プロバイダはどこを選ぶべき？おすすめから選び方まで徹底解説

現代のインターネット回線は、高速大容量通信が可能な光回線が主流です。そのため、昨今は趣味やビジネスを目的に、光回線の契約を検討する方も少なくありません。自宅に光回線を開通させれば、動画視聴やオンラインゲーム、在宅ワークなどを快適に行いやすくなります。

ですが、光回線を選ぶうえで、避けて通れないのがプロバイダ（接続事業者）選びです。国内には、数十社ものプロバイダが存在するので、契約の際に迷ってしまうケースも珍しくありません。数が多いぶん、「結局どこのプロバイダを選べばいいの？」と疑問をもつ方も大勢います。

今回は、そんなプロバイダ選びに迷っている方に向けて、おすすめのプロバイダと具体的な選び方について解説をします。光回線の新規契約、またはプロバイダの変更を検討している方は、ぜひ当記事を参考にプロバイダ選びを成功させてください。

光回線は、回線事業者とプロバイダ（接続事業者）と両方契約をして、はじめて利用できるようになります。セットでの契約が必要となるぶん、光回線の契約にプロバイダの選択は必須です。

ですが、昨今は回線事業者とプロバイダをセットで契約できるサービスが多く、別々に契約をする必要はほとんどありません。そのため、プロバイダにだけ申し込みを行えば、自宅でも光回線を使えるようになります。

なお、当記事では光コラボ（ドコモ光など）の事業者や、プロバイダ一体型のサービス（NURO光など）、販売代理店を指して「プロバイダ」と総称しています。以下の項からは、プロバイダの選び方とポイントを解説しましょう。

多くのプロバイダには、スマホとのセット割が用意されています。ここでいうセット割とは、光回線と対象のスマホ（または携帯電話）をセットで契約をすると、光回線・スマホの料金が割り引かれる制度です。月々の通信料を節約できるので、プロバイダ選びにおける重要なポイントになります。

プロバイダ別の対象スマホと割引額は、上記の通りです。携帯キャリアのプランであれば、自社スマホとのセット割が必ず用意されています。キャリアスマホ以外にも、BIGLOBEモバイルやmineoといった格安SIMのセット割を用意するプロバイダも少なくありません。

中には、家族割を適用できるセット割も多く、対象のスマホを所有していれば、家族のスマホ料もまとめて割引できます。家族割は、離れて暮らす家族も対象となるため、プロバイダを契約する前に両親や兄弟のスマホを確認するのが賢明です。

月々の負担に直結するため、プロバイダ選びは料金のチェックが欠かせません。ただし、プロバイダ別の料金を比べる際は、必ず実質料金で比較を行ってください。ここでいう実質料金とは、月額料金に対して「初期費用やキャンペーンの割引金額などを合算した金額」で、上記の計算式で算出が可能です。

実質料金を計算すると、月々のリアルな負担額が把握しやすくなり、経済面での比較検討がしやすくなります。たとえば、NURO光の月額料金は5,200円（税込）ですが、実質料金は以下の通りです。

回線工事費や月額料金の割引額を含めると、NURO光の実質的な料金は約4,176円/月になります。プロバイダによっては、実質料金が月額料金を上回るケースもあるため、契約の前に計算しておくのがおすすめです。

通信サービスを選ぶ際は、対応エリアの確認が必須です。インターネットは、どこでも同じように接続できるとは限らず。万が一対応エリアから外れた地域で契約をすると、接続が不安定になるケースもあります。

たとえば、ドコモ光や楽天ひかりのように、NTTの回線（フレッツ光）を利用する事業者の場合、ほぼ全国が対応エリアです。一方、eo光やコミュファ光などは、地方の回線を利用しているぶん、提供エリアが限定的になります。

プロバイダの提供エリアは、サービスの公式サイト上から確認ができるので、接続場所と照らし合わせてチェックをしましょう。もしも非対応だった場合は、別のプロバイダを検討してください。

