冷蔵庫の寿命は何年もつ？耐用年数は？｜30年・20年以上使用しても壊れない？

冷蔵庫から異音がするようになった・冷えムラが起こるようになったとき、ついに寿命がきたのかと不安になります。冷蔵庫の対用年数は、多くの方が気にしているポイントです。中には冷蔵庫を30年以上使い続けている方もいます。

冷蔵庫の平均使用年数は12〜13年と言われていますが、10年未満で買い替えが必要となる場合もあります。また、一人暮らしかファミリーかのように、ライフスタイルによって必要なサイズが異なるので、耐用年数は冷蔵庫を選ぶ際の重要なポイントのひとつです。

この記事では、冷蔵庫は何年で買い替えなのか、10年以上・20年以上使用できるのかといった冷蔵庫寿命について解説します。買い替えのサイン・長く使う方法も紹介しますので、ぜひチェックして快適に使用しましょう。

他の家電に比べて冷蔵庫は寿命が長く、長く使う傾向であるとわかります。メーカーの補修用性能部品の保有期限は生産終了後9年なので、冷蔵庫を10年以上使うと不具合が出ても修理が難しく、買い替えが必要となります。

冷蔵庫の寿命は使い方などによりますが、一般的に8〜12年といわれています。しかし、冷蔵庫を使用できる期間を表す耐用年数は6年です。寿命に比べ耐用年数は短いので、予想よりも早く故障や不具合が出る場合があります。故障や修理を繰り返すと費用がかさむので、耐用年数を超えて故障した場合は買い替えを検討してください。

また、中には15年・30年と使い続ける方もいますが、メーカーが修理するための部品を保有する期間は製品の生産終了から9年です。9年を超えると修理はできないため、買い替えが必要となります。突然冷蔵庫が壊れると食品が傷んでしまい、すべて廃棄となる場合もあります。耐用年数を考慮し、早めの買い替えを検討しましょう。

電気代の観点では、10年前の冷蔵庫よりも最新の冷蔵庫の方が省エネ性能が優れています。実際に、三菱から2010年発売の冷蔵庫MR-E47Sは消費電力が年間270Kwhですが、2020年発売でほぼ同容量のMR-MX46Fは年間250Kwhと省エネです。

最新機種の方が省エネな理由は、AIや温度センサーが搭載され、使わない時間帯は冷やしすぎないなどの電力調整が可能な点にあります。そのため、電気代をできるだけ抑えたい方は古い機種よりも最新機種を選ぶのがおすすめです。

機能面も最新機種の方が充実しています。日立では、「真空チルド」と呼ばれる庫内を約0.8気圧にして食材の鮮度や食感を保つ機能があります。パナソニックでは、急速冷凍して美味しさをキープする「はやうま冷凍」が注目機能です。

冷蔵庫の機能が進化し食材の風味を損ねず保存できるようになると、使いやすさが格段に上がります。大家族で食材を大量に保存しておきたい方や、いつも美味しい料理を提供したい方には、最新機種の方が満足度が高いです。

下記の記事では、冷蔵庫の最新機能について詳しく解説しています。

冷蔵庫は簡単に買い替えられるほどリーズナブルな価格帯ではありません。2〜3年で買い替えるよりも、寿命を迎えるまで使い続けたい方が多いですが、魅力的な機能やスペックを持った冷蔵庫が発売された場合は、思い切って買い替えるのも1つの手段です。

コスパ面を重要視する場合は、寿命まで使い続けるのがおすすめです。

冷蔵庫の買い替えは、安くなるタイミングを狙うのがおすすめです。冷蔵庫は毎年10〜11月くらいに新製品が発売されるので、その前の8〜9月くらいに前モデルが安くなります。もし安く買いたいなら、この時期を狙いましょう。

また、2〜3月頃の家電量販店の決算セールを狙うのもポイントです。この時期は、冷蔵庫を含むほとんどの家電が安くなり、店は台数を売りたいのでかなりお得な値段交渉に応じてくれる場合があります。

冷蔵庫を買い替えるときは8〜9月か2〜3月を狙いましょう。買い替えの時期や準備方法については、下記の記事で詳しく解説しています。

冷蔵庫からブーンと音を鳴るのはよくあります。これは、冷蔵庫内のコンプレッサーやファンが駆動している音なので問題ありません。ただし、聴きなれない金属音やいつもより大きい音の場合は気をつけましょう。

冷蔵機能が故障すると冷蔵庫内が冷えず、ずっとコンプレッサーやファンを駆動させる必要があるため24時間異音がします。冷蔵機能が稼働し続けていると電気代も無駄に消費してしまいます。

冷蔵庫内の温度にムラが生じたときは寿命のサインです。本来冷蔵庫内は一定の温度を保つように作られています。しかし、同じ庫内で左右の温度が違う、手前に置いてある食材が冷えていないなどの症状がある場合は、寿命の可能性が高いです。

あまりにものを詰め込みすぎている、温度設定を弱めているなどの場合を除き、冷えムラを感じるようならコンプレッサーの故障の可能性があり寿命が近づいているサインです。

コンプレッサーが故障していると冷凍庫の温度調節に不具合が生じるため、氷やアイスが溶けてしまう不具合が生じます。氷を作ろうとセットしたのに何時間経ってもできあがらない、冷凍食品が溶けているなどの症状から、冷蔵庫の故障に気づく場合が多いです。

コンプレッサーの故障は素人で修理できず、修理代も高いので冷凍庫の異変に気付いたら買い替えを検討しましょう。

異音がしないのに冷蔵庫内の食材が冷えない場合は、ドアのゴムパッキンが摩耗している可能性があります。特に、普段からドアを強く閉める方は気をつけましょう。

ドアのゴムパッキン部分が緩くなると冷蔵庫内に外気が入り続け、さらに庫内を冷やそうとコンプレッサーが働くので電気代が無駄にかかります。ドアを閉めても勝手に開いてしまう場合は、ゴムパッキンを交換しましょう。

最近では、ドアが開いていると警報音が鳴る機種が多いので、ゴムパッキンの不具合が判断しやすいです。

水が漏れている場合、冷蔵庫の内側か外側かによって原因が変わります。冷蔵庫の内側で水が漏れているなら、冷気放出口へのホコリの付着が原因と考えられます。冷蔵庫外での水漏れは蒸発皿が原因の可能性が高いです。

冷蔵庫内で発生した水は、本来蒸発皿に溜まる仕組みです。しかし、皿の位置がずれていたり皿が割れていたりすると、冷蔵庫外に水が漏れます。水が床に漏れると床材の腐敗の原因になるので、早めの対処が必要です。

冷蔵庫内の食材が冷えていないと「故障では？」と思いますよね。しかし、まずは送風口を塞いでいないか確認しましょう。送風口を塞ぐと庫内全体に冷気が行きわたらず、食材が冷えないといった事態になります。

また、庫内灯のカバーが外れていたり、食材を詰め込み過ぎたりしていても食材が冷えない場合があります。これらは故障ではなく手軽に問題を解消できるため、まずは確認してください。

「冷蔵庫の側面を触ったら熱い、故障では？」そう思った経験がある方もいますよね。しかし、冷蔵庫は放熱して冷やす仕組みのため、通常でも側面が熱くなるので問題ありません。また、通常より熱い場合でも、食材の詰め過ぎ・ドアの開閉の多さが引き起こしている場合も多くあります。

食材がしっかりと冷えない原因には、パッキンの劣化もあげられます。劣化によりドアがしっかりと閉まらなくなり、隙間から冷気が漏れるためです。たしかにパッキンは劣化していますが冷蔵庫自体の故障ではないため、買い替えは必要ありません。

パッキンは商品によっては5,000円ほどかかりますが、買い替えにかかる費用と比較したら大幅にコスト削減できます。食材が冷えない際は、上述した送風口を確認しても解消されない場合はパッキンの交換も検討してください。

冷蔵庫にたくさんの食材を詰め込むとその分冷風を送る必要があるので、冷蔵庫の寿命を早める原因になります。冷蔵庫内のものは7割程度に抑え、冷風を使いすぎないようにしましょう。

定期的に冷蔵庫内を整理するのがポイントです。冷蔵庫内に賞味期限が切れた食材を置きっぱなしにすると、スペースを取り冷蔵庫が詰まる原因になります。必要なものだけを冷蔵庫に入れるようにしましょう。

下記の記事では、冷蔵庫の収納のコツやおすすめグッズなどを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

冷蔵庫の周囲にものを置くと、放熱スペースがなくなり故障の原因になります。基本的に背面や側面に放熱スペースがあるので、冷蔵庫を壁にぴったりくっつけないようにしましょう。

最新機種は上部に放熱スペースがあり、背面・側面を気にせず設置できるものが増えています。お使いの冷蔵庫のどこに放熱スペースがあるかを説明書で確認し、その周辺にものを置かないようにしましょう。

定期的に掃除をすると冷蔵庫の不具合を発見でき機能を正常に使えるので、結果的に寿命を延ばせます。掃除をする場合は冷風口とゴムパッキンの汚れを確実に取り除きましょう。

特に、ゴムパッキンが汚れているとドアが閉まりにくく、ゴミを取り除くと閉まり具合が復活します。ついでに庫内の汚れをきれいにして、清潔な状態を保つと衛生的です。下記の記事では、冷蔵庫の掃除方法を詳しく解説しています。

冷蔵庫のドアを強く閉める必要はなく、そっと押すように閉めるだけでかなり違いが出ます。ゴムパッキンの摩耗を防ぐために、ドアを閉める際は優しく静かな力で閉めるよう心がけましょう。

特に、身長が届かない子どもは勢いよく閉めるので、お子さんがいる家庭はミニ脚立を置くのがおすすめです。また、冷蔵庫に「優しく閉める」とメモを貼っておくのも効果があります。

熱いものを冷蔵庫に入れるときは冷ましてから入れましょう。暖かい状態のものを粗熱を取らずにいれると、冷蔵庫内の温度が上がり冷却させようと冷蔵庫が稼働率が上がります。また、他の食品が悪くなる恐れもあります。手で触っても熱くないていどには粗熱を取って入れましょう。

冷蔵庫の最新機種はたくさんの魅力があります。省エネはもちろん、食材の鮮度や風味を保つ2ドア・3ドア・AI機能搭載などさまざまです。冷蔵庫の買い替えを検討している場合は、おすすめの最新機種を下記の記事で紹介しているのでチェックしてください。

冷蔵庫は使い方次第で快適に使用できる期間が変わります。冷蔵庫が何年使えるか考慮して選び、大切に使うよう心がけましょう。ライフスタイルに合わせて各家庭にピッタリの冷蔵庫を選べば、毎日の食生活をより充実したものにできます。家族みんなで「食」を楽しみましょう。