さず持ち歩くスマホを使って、どこでも手軽に照度を計測することができます。しかし、スマホセンサーの性能に左右される部分が大きく、実際の照度計よりも精度は劣ります。本格的に計測したいのなら、照度計を活用しましょう。

自宅・学校・オフィスなど、適切な照度を必要とする場所は、生活のあらゆるシーンに存在します。照度計を使えば必要な照度を把握できるので、この記事を参考にして用途にぴったりな照度計を選び、ぜひ快適な生活を送るために役立ててください。