光回線のプロバイダは、キャッシュバックや月額料金の割引、Wi-Fiルーターの無料レンタルといったさまざまなキャンペーン・特典を用意しています。先に挙げた実質料金にも影響を与えるため、キャンペーンの具体的な内容やお得になる金額はしっかりチェックしましょう。

ただし、どのキャンペーンも必ず無条件で適用できるとは限りません。その多くは「〇年間の継続契約」や「特定のオプションとの同時加入」といった適用条件が付与されています。どんなに優れたキャンペーンも適用できなければ意味はないため、特典の内容と合わせて適用条件の確認も大切です。

理想のプロバイダが見つかっても、光回線は環境によって利用できないケースがあります（回線工事ができない場合など）。もしも、光回線の契約が難しい場合は、ネット環境の構築にWiMAXを選択するのも手です。

WiMAXは、KDDIの回線を利用した無線データ通信サービスで、光回線よりも手軽に利用しやすい点に秀でています。端末（ホームルーター）を電源コンセントに挿せばネット環境が整うため、IT初心者の方でも簡単です。

WiMAXのおすすめプロバイダや具体的な選び方については、別ページで詳しく紹介しています。光回線ではなくWiMAXの契約を検討したい方は、以下のページをご参照ください。

プロバイダの申し込みは、webか店舗から申し込みを行えます。ここでいう店舗とは、全国各地に点在するキャリアショップや販売代理店です。たとえば、ドコモ光ならドコモショップ、auひかり（またはBIGLOBE光）であればauショップで契約ができます。

家電量販店によっては、プロバイダの契約ができる窓口が併設されているため、こちらで申し込みをしても構いません。このほか、プロバイダによっては電話からでも申し込みができます。

光回線を新規契約する場合、契約と併せて回線工事の予定日を決定します。回線工事は、作業員を自宅に派遣して実施するため、必ず契約者の立ち合いが必要です。プロバイダから候補となる予定日を提示されるので、都合のつく日を予約してください。

どうしても予定を空けるのが難しい場合は、立ち合いを代理人に依頼しても構いません。ただし、回線工事は作業員に一任する形で進行するものの、自宅の環境によっては回線の引き入れ場所などを聞かれるケースもあります。

そのため、立ち合いの代理人は意思決定ができる「同居している家族」などに依頼するのが賢明です。回線工事の詳しい手順や内容は、別ページで解説をしているので、併せてご参照ください。

すでに別のプロバイダと契約している場合、新しいプロバイダの契約と併せて解約（または移行）の手続きを行う必要があります。解約手続きの方法はプロバイダ別に異なりますが、webや店舗から解約を申し込むのが一般的です。

旧プロバイダから無線ルーターなどをレンタルしていた場合は、解約と並行して端末を返却をしてください。契約期間によっては解約金の支払いが生じるケースもあるため、事前に金額や支払い方を確認しておくのが賢明です。なお、別のプロバイダと契約をしていなかった場合、これらの手続きは必要ありません。

回線工事の予約日になったら、プロバイダから作業員が派遣されます。回線工事では、主に光ファイバーの引き入れや光コンセントの設置などを行う流れです。これらはすべて作業員が行うため、契約者が直接作業をする必要はありません。

回線工事は、おおむね30分から1時間程度で完了します。ちなみに、光回線の接続環境がすでに整っている物件の場合（またはWiMAXを契約した場合）は、新たに回線工事をする必要ありません。契約時の日程予約なども不要になるため、開通までの期間も短くなります。

回線工事と同時期に、プロバイダから接続に必要な端末が送付されます。光回線の場合は、ONU（終端装置）をパソコン・無線ルーターなどを、ケーブルで接続してください。ケーブルの接続後、パソコンからID・パスワードを入力すれば、晴れてインターネットを利用できます。

接続の際に入力するID・パスワードは、プロバイダから発行され、契約書類などを通じて確認ができます。後々の変更も可能ですが、接続に必ず必要となる情報なので、紛失をしないように注意してください。

なお、WiMAXを契約した場合は、端末とデバイス（パソコンや無線ルーター）をケーブルで接続する必要はありません。端末の電源を入れるだけで、すぐにID・パスワードの入力ができます。

光回線のプロバイダ選びには、いくつか気をつけるべきポイントがあります。気づかずプロバイダを選んでしまうと、契約後に損をしてしまうケースもしばしばです。比較検討をする際は、以下の点に注意してください。

手順の項で述べた通り、光回線のプロバイダは契約後の回線工事が必須です。最寄りの電柱から自宅に光ファイバーを引き入れて、はじめて利用できるようになります。

申し込みから回線工事まで、おおむね2週間から1ヶ月前後の期間を要します。光回線の開通までに時間がかかるため、引っ越しなどの際は、プロバイダの決定と日程予約を早めにしておくのが賢明です。

ただし、すでに光回線の整ってる（光コンセントがある場合など）環境であれば、新規で回線工事をする必要もありません。回線工事が必要か否かは、契約前に判別できないため、いずれにしても早めにプロバイダを決定するのがおすすめです。

プロバイダの申し込みは、webからの申し込みを推奨します。これは、申し込みの特典やキャンペーンの適用が「webからの申し込み」に限られるプロバイダが多いためです。店舗からの申し込みだと、料金の割引やキャッシュバックを受けられないケースもあります。

また、webからの申し込みであれば、契約のために店舗へ足を運ぶ必要もありません。代理店や家電量販店が近所になくても、スマホやパソコンを通じて手軽に契約ができます。

ただし、「webからの申し込み方法がよくわからない」「ネットの接続環境がない」といった方の場合は、店舗からの契約がおすすめです。疑問点を店舗スタッフに直接質問できるので、IT初心者の方でもスムーズに契約ができます。

光回線とWiMAXは、それぞれでおすすめする方が異なります。たとえば、光回線は通信速度と安定性に優れるため、オンラインゲームを遊ぶ頻度が高い方、複数のデバイスをネット接続したい方などにおすすめです。

一方、WiMAXは光回線よりも手軽にネット環境を構築できるので、開通に時間をかけたくない方、引っ越し頻度が多い方におすすめです。また、WiMAXはホームルーターとポケットWi-Fiのいずれかを選択できます。そのため、外出先でインターネットを使用したい方にもWiMAXを推奨します。

なお、ホームルーターとポケットWi-Fiの違い、おすすめのポケットWi-Fiについては、別ページで詳しく解説しています。ポケットWi-Fiの契約を検討する方は、以下のページも併せてご参照ください。

WiMAXのポケットWi-Fiは、「BroadWiMAX」や「カシモ WiMAX」など複数のプロバイダ（事業者）から選択できます。最大通信速度や対応エリアなどはどれも同じですが、それぞれで特典やキャンペーン内容などが異なるため、プロバイダ選びは必須です。

一方、WiMAX以外のポケットWi-Fiは、回線事業者とプロバイダが一体となったサービスが一般的です。プロバイダを吟味こそ必要ありませんが、通信速度や対応エリアなどが異なるので、サービスそのものの比較検討は欠かせません。

概要で述べた通り、光回線（またはWiMAX）を契約する場合はプロバイダ選びが必須です。しかし、スマホや携帯電話で接続をする場合は、プロバイダと契約をせずにインターネットを楽しめます。ネットの目的がSNSやちょっとしたネットサーフィンだけであれば、スマホでも十分です。

また、駅や喫茶店などに設置してあるフリーWi-Fiを利用すれば、プロバイダと契約をせずにパソコン・タブレット端末をネットに接続できます。ただし、フリーWi-Fiは使用場所が限定的になるうえ、セキュリティ性にも劣ります。そのため、快適かつ安全にインターネットを利用するには、プロバイダと契約するのが賢明です。

今回は、プロバイダ選びの方法からおすすめのプロバイダまで詳しく解説をしました。プロバイダの選択1つで、ネットの快適性や月々の負担額や大きく変わるケースも珍しくありません。当記事を参考に、ぜひ自分にぴったりのプロバイダを見つけてください。