【2025年最新】凍結防止剤おすすめ6選｜融雪剤との違いは？

冬の雪道や凍結した道は、誰にとっても危険なものです。転倒事故の恐れがあることはもちろん、スリップによる交通事故も毎年起きています。「突然ブレーキが利かなくなってヒヤッとした…」という経験をお持ちの方もたくさんいるのではないでしょうか。

そんな冬道に使用されるのが凍結防止剤・融雪剤。道路などに散布することで雪を溶かしたり、凍結しづらくしたりする効果を持った薬剤です。有塩タイプと無塩タイプがあり、特徴によって使い分けることもできます。

この記事では、凍結防止剤・融雪剤の仕組みや選び方を解説します。さらに記事後半では、おすすめの製品6選も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

凍結防止剤と融雪剤は、どちらも「雪や氷を溶かす」「道を凍らせない」という目的を持った薬剤です。似た効果を持っており、有塩の成分を使用していることが多いのも共通点です。両者の違いは散布のタイミングにあります。

融雪剤は「降った雪を溶かす」ものなので、すでに積雪がある道に撒いて雪解けを促します。塩化カルシウムが含まれる製品の場合、凝固点を－50℃まで下げることができ、寒冷地でも多くの雪を溶かすことができます。即効性が求められるのが融雪剤の特徴です。

一方、凍結防止剤は積雪や凍結がある前に散布しておきます。即効性よりも持続力が求められるため凝固点は高めで、効果が長持ちする塩化ナトリウムが使われることが多いです。

凍結防止剤の適切な散布量は、1㎡あたり30～100g程度が目安です。少なすぎると効果が薄まってしまいます。ですが、有塩の成分が使われていることも多いため、撒きすぎると塩害の原因となる可能性も。自動車といった鉄やコンクリートの腐食のほか、撒く場所によっては植物が枯死する恐れもあります。

凍結防止剤にはさまざまなタイプがあり、使用環境や使用場所によって使いやすい製品は異なります。ここでは、凍結防止剤を購入する際にチェックしたいポイントをご紹介します。

凍結防止剤には塩分が使用されていることが多いですが、中には尿素を使用した無塩タイプの製品もあります。無塩タイプの製品を選ぶことで塩害を避けることができるため、使用場所によって有塩・無塩を使い分けるのがおすすめです。

塩タイプは塩素化合物をメインで配合している製品です。主流の塩化ナトリウムのほか、塩化マグネシウムや即効性の高い塩化カルシウムなども使われます。いずれも水に塩を含ませることで凝固点を下げ、積雪や凍結を防止します。

効果は高いですが、塩分が含まれるため多く使いすぎると道路を腐食させたり、自動車を錆びさせたりといった塩害が出る恐れがあります。また、植物の近くに散布すると植物が枯れる可能性もあるので、使用場所には注意が必要です。

無塩タイプは尿素やカルボン酸など非塩素系化合物をメインに配合している製品です。塩タイプと比較すると効果はやや薄れますが、メリットも多くあります。

塩分が含まれないため、鉄製のガーデンフェンスのそばや植物の近くにも散布することができます。また、尿素メインの製品は散布後微生物によって分解されるため、環境にも優しいのがポイントです。ただし、尿素は使いすぎるとアンモニア臭の原因になるので注意してください。

薬剤が液状のタイプでじょうろで散布できるため、楽に作業を進められるのが特徴です。スコップで散布する固形タイプほど力を必要としないので、年齢・性別問わず使用できます。

長期保存も可能な一方、固形タイプに比べてやや高額になる傾向があります。固形タイプの製品を水に溶かして液状にすることもできますが、水と反応して発熱するタイプの製品もあるため、取扱説明書を確認してから行ってください。

－10℃以下の気温になることも珍しくない寒冷地では、塩化マグネシウムや塩化カルシウムが配合された即効性の高い製品が最適。急な積雪に対応するために、融雪剤を選ぶのもおすすめです。

特に塩化カルシウムは水の凝固点を－50℃まで下げることができるので、周囲の気温が低くても効果的に雪を溶かすことができます。塩化カルシウムは水に溶けると発熱するため効果が高いですが、素手で触らないように注意してください。

凍結防止剤は積雪が浅い段階や凍結前に散布される薬剤なので、即効性よりも持続性を重視して配合された製品も多くあります。一度撒けば効果が長時間続くため、何度も散布する必要もありません。

雪が降りそうな日の前日・夕方や夜間に散布しておき、翌日の朝まで効果を持続させる使い方もできます。塩タイプの中でも、ゆっくりと溶ける性質がある塩化ナトリウムがメインで配合された製品がおすすめです。

化学反応による発熱や誤飲の危険など、家庭内での作業時には危険がつきものです。小さなお子さんやペットがいるご家庭の場合は、無塩タイプの凍結防止剤がおすすめ。毒性の低い成分が使われた製品も多く、比較的高い安全性が確保されています。

効果の高さも求めたい場合は、塩タイプの中でも塩化ナトリウムが使われている製品がおすすめです。塩化ナトリウムは食べるのには向きませんが、食塩とほとんど同じものです。発熱による火傷の心配もありません。

積雪時には、一般道や高速道路などで凍結防止剤や融雪剤が散布されているのを見る機会も多いです。薬剤が撒かれた道を車で走行したあと放置すると車体が錆びついてしまいます。ここでは、錆の原因や効果的な落とし方を解説します。

凍結防止剤・融雪剤には塩素化合物が主成分として使われていることが多いです。溶けかけの雪とともに薬剤の塩分が車体に付着することで錆びつきの原因となります。車体の下部分に浴びるのはもちろん、水がタイヤに巻き込まれることで配管やエンジンルームにまでダメージが及ぶことも。また、塗装面に浸透することで外観に影響が出ることもあります。

薬剤が散布された道の上を走行したら、速やかに車体を洗浄する必要があります。車の下回りは特に塩分が付着しやすいので、高圧洗浄機を使用して入念に洗ってください。薬剤は素手で触ると炎症を起こす危険性があるので、ゴム手袋を着用して行いましょう。

また、あらかじめ車体の表面に被膜を作るアンダーコーティングを施しておくのもおすすめです。凍結防止剤・融雪剤だけでなく、花粉や泥汚れのダメージからも車を守ります。海岸沿いをドライブする際の塩害にも有効です。

凍結防止剤によく使われる「塩化ナトリウム」は「食塩」と同じものです。凍結防止剤として販売されているものより量が必要ですが、食塩を散布しておくことである程度の結氷抑制効果が見込めます。

また、凍結防止剤は100円ショップでも扱われている場合があります。効果はメーカー品の凍結防止剤と同じようにありますが、安価なため内容量は少なめです。狭い場所で使う目的で少しだけ欲しい場合に活用しましょう。

おすすめの凍結防止剤・融雪剤を紹介しました。1年を通して使用するものではありませんが、積雪や凍結が起こった場合に力を発揮します。スリップ事故を防止するためにも重要な薬剤です。きちんと保存することでストックも可能ですので、いざというときのためにぜひ取り入れてください